母猫の母乳に一番近いもの、それは牛乳です。
加熱しないで冷たいままの牛乳を与えます。 牛乳は成分無調整。
常温保存できるものやペット用は与えません。
近年ではタカナシ低温殺菌牛乳が気に入っています。
●参考 牛乳について ●参考 粉ミルクと牛乳 |
排
泄 |
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授乳ばかりに気がいってしまいますが、入れるまえに出す、入れたら出すのが基本です。
本来は母親がなめて刺激して、排泄は全て飲み込んでしまう。 それを真似してティッシュなどで刺激する。
おしっこ:母乳の時は黄色。 牛乳になると透明。 体調不良や問題があると黄色になる。
うんち:牛乳になると一旦下痢になり、その後カチカチの便秘になる。 便秘はまったく気にしなくてよい。 |
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羊水や初乳のうんちカチカチ |
牛乳を飲むと一旦下痢になる |
その後いきなり便秘カチカチ。色はクリーム色からカラシ色。 |
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はかり:デジタルのキッチンスケールで授乳毎の体重と授乳量をはかる。 |
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温度:冷蔵庫に入っていたままの冷たい牛乳をほ乳ビンに入れます。
保育箱で身体があたたまっているので風呂あがりのビールのごとく飲んでゆきます。 |
あたためた牛乳はさめる時にタンパクや脂肪のマクができます。 マクは胃壁にはりつき消化不良を起こします。 マクは固形物と同じで赤ちゃんは消化できません。 |
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粉ミルクは離乳まで使用しません。 粉は小さな固形物の集合体でしかありません。 水に溶けたように見えても消化できなかったりします。 同じ理由から薬を飲ませることもできません。作るたびに温度や濃度が変化するのは赤ちゃんにとって負担です。 粉ミルクの子がやせて脱水気味なのはこのためです。 |
冬は寒いので冷蔵庫の温度はこわいという気持ちもわかりますが、私はそれで失敗したことはありません。 保育箱の温度管理ができていれば問題ありません。 もしも牛乳をあたためるとしても室温までとします。 |
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ほ乳ビンは今のところこの形がベストだと感じます。
持つ所は弾力あり、万一の強制給餌にも使うことができます。
チクビはやわかい物よりもこのタイプのほうがしっかりくわえてくれます。 |
チクビの先は自分でカットしなくてはいけないタイプですが、慎重にハサミなどで少しづつけずって行きます。穴の大きさは1mm以下。ほ乳ビンを横にしても牛乳が出ないくらいです。(出すぎると赤ちゃんが吸わないのに出てしまい誤嚥のもとです。) |
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近年気に入っているのはタカナシの低温殺菌牛乳です。 腸内の常在菌のバランスがとても良くなると感じます。
また緊急の糖欠に乳糖は役立ちます。 |
乳糖:脳を作るのに必要な栄養素です。 乳糖0の人工ミルクで脳や脊髄に致命的な後遺症がでた子猫を何例か知っています。(兄弟のほとんどまたは全てが死亡、偶然生き残った個体には障害が見られる。) |
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保定:頭を指で固定してあげる。 ぐらぐらしているとチクビからはずれてしまう。 |
誤嚥:「ごえん」に注意します。 本来ならやわらかいお乳が赤ちゃんの口に合わせて形も動きも自在ですがほ乳器はそれができません。 吸ったミルクが食道からそれて気管に入ってしまうと水におぼれた状態になりミルクを鼻から吐き出します。 気管が炎症を起こし、何度も繰り返しやすいので注意が必要です。 気管の炎症つまり気管支炎がすすむと肺炎になり命を落とすこともあります。 鼻の穴から「ぶしゅぶしゅ」と出たらすばやくティッシュで吸い、授乳を中断します。 残ったミルクは1滴づつなめてもらいます。(授乳毎に繰り返すようならカテーテルを使用します.) |
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時間:赤ちゃんは最悪の事態が起こるまで泣きません。 とくにママが留守をしている時は外敵から身を守るために静かにしています。 「泣く」→「限界を超えた」というサインです。 ですから泣くまで放置するのでは危険です。
泣くまえに「ママが帰ってきたわよ」なめるようにさすってあげて「ママー!」こちらから大きな声を誘導します。
(母子の場合によくある「まさか産んでいたなんて」というのは赤ちゃんの声はそれほど聞けないということですね。) |