布留川のせせらぎの音に目眺める。「ホーホケキョ」の鳴き声もどこからか聞こえてくる。
　窓を開けると、もえぎ色の木立が並び、一枚の絵を見ているようで心が和む。
　眼下には雑草に覆われた空地が広がる。
「この草をなんとかしなければ」
　4月本部月次祭の前日、詰所の裏を流れる布留川のほとり、傾斜地を耕している人がいる。
　「ここをアジサイの丘にしたい」との一言に「ぜひそうしよう、家にもアジサイが何本かあるから持ってきて植えよう」と話が決った。
　何年か後の6月、「アジサイの丘」が楽しみになってきた。