使いよい急須は手を下にして立てるとそのまま倒れないで立ちます。急須全体の重心が手の中心軸とぴたりと決まるからで、実際に持つ手に無理がなく安定感があります。
急須には横手(手に熱が伝わらないよう付け根が細く中空)、上手(土瓶・熱湯用)、後手(小型・玉露用)、宝瓶(手無し・ぬる湯用)などがあります。
陶器は特殊な土を高温で焼いてあるので土の臭いは消えています。使い込むうちに色も落ち着き味が出てきます。瀬戸焼・美濃焼が有名です。磁器は地肌を楽しむモノで臭いがなく無難ですが使い込んで質が良くなるという楽しみには欠けます。有田焼・九谷焼・清水焼などが有ります。両者の中間タイプの焼き物としてb器が有ります。江戸時代後期から生産されるようになったモノで、丈夫で彫刻などの装飾が特徴です。常滑焼(朱泥)や万古焼(紫泥)・信楽焼が知られています。急須は茶の湯における点て方に比して急須で出す茶は簡単で急の用に応ぜられるところからこの名が付いたと言われています。
よい急須の条件は持ちやすいこと、尻もれしないことの二点に尽きます。注ぎ口と底との距離が十分あり緩やかな曲線を描いているモノが好ましいでしょう。選ぶポイントは@手と口の角度がほぼ直角であることA蓋のつまもに指が入る隙間のあることB蓋と胴の摺り合わせが良いこと(ガタツキがない)C水切れがよいこと(口がズンドウでない)です。蓋の穴は無ければお茶が出にくくなりますので、小さいモノには注意しましょう。穴の向きは口側にすると胴から蓋への連続柄となるように作られています。
「深蒸し茶」を淹れるのに重要なのが「茶こし」です。帯網・平網・ポコ網・底網・かご網など色々な形式の網がありますが、ステンレスメッシュ製がオススメです。
今年もいよいよ新茶の季節となりました。冬場の天候に恵まれて美味しい新茶が出来ています。どうぞお気に入りの急須で白銀屋の新茶をお召し上がり下さい。
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