借方・貸方が左右のどちら側か覚える方法
「借方・貸方」が左右のどちら側か覚える方法として、「かりかた」の「り」と「かしかた」の「し」の字の払
いの方向で覚える、というのが簿記入門の定番となっています。
「り」は、字の払いが左側ですので「借方→り→左側」、「し」は、字の払いが右側ですので「貸方→し→
右側」というものです。
しかし、「借方・貸方」は、左右の二者択一でしかありませんので、「借方・貸方」が左右のどちら側か
思い出す方法を覚えることのほうが面倒です。
簿記で覚えなければならない用語は山ほどあるのですから、その度に思い出すための方法を覚える
ことなど出来ません。
通常、「借方」と「貸方」の両方を言う場合、「借方・貸方」(かりかた・かしかた)と言い、「貸方・借方
(かしかた・かりかた)とは言いませんので、「借方・貸方」(かりかた・かしかた)と言うようにしましょう。
そして、「かりかた、かしかた」とゆっくり唱えながら「借方 貸方」と書きます。
これを、10回繰り返します。
極めてアナログな方法ですが、効果はてきめんです。
「借方・貸方」の用語そのものと読み方、さらには左右のどちら側かまで覚えられます。
新しい用語が出てきたら同様な方法で覚えましょう。
結論 「借方・貸方」の左右の位置が、そのまま「借方側・貸方側」です。
「誰も書かなかった簿記入門 第6版」では・・・
「取引」が仕訳によって「原因」と「結果」の2つに分解され、帳簿による集計ができる形式になった時、
その記入する左右の位置のことを、「借方」(かりかた)・「貸方」(かしかた)と呼び、借方は左側、貸方は
右側を表します。
(中略)
現在のようにすべての簿記上の取引を記入するようになってからは、当初の意味を失い、単に帳簿に
記入する位置を表す名称という意味しかありません。
「借方・貸方」は、簿記における最も基本的な用語ですが、「借り」や「貸し」という言葉のイメージにとら
われると混乱する場合がありますので、左側・右側のことを簿記では借方・貸方と言うと覚えましょう。
借方・貸方の学習では、借方側・貸方側に何を記入するのかを知ることが重要なポイントです。