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    立教185年(令和4年)11月18日発行 第323号
    秋季大祭神殿講話

諭達第4号発布される
令和4年10月26日

本部秋季大祭(令和4年10月26日)
本部秋季大祭(令和4年10月26日)


秋季大祭神殿講話
令和4年10月18日
静岡大教会長 松浦一郎

 本部秋季大祭において諭達が発布されますので、教祖の五十年のひながたについて思案して、年祭活動を行なう上での心の持ち方についてお話させて頂きます。
 親神様は、紋型ないところから人間をお創り下さり、教祖を夫婦の雛型として、親神様自らがお入り込みになり、人間をお産み下さいました。つまり、親神様は、私達の実の親であり、教祖は母親なる魂のお方です。
 以来、人間は、親神様の御守護の元、九億九万九千九百九十九年の長きにわたり、虫鳥畜類などの八千八度の生まれ変わり出変わりを繰り返し今日のような姿となり、天保九年十月二十六日、年限の到来とともに、親神様はこの世の表に現れ、教祖を社として天理教をお始め下さいました。
 教祖は、わかりやすく口や筆にて教えて下さり、自らがどんな難儀不自由な中でも、陽気に勇んでお通り下さり、陽気ぐらしのひながたをお残し下さいました。
 教祖のお通り下された五十年のひながたは、正に道の命であり、全ての人が幸せになるための万人のひながたであります。
 また、教祖の通られた道は、たすけ一条の道とも言われ、私達よふぼくは、教祖の道具衆として、おたすけをさせて頂くことが大切です。
 おふでさきに、
わかるよふむねのうちよりしやんせよ
人たすけたらわがみたすかる    (3号 47)
と言われています。また、おかきさげでも、
人を救ける心は真の誠一つの理で、救ける理が救かるという。よく聞き取れ。
と言われており、互い立て合いたすけ合う陽気ぐらし世界が実現できるのです。
 私は若い頃、前真柱様のお言葉により、大阪布教に行きましたが、当時は、今のようにカメラ付きインターホンがある家は少ないため、直接玄関に入ることができました。戸別訪問を繰り返すうちに、NPO法人としてボランティア活動をされている所に入って、いつものように天理教のお話を聞いてほしいと言ったところ、そこにいた若い女性から、あなたは、なぜ人を助けるのですか?と質問されました。ほとんどお話を聞いてもらえない中で、思いがけない言葉でありました。
 にをいがけ、おたすけは最大の御恩報じであり、この心が治まっていなければ、にをいがけ、おたすけはできないのであります。親神様の教えをお話するうちに、その女性は自分のことを話して下さり、思うところがあって、東京から転々とし、大阪にたどり着き、そして今、ボランティア活動として人を助ける事で、自分が助かっている事を実感しているとのことでした。天理教の教を知らずに、人をたすけることによって、自らがたすかっていると実感されていました。
 たすける心は誠でありますが、さらに誠の行いについて考えてみたいと思います。
 今月、教人資格講習会の教典の講師を勤めた時の話ですが、教典は、二代真柱様が神様からの直接のお言葉である原点の、おふでさき、みかぐらうた、おさしづ、特におさしづは膨大な量となっているものを、全てに渡って学ぶのは、とても難しいため、誰でもわかるように、第一章から十章に分けて100ページにまとめて下さっています。
 本来なら膨大な神様のお言葉を必要最低限にまとめているため、講習会では、ただ読むのではなく、もっと深い親神様の思いを汲み取るため、教典の行間を読むように言っています。私も講師を勤めるたびに教典を読み深めていくと、また新たな悟りを啓くことができます。
 また、ようぼくの三信条として、神一条の精神、ひのきしんの態度、一手一つの和を持って通り、教人資格講習会では、修養科を修了された以上の資格として、字のごとく教えられる人になってほしいと伝えています。
 教典では、たんのうの心が治り、ひのきしんに身が勇んで、欲を忘れる時、ここに、親神の思召にかなう誠真実があらわれる、と言われます。しかし、たんのうできず、欲だらけで、誠真実のひのきしんができないかと言えば、嫌々でもひのきしんをするうちに、不思議に心が澄みきり、喜び勇んできて誠真実があらわれてくるから不思議です。
 また、心を澄み切らせるには、おつとめが最大の方法です。
 かぐらづとめでは、あしきをはろうて三×七=二十一回のくにさづち命の三回とたいしょくてん命の七回の理で、最後の三回はたいしょくてん命が切る手振りをします。どこまでも親神様に添い切り、胸の埃を払い、親神様に悪いんねんを切ってたすけて頂くのです。その次に、ちょいとはなしの人間創造の理として一回勤めます。最後に、たすけせきこむ七×三=二十一回の理で、世の中の悪いんねんを断ち切って頂きます。
 さらには、身上事情のおたすけにおいては、誠真実こそが必要であります。
 身上だすけのおさづけを取り次ぎは、相手をたすけたい心と、身上者がたすかりたい思いから、互いたすけのたすけ一条の道を誓う誠の心を、親神様がお受け取り下さり御守護頂戴できます。尚、おさづけは、あしきはらいのおつとめ三回、南無天理王命三回、これを三度勤め、数的には、三、六、九に関わり、三遍は、身につく、六遍は、ろっくに治る、九遍は、苦がなくなると言われています。  このように、たすけ、たすかる誠真実の思案を重ね、教祖が身をもって教えて下さった親心に感謝し、年祭活動をしっかり努めさせて頂きましょう。