日商簿記検定3級は、簿記の資格として最初に挑戦する最も代表的なものですが、その下地に
ある商取引や銀行取引などの知識も必要となっています。
これらの知識の大部分を占めるのが勘定科目についての知識であり、3級の勉強の大半は、勘
定科目の内容を理解することであると言っても過言ではありません。
本書は、日商簿記3級の受験を考えている方を対象に、その出題範囲の勘定科目を、仕訳や図
を使ってわかりやすく解説するものですが、サブテキストとして使用することにも適しています。
検定試験で最初に行う作業は、問題に盛り込まれた様々な情報の中から、解答に必要なものを
見つけ出すことです。
2時間という限られた時間内に情報を取捨選択して計算するといった作業は、テキストの理解
に加え応用力とスピードが要求されます。
受験される方は、テキストを読むことに加え、「過去問題集」といったタイトルの本で試験の
模擬体験をし、応用力とスピードをつけるための練習をするとよいでしょう。
なお、初めて簿記を勉強される方は、簿記の基本的な仕組みについて解説した拙書「誰も書か
なかった簿記入門」をお読みいただきたいと思います。