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2  vol.43「いい匂い!」
2024.03.28 Thu.
 ほうじ茶は京都山城町の七条七之助が考案し「宇治かほる」として大正時代後半に東京で販売され大人気となりました。番茶を高温で炒ったお茶で(170度で7分)、科学的にはアミノ酸と糖が反応して香ばしい香りを生成します。(コーヒー・麦茶も同じ)これを「アミノカルボニル反応」と呼び、俗に旨いモノの香りのことで、すき焼き・焼き鳥・鰻の蒲焼の香りも同じ反応なのです。
 玄米茶は昭和初めに京都城陽市の堀井喜四郎が考案しました。番茶に偶然はぜた米を混ぜたところ見た目もきれいで「花やなぎ」と命名されました。主にうるち米、上級品にはもち米が使用されます。茶色のあられ状の米は中ハゼ、白しポップライスは花と呼ばれています。
 番茶は新芽(若芽)に対して硬葉化したお茶のことを言います。晩く採ったお茶(芽が小さく葉が大きい)で「晩茶」と呼ばれていましたが、一番茶・二番茶と順番を表す「番茶」の字に代わったといわれています。
 香りには記憶を蘇らせる「ブルースト効果」と言う作用があります。人にはそれぞれ懐かしい匂いがあって思いがけずに嗅いだ時に幼い頃の記憶が次々に広がっていきます。父親が好んだ香りを子や孫が知らず知らずの内に受け継いでいきます。お茶にも代々その家に伝わるお茶の香りがあるのかもしれません。
 余談ですがアスパラガスを食べると尿が独特の匂いになるのをご存知でしょうか。近年の研究で「一部の人の尿が臭う」のではなく「一部の人が臭いを嗅ぎ分けられる」ことが明らかになりました。嗅ぎ分けられる人は世界人口の5人に1人(20%)、この能力は遺伝子的なものだということです。ちなみに我が家では私にだけあるようです。
 今年も新茶の季節到来です。鮮度感・清涼感抜群の白銀屋の新茶で季節の香りをお楽しみ下さい。
 


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