今川義元は室町時代、駿河・遠江（静岡県）を治めて「海道一の弓取り」と謳われた戦国時代初期最大勢力の戦国大名でした。静岡の誇る郷土の英雄なのです。

　ところが「桶狭間の戦い」で二万五千という大軍を擁しながら、わずか二千の織田信長に討ち取られたため、「公家かぶれの凡将」と揶揄されてきました。また幼少期の徳川家康を人質としたため時代劇などではマイナスのイメージばかりが強調されています。

　しかし実は義元は家督争いを勝ち抜いた苦労人で軍事的にも政治的にも優れた武将でした。高僧の軍師「雪舟」に学び（人質時代の家康の教育係）、外交においては今川。・武田・北条の「甲相駿三国同盟」を成立させ、領国経営では検地を徹底して財政基盤を確立し軍事力の強化を進めました。公家文化にも精通し駿府（静岡）は義元の好んだ京風文化で華やかな街として繁栄しました。

　今年五月、今川義元生誕五百年にあたる２０１９年に向けて義元の功績を再評価し、市民の誇り･地域の活性化を目指して官民連携の顕彰事業として「今川復活宣言」が行われました。

そして、今年のＮＨＫ大河ドラマ「おんな城主直虎」で義元を熱演されたのが、昨年「笑点」六代目司会者に就任した落語家「春風亭昇太」師匠です。師匠は静岡市清水区出身で静岡市観光親善大使を務めており、当店の所属する静岡茶商工業協同組合のポスターのモデルにもなっています。「私のふるさと静岡茶」と書かれた師匠のアップのグリーンのポスターです。ぜひご覧下さい。（ＨＰに公開中）師匠は今回のモデルの依頼を大変意気に感じて破格の低いギャラで引き受けて下さったそうです。師匠の男気に報いるためにも益々静岡茶を盛り上げていかなければなりません。

　秋も深まりいよいよお茶の美味しい季節到来です。テーブルを囲んで家族団欒、「笑点」を楽しみながら白銀屋の美味しい深蒸し茶で心も体も温まり、よいお年をお迎え下さい。