今月の巻頭言 |
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「季節風」 1月号 巻頭言より マンネリからの脱出 神田 美穂子 「季節風」の新しい船出について熱い思いを語っておられます。その「季節風」も今年は 16年を迎えました。皆で守って3年、昨年の「季節風」は常に前を見て進んできました。 淺場先生が築いてくださった堅牢な基礎の下、会員のそれぞれが努力を重ねた結果次々と 成果を収めています。 まず今年も新同人「加山ひさ子さん」誕生しました。26人目の同人です。「季節風」 の編集代表として堅実な仕事ぶりを発揮し、気負うことなく淡々と毎月の発行を滞りなく 続けており、なくてはならない人です。次に小林美成子さんが「NHK俳句大賞」受賞。 全国レベルで認められた事になります。淺場先生が平成14年の巻頭言の中で、美成子さ んのレパートリーの広さの中でも忌モノで作句する造詣の深さについて触れています。そ の力が結実の時を迎えたということでしょう。次は私事で恐縮ですが「雉賞」を受賞しま した。俳句を始めた平成4年から毎年挑戦し、25年目での受賞です。賞に応募すること は私にとっては年間行事の一つであり、大変と思ったことはなく、むしろ楽しんでいたよ うな気がします。こつこつと続けてきたことが、25年目にしてやっと花開いたと思って います。また「りいの賞」では荻野加壽子さんが準賞を、亀澤淑子さんが佳作に入りまし た。今年のお二人の躍進を切に希望しています。まだ一度も結社賞に応募した事の無い方 もぜひ今年は挑戦してみませんか。もう一つ俳人協会創立55周年記念第55回全国俳句 大会において小林美成子さんが小川軽舟特選に、藤原千代子さんが今井聖特選に輝きまし た。このような皆の活躍ぶりに淺場英彦先生も芳子先生もきっとよくやったと喜んで下さ っていることでしょう。 さて、「マンネリからの脱出」これを「季節風」の今年の目標に提案したいと思います。 長く俳句をしていると、類想そして自己模倣に陥りやすいものです。「季節風」にも20 年30年と俳句をしている人がいて、手慣れた無難な句を句会に出す人も多々見られます。 「学ぶ」ことは「真似る」ことから始まるとも言われ、実際に書道は臨書という方法があ ります。俳句では先人の佳句を沢山読み込みなさいと言われますが、真似ることではなく、 その空気感を体で覚える事ではないかと私は考えています。私自身もマンネリからの脱却 が俳句を作り続ける中での課題と思っています。そのためには自分に厳しく、句会の場で 自分の句を曝すこと。そして自分の詩の世界を広げていくことが大切と思っています。
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