初冬の黒鯛釣り   落とし込み風流し釣り 2月の三目釣り 浜名湖のマダイ釣り

 12月23日,この冬一番の寒波の中,年納めの釣行です。巷の景気と同じで,暗夜の今切れは大荒れです。小潮の夕まずめ時ではありますが,錨が定まらない程の冷たい突風が吹き荒れていました。セイゴ釣りの好ポイントと言えど釣り上げるのには難儀をしそうです。導流堤に1人,新居側大橋下に1人,舞阪側ゲタに1人と僅かな釣り人しか確認出来ません。こんな時にこそ大釣れするかもとやせ我慢して,仕掛け作りに勤しみます。
 大橋に向かって浜名湖万能仕掛けを振り込みます。この時期,セイゴはうようよいると思い込んでいますから,アタリがあれば即大合わでいきます。思いっ切り引き込ませて,「よっしやー」と合わせます。「よっしゃー」が闇夜に気持ちよく響きますが,竿に乗るようで乗りません。暫くこんな事が続くとどうしても,餌の付け方に関心が集まります。対象魚はセイゴですから,徐々にジャムシの房掛けが豪華版となっていきます。悪循環です。房掛け数が増えると,強まるアタリに反して魚の乗る気配は減っていきます。
 釣れはしないのですが,魚との駆け引きが続いて竿先にのみ神経が集中されて,釣りの雰囲気が盛り上がってきました。ギョギョライトの淡い光の揺らめきも不思議と心を温め,寒さを感じさせなくなりました。
 心が釣り師になれば,魚を竿に乗らせるのもそれ程難しくありません。釣友の巧みな竿裁きが発揮され始めると,1年もの黒鯛が気持ちよく竿をしならせ,次々に揚がってきます。ヘッドライトに強調された若々しい銀鱗の美しさは,例えに困るほど見事なものです。寒さをものともせず通い詰める釣り師の気持ちが分かったような気がしました。
 陸に戻ると,鯛の薫製に挑戦。なかなかの味でした。








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