(財)柿田川みどりのトラスト 本文へジャンプ
設立趣意書
 富士山に大量に降り注ぐ雨・雪は、伏流水となり、やがて麓のあちこちで溶岩の裂け目から湧水として再び清冽な姿を現します。柿田川は、そのような湧水群の中の最大規模の物として、静岡県三島市と沼津市に挟まれた小さな町、清水町の国道1号線の真下から忽然と湧き出し、川幅40〜100メートル、長さ1.2キロメートルの清流となって狩野川へ注いでいます。
 この川の素晴らしさは、一日に100万トンを超える東洋一の湧水量を誇り、比類ない水質により静岡県東部35万人の飲料水となっている他、年間を通して15度前後とほぼ一定の水温を保つ清流により、貴重な水生植物であるミシマバイカモ(三島梅花藻)の生育、渓流の魚であるアマゴ、そして渓流の鳥であるヤマセミの生育など、都市部の河川では見られぬ自然環境をつくり出していることです。このため、柿田川は環境庁によりふるさと生き物の里や静岡県で唯一の名水百選に選ばれています。
 しかしながら、近年柿田川の湧水量は、富士山麓の乱開発等によりわずかずつ減少しています。周辺の湧水群が相次いで枯渇する中、柿田川のみがその運命を逃れる保証はありません。また、柿田川周辺には都市化の波が押し寄せ、昭和62年には不動産業者により流域の樹齢百年以上と推定される広葉樹が十数本無残にも伐採されてしまいました。
 このような事態を前にして私達は、柿田川の自然は危機にあるとの認識に立ち、このかけがえのない柿田川の良好な自然を保護するために、全国の人々から基金を募って破壊の危機にさらされている柿田川の保全に必要な土地を買い上げ、借り上げ、保存・管理して行くナショナルトラストの運動を進めて行くとの結論に達しました。
昭和63年3月19日に発足した柿田川みどりのトラスト委員会には、広く全国各地から賛同の募金が寄せられ、発足後3年を経た時点で約6,800万円となりました。そして、地主の好意により約2000平方メートルの土地を取得することが出来ました。
 そこで、私達は全国から寄せられた尊い志を基とし、さらに多くの方々のご協力を得て、かつては至る所に綺麗な水が流れていたことの生き証人として、柿田川の良好な自然環境を保全し、健康で快適な環境作りに寄与するため、財団法人柿田川みどりのトラストを設立しようとするものです。






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