日本一の茶どころ静岡では葉桜の季節を迎えると薫風にさそわれて、新茶の産声がきかれます。
静岡は本州中部長い海岸線に沿って南を受けた地形で温暖な気候により茶の栽培に最も適した土地と云われています。いま茶園は初夏のやわらかな陽光とそよ風を受けて、さみどり色に萌えたっています。
風光り、生命の躍動する五月。あのすがすがしい新茶の香りに接するのは日本人としての喜びであり誇りでもあります。
さて標題の新茶とあまのじゃく≠ヘ新茶の季節あまのじゃくの様に古茶を飲もうと云う訳けではありません。先日政府首脳により「日本経済はデフレに入った」との発表がありました。何となくデフレらしいが政府公認のデフレ経済になったのです。年配者は戦後ドッジラインデフレで経験済みで落ち着いていますが、若い方達は食品も衣料品も低価格に走っているとメディアは報じています。業者もA店が低価格を設定すればB店も負けじとそれよりも……。デフレの穴に落ちた感じです。
先日のテレビでは若い女性が生活必需品の安売りを追い続け精神的に潤いもなくなり身も心も疲れ、あげくの果てに二万数千円の高級化粧品を買ってしまったとか、高級レストランでフランス料理を食べてしまったとか。(旦那さんは一体何を召し上がるのでしょうか)
デフレを逆手にとりこの消費者の心理を巧に読んだ商売があまのじやく商法≠ニ云うのだそうです。コンビニのお弁当も食材を良質な物に切り替えて価格を一段も二段も上に設定したのが売れ筋と、同じテレビは報じていました。
茶業者はあまのじゃく商法≠真似たりは決していたしませんが、上級茶にはいろいろな栄養素がより多く含まれており、しかもおいしく、急須で何煎も召し上がれるので、むしろ安くつくのです。
特に八十八夜新茶(五月二日前後に摘む新茶)は古来不老長寿の仙薬∞延命の妙薬≠ニ珍重されています。「元気に長生き出来ればこんなに安い物はありません」と茶業者は思うのですが如何でしょうか。
今年も白銀屋の新茶をよろしく。
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