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株式会社 墨仁堂
代表取締役 山口 聰太郎 (やまぐち そうたろう)


新たな気持ちで
初代聰太郎は、焼津大正町に昭和6年表具店を開業しました、以来90年焼津の地で、表具師の暖簾を守ってきました。しかし近年、文化財の修理に対してより高度な要求に応えなければならない時代になりました。修理品をお預かりするための安全な建物、保管や修理環境、そして技術者の修理に対する意識の向上などが求められます。そのため、海辺に近く津波被害の恐れのある焼津の工房からより安全な地へ移転することを決めました。そして、歴史的な建造物や公共機関が近くに点在する静岡市葵区大岩の地を選び、保存と修理の環境を整えた新社屋を建設することとなりました。今後も地域の文化の保存のために、さらに活動を広げていく所存でございます。
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1.文化財修理に際し、一点一点に合った技術、材料を選択し、高度な修理事業を行う
2.文化財の修理により、日本の歴史文化を次に受け渡す仕事をし、人材育成と社会貢献に努める
3.文化財の保存を広く周知する活動を通して、文化財保護の意識を高める
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材料と技術
材料はすべて厳選したものを使用しています。当社の紙・裂は国の伝統保存技術者に選ばれた人の手による、すべて手仕事によって作られた、最高品質のものです。また、糊は当社で炊き、地下で瓶に詰め10年間寝かせたものを使用しています。このような良い材料を使用することによって、200年後の再修理の時まで安全に保存することができます。
表具の技術は古い時代から伝わったものです。現在はその技術を基礎にして、新たな技術を取り入れています。欠損部分には、電子線によって強制劣化させた絹で補修をしたり、紙の繊維分析を行って、同質の紙を製作してそれにより補修を行うなど、保存を第一に考えた修理をしています。

伝統と科学の融合
当社では伝統的な京表具の技法を受け継いでいます。材料は昔からの伝統技法で制作されたものを厳選し、糊は自家製の十年間地下で熟成させたものを使用しています。また一方で、修理の際の調査や検査には、実体顕微鏡、分光測色計計測、赤外線写真撮影など、様々な新しい方法を用いて、科学的に分析しています。このように当社では伝統と科学の両輪で修理を進めています。
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国宝修理装こう師連盟に加盟
国宝修理装こう師連盟は、国の指定文化財を修理する団体です。当社では、その連盟に加盟し、国指定文化財の修理をするために必要な材料、技術、環境を常に整え、修理に取り組んでいます。そのため、当社で請け負う修理はすべて、その高い水準の中で行っています。

社会貢献
「NPO文化財を守る会」の活動を積極的に支援しています。その活動を通じて、地震、火災、水害、虫害などあらゆる災害から文化財を守ることの必要性を訴えています。「NPO文化財を守る会」には、技術者派遣などを行い専門的な立場でのアドバイスもしています。

文化講座の開催
表具、屏風など日本の美術・書籍の取り扱い方、保存方法などを伝えるための講座を開催しています。また、講師の派遣や出前講座も行なっています。

学校教育への協力
小・中・高校生を対象に文化財保存の講座を開き、歴史を受け継ぎ次に伝えて行くことの大切さを教えています。また、指導される先生方に対しても、歴史資料とその保存についての講座を開き、教育の場でより深く日本の歴史と文化財を子供たちに伝えるお手伝いをしています。

技術者の育成

修理技術を後世に受け継ぐために、若手技術者の育成に力を注いでいます。また、研修生、インターンシップの受け入れを行なっています。
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平成18/19年度 重要文化財 友雲士思・月江正印墨跡 常盤山文庫
重要文化財 無等惠融墨跡 常盤山文庫
平成18年度 洛中洛外図屏風 ロイヤル・オリエンタリオ美術館
(カナダ)
平成17年度 重要文化財 不空三蔵表制集第五 根津美術館
京洛図屏風 ベルギー王立歴史博物館
(ベルギー)
平成16/17年度 重要文化財 阿弥陀如来像 根津美術館
大政威徳天縁起絵巻 ギメ美術館(フランス)
平成16年度 重要文化財 退耕徳寧墨跡他重文2点 常盤山文庫
平成15年度 十一面観音像 サンフランシスコ東洋美術館
(アメリカ)
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●交通のご案内●
JR静岡駅よりタクシーで20分
もしくは静鉄バス14番乗り場から 大浜麻機線(麻機方面)
「記念碑」「安東小学校」バス停下車後、徒歩5分
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