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 5月26日(日)朝9時出航。大変な夏日で裸の太公望も見られます。昨日1時間掛けて船底の付着した貝類を取り除いた甲斐あって、ストレスを感じない滑らかな滑走状態で遠州灘沖のポイントまで一直線でやってきました。遊漁船と思しき船が次から次へとサバを揚げています。周りの釣り船はおこぼれちょうだい状態で、その遊漁船の周りに投錨しています。好時合とばかり喜び勇んで竿を入れても全く乗りません。遊漁船は絶対的にコマセの量が違います。大量のコマセに惹かれ1カ所に群がったサバは、容易にばらけません。時を待つしか他ありません。のんびりと隣船の奮闘降りを眺めます。コマセカゴからこぼれたコマセを海鳥が狙って船尾に群がっています。鈴なりになって揚がってくるサバに混ざって海鳥も釣られてしまいます。残っていた差し餌に手を出し針に掛かって船上へと引き上げられてしまう訳です。多い時には一度に3羽の海鳥が釣り揚げられています。針を外して貰って海へと返されると何処かへ逃げて行きますが、中には再びそのままコマセを食べ続けている猛者もいます。そんな光景をぼんやりと眺めつつ遂に諦めて、1時間程仮眠をすることとしました。
 案外諦めの境地が人を大きくするものです。無欲の境地が悟りの境地でもあります。やけに道糸が流れるな、仕掛でも点検するかと無欲で引き上げてみた
ところ、2本の初ガツオが乗っていました。大変なファイトでタモに入れるのに一苦労。やっとの思いで2本引き揚げると、とたんに欲が出て大急ぎでもう1本の竿の棚を同じように合わせます。3本目が揚がったところで神様はもういいだろうとばかりピタリとアタリを止めました。
 しかし、このよき感触は忘れられるものではありません。3日後代休のウイークデーの水曜日に再び同じポイントに竿を出していました。3日間”心ここにあらず”状態でしたので、取る物も取らずにやって来た訳です。忘れ物だらけで餌にも事欠く始末、たまたま揚がった雑魚のアイゴを切り身にしてカツオを狙った訳です。漁探には映りませんでしたが、表層の小魚の動きから海中の異変に気付いてはいました。しかし、これ程大量にカツオが居るとは思いませんでした。揚がる揚がるカツオの入れ食い状態です。3本針中の2本に掛かって来るのが珍しくない程魚影が濃いのです。釣り揚げられる時、もの凄い勢いで半径5m程の範囲を上下左右に泳ぎ回るカツオです。ハリス切れを起こさせないようクッションゴムを入れてあるのですが、クッションゴムより先の道糸は手繰り寄せ
る他ありません。大変な強い引きに道糸を絡めた指が切れていまいそうです。やっとの思いでタモに入れ船上に引き揚げると、尾鰭を掴んで海水を張ったバケツにカツオを頭から放り込みおとなしくさせます。そうしておいてから、直ぐさま次の仕掛作りに取り掛かりますが、忙しい忙しい、爆釣の予感です。いつもならテンパイコーヒーをのんびりと啜っているところを、今日はひたすら作業に打ち込みます。小一時間後、大漁に心身共に満足し鼻歌混じりで引き揚げてきました。
 初ガツオで小振りではありますが、1日寝かして刺身にしたら、堪えられない極上の海のステーキの出来上がりです。たっぷりと下ろしたての生ショウガを載せて、溜まり醤油を絡めて口に運べば、あのトロとは違う、口の中でとろけてしまう牛刺と少し似ていて違う、何とも表現のしようのない格別の味がするのです。う〜ん、この味旨過ぎです。

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