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<調整>

 調整作業は、アンプの製作にとって必要不可欠な作業です。配線に間違いがないかをチェックし、各部の電圧が正常な値を示しているかどうかをチェックします。測定値が論理値と大きくかけ離れている場合には、配線ミスや設計不良の可能性があります。また、部品の個体差によっても電圧の測定値にバラツキが生じることがあります。この場合は、測定した電圧が正常な値となるよう、パーツを交換することも、場合によっては必要になります。


・配線チェック

 目視によって配線の間違いなどをチェックします。この作業も大変重要な作業の一つです。短絡などの配線間違いに気付かないまま電源を投入すると、パーツを破損したり、場合によっては修復不可能な状態に陥ることもあります。配線をチェックする際には、同時にシャシ内部に落ちた配線材料やリード線の切りカス、ハンダの残りなどが付着していないかどうかもチェックし、あれば除去します。

配線チェックは重要な作業
配線チェックは重要な作業
配線の切りカスやハンダの残り
配線の切りカスやハンダの残り

・電圧チェック(感電に注意!!)

 アンプの電源を投入して通電します。緊張する瞬間です。このときにはまだ、入力側のRCA端子には何も接続しません。スピーカー端子にも何も接続しません。真空管も挿さずに電源を投入します。この状態で電源を投入し、ヒューズが飛んだり、発火したり、煙が出たりしなければ、一度電源を切り、真空管を挿して再度電源を投入します。ヒーターが赤く点灯していることを確認します。

 テスターを用いて、回路図中に記載されている各部の電圧をチェックします。それぞれの電圧が、回路図中に記載の電圧値の5%前後の範囲内に収まっていれば、ほぼ間違いないと思います。回路図中の電圧は、すべてアースを0Vとして記述してあるので、電圧の測定は、シャシにテスターのマイナス側(黒リード)を接触させておいて、プラス側(赤リード)を計側点に接触させて計測します。このとき、テスターリードが他の部分に接触しないよう、十分に注意します。また、テスターのレンジは、目的の計側点の電圧を測定するのに適したレンジにしておきます。過電圧が印加されると、テスターを破損することがあります。シャシの底板の取り付けネジの穴にテスターの黒リードを差し込んでおくと作業が容易です。

 本機の場合、傍熱管の自己バイアス回路なので、特別調整が必要な個所はありません。各真空管のプレート電圧、カソード電圧を測定し、入力端子、出力端子に直流の漏れがないことをチェックします。チェックが完了したら電源を切ります。

各部の電圧チェック
各部の電圧チェック
出力端子のDCチェック
出力端子のDCチェック

※真空管アンプの内部には、高い電圧が印加されています!! 本機でも出力段のプレート電圧は400V近くあるので、感電には十分に注意して下さい!!



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