治療方針

治療方針

 患者さんのてんかん発作の症状と脳波検査をもとに, 治療方法を患者さんあるいは家族に提案させて頂きます。

診察室での、問診・診断・治療方針提案の流れについて

 患者さんの発作の内容をくわしくお聞きします。患者さんの発作が部分発作か全般発作かを検討するためです。発作のときに体ががくがくふるえていたのか?ふるえる動きに左右差がなかったか?あるいは、動きが止まったままじっとしていたのか?家族が呼びかけたときに反応があったのか?患者さん本人は発作についての記憶があるのか?などをお聞きします。

 次に、当院で記録した脳波を説明します。てんかん発射(てんかんの患者さんによくみられる波のことです)があるか?てんかん発射があれば、それは、部分てんかんのパターンなのかそれとも全般てんかんのパターンなのかを説明します。

 患者さんの発作の内容と脳波検査の結果をもとに、患者さんの発作が部分発作なのか全般発作なのかを判断します。発作の内容に関する情報が乏しかったり、脳波にはっきりしたてんかん発射がないときには、全般か部分かを判断できないこともあります。

 全般てんかんの方にはバルプロ酸を、部分てんかんの方にはカルバマゼピンを勧めてきました。現在もこの二つの薬は多くの患者さんが服用しています。一方、2006年以降に、ガバペンチン、トピラマート、ラモトリギン、レベチラセタム、ペランパネル 、ラコサミドなどの新しい抗てんかん薬が使えるようになりました。選択肢が広がりました。

 てんかんの発作を部分発作と全般発作にわけて治療方針を考えることは重要です。もう一つ、治療を考えるうえで重要なのは、患者さんがこれまでに使ってきた薬についての情報です。これまでの薬の中で有効(服用後の発作が減ったり、発作の内容が軽くなったり)と考えられるものがあれば、その薬は継続するように考えます。

 私が提案した治療方針に納得頂ければ、抗てんかん薬を調整します。納得できないときには、薬の変更をする前に、他の病院やクリニックにセカンドオピニオンを伺うことも考慮します。

抗てんかん薬 抗発作薬

 抗てんかん薬の治療効果は患者さんのてんかんの種類によって様々です(正確な診断が必要です)。またどれくらいの服用量で発作がとまるのかも個人差があります(薬の量を丁寧に調整する必要があります)。抗てんかん薬のなかで処方数が多いものは(あくまでも当院での経験になりますが)、カルバマゼピン、バルプロ酸、ラモトギン、ラコサミド、レベチラセタムが多く処方されています。このほかに処方されている薬を列挙すると(処方数は少ないですが)トピラマート、ゾニサミド、クロバザム、クロナゼパム、フェノバルビタール、フェニトイン、スルチアム、ルフィナミド、ぺランパネルなどがあります。これらの薬の使い方の基本は「患者さんにあったものを、種類も量も、より少なく」が原則になります。