ＳＮＫゲームにはテコンダーが１０人くらいいるが、その殆どが韓国人でありそして大部分がキム一門あるいはその関係者である。
まあその辺の事は１００人中１００人が中国拳法使いと言われる中国勢よりはマシだろう。ある時期からは格ゲーも国籍不明キャラが増えてきたが、各キャラの出身地が決まっていた頃などは割と日本人が持つステレオタイプでちょっと勘違い入っている外国人像が多かった気もする。
さて今の若い人にはピンとこないだろうが１９９２年当時は韓国人、特にかっこ良い韓国人という設定は非常に珍しく、テコンドーなる未知の格闘技で戦う礼儀正しい若いパパさんというキャラ像が大好きだった。
筆者が韓国人格ゲーキャラは餓狼ＳＰのキムしか知らなかった頃は、まさかこの若いパパさんがＫＯＦで独自のチームを結成して出場していたなんて思いもよらなかった。しかもどんどん同郷でテコンダーの仲間が増えていっている。９９年には７年後の未来（もう追い越したが）設定で、かつてＥＤに小さくゲスト出演していた子供２人がプレイヤーキャラとなっている。
ＫＯＦ２０００などストライカーを含めたら韓国人勢が８人はいないか？
’９４では無理やりチームを国別の代表にしていたそうだが、韓国チームは３人とも韓国人であるためナショナルチームとしては適当であろう・・・か？。今はともかく当時のチャンとチョイは犯罪者だからなあ。
ただ餓狼伝説がイタリアチームだったり龍虎の拳がメキシコチームだったりした訳の解らなさよりは断然マシだろう。怒りチームはブラジルだった。ネスツ編以降かなりハイデルン傭兵部隊の役割が大きくなったが、彼らの本拠地はブラジルなのだろうか。
でも今だったらメキシコ出身が３人いるから作ろうと思えばナショナルチーム作れるよね。最大の問題はグリフォン・ラモン・アンヘルがチームを組む理由が全くない事だ。家庭版のオマケＥＤ一枚絵が限度だろう。
話は韓国チームに戻して。３人制だった頃は彼らは「キムチーム」と名乗っていた。公式サイトによるとジョンがチーム入りしてからは「韓国チーム」と名乗るようになったらしい。
ＫＯＦ完全読本では’９９と２０００も「キムチーム」だったらしいが、そんな名乗りではジョンが許さなかったと思うがなあ。ＡＬＬ ＡＢＯＵＴではやっぱりジョンが入ってからは「韓国チーム」らしい。
国籍不明キャラが増えた’９９以降で、国名を名乗り祖国の名誉の為なのが戦う目的の１つでもあるのは彼らくらいだ。こういうキャラは結構好きだ。問題は殆どイロモノチームと化していた彼らが果たして祖国の名誉に一役買っていたかどうかだが。
いや、「祖国の名誉の為」は餓狼伝説だけの設定だったっけ？リアルタイムのファンではないのでよく解らない。
ＳＮＫが倒産した直後、残された社員達は末期にいくつかあった子会社に集まりＫＯＦの開発を続けたらしい。しかし倒産直後に予算があるはずも無く、海外の企業に出資してもらわねばやっていけなかったそうだ。そのスポンサーについてもらった海外の企業とは韓国の会社である。故にこの提携していた期間はかなり韓国チームが優遇されていたそうだ。
こう書くと別に当たり前の話に聞こえるが、問題はスポンサーのナショナルチームはゲーム中でははっきり言ってイロモノ担当だった事だ。よく削除されなかったよなあ。私だったらスポンサーのナショナルチームに犯罪者を出す勇気は無い。開発力が下がっていたんだろうが、スポンサーから「韓国版アテナのようなキャラを」と言われて仮面ライダー＋ド根性ガエルにセーラームーンを加味したような女の子を出す度胸も無い。他にも２００１のキムの勝利台詞はアレ過ぎる。優遇って何なのだろうかと考えさせられる。
でも韓国チームのメイン４人は全員３０代男性であるため女性キャラを希望した気持は解らなくも無い。キムの女弟子と言ったらアリスを挙げるのが普通だろうが、アリスは名前で解るように韓国人ではないし。そういえば何でアリス・クライラーはキムの道場の門下生なの？
しかし韓国チームの年齢は高いなあ。子持ちが最年少のキムしかいないというのも凄い、そのキムの子供が２人とも１０歳に近いと言うのもなんか凄い。
他の女性キャラを小娘扱いしている人妻ヴァネッサもまだジャスト３０歳。彼女が４コマで「あんなバケモノみたいに年取らない連中と一緒にいられるか！」と韓国チームを拒否していたネタが忘れられん。そうだよなあ。韓国チームは年齢の割りに若く見える。でもヴァネッサもラルフには嬢ちゃんと言われるか。
私はヴァネッサの話をよくするが、どっちかといったらラモンの方が好きだ。ラモンとヴァネッサは登場した直後に会社が倒産して、おかげで何しに出たのか解らないキャラと化している。でも忘れがちだが２０００では２人は主人公チームだったんだよね。ＡＬＬ ＡＢＯＵＴのＫＯＦ２０００イラストコレクションでは出番が多いので嬉しい。
ああ、ちなみにチョイには奥さんがいるそうです。旦那さんが地獄の日々を送っていますが、肉屋を経営しておりキムもフォローに当たっているのできちんと生活していけているそうです。
ちなみに筆者はカプコン派だったが、キムの偽善者説はほぼリアルタイムで風の便りに聞いていた。と言ってもあの頃はあくまで餓狼ＳＰの極悪性能にマジギレしたプレイヤーの叫びといった感じだったので、まさかその後半公式暗黙の了解になっていたとは思わなかったなあ。
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かつては彼らだけで一派閥を築いていたテコンダー達であるが、いつしかどんどん減っていきＸＩではファミリーネームだけとなったキム１人だった。
ＭＩシリーズではチェ・リムという新キム一門が登場したが、それはプロデューサーのブログ曰くあの時期に出現した大人の事情によりキムが出場できなくなったが為のキャラだったそうだ。リムもこれから是非良いキャラに育って行ってくれると嬉しいが。どうでも良いがリムは１Ｐだとやもすれば優男に見えかねないのに２ＰはまんまＢｏＡだ。
さて、一体どんな大人の事情だったのかは知らないが急遽ＭＩに出場できなくなったキム。リムというキャラができるまで代案は色々考えられたらしいが、その中には「名前をミスターテコンドーにすれば良いんじゃないか」というのも出たらしい。
個人的にはＯＫ！キムはまさにＳＮＫのミスターテコンドー。タクマみたいに天狗の面を被り・・・韓国に天狗は無いか。とにかく韓国における天狗のような物の面を被り、ミスターテコンドーと名乗る正体バレバレの謎のテコンダーでも良かっただろう。
他には武力からヨンソンを引っ張ってくるという代案も出たそうだが、「主人公のガイも出て無いのに何でヨンソンやねん！」と一蹴されたらしい。
ヨンソンは筆者は３Ｄ格ゲーキャラでＳＮＫで唯一キム一派とはまるで関係ないテコンダーとしか知らなかったのでよく解らなかったが、ＡＬＬ ＡＢＯＵＴを見ると載っていた。この本買って良かったよ。
さて武力ーＯＮＥとは？ゲーム自体を見た事は無いので色んなサイトの説明文を自分なりに噛み砕いた文章ですが。
おおよそゲームと言うものは２Ｄから始まっており、それは格ゲーでも同じ事であった。２Ｄ格ゲーは初期の頃から気弾を放つ格闘家が珍しくなく、いわば漫画的表現が闊歩する世界であった。やがて３Ｄの登場により実際の人間に近い動きをする格闘ゲームも登場したが、これもいわば漫画的表現がアクション映画的表現になったといった調子であり、まだリアルと呼ぶには厳しいものがあった。
そこでとにかく徹底したリアルを追及した、いわば大晦日に紅白歌合戦の裏でやっている現実の異種格闘技戦をＴＶでみるような３Ｄ格ゲーが９９年に登場した。それが武力ーＯＮＥである。
とまあコンセプトだけ聞けば悪くないんだがなあ。今の３Ｄ技術で現実のプロ格闘家とまでは言わずとも格闘経験者に監修についてもらって、キャラも悪く無いので彼らの生年設定だけ変えて武力ーＯＮＥ２でも出したらあるいは成功するんじゃないかと夢を広げ、ＭＩ２のルイーゼのキャラデザと宇宙人設定を見て絶望するのもまた一興であろう。
筆者が一番リアルだと思ったのは、ロブの項目で判明したちゃんと纏まった額のファイトマネーが出ると言う辺りだ。考えてみれば学生の部活動の大会じゃないんだから当たり前なんだが、でも果たして他のＳＮＫゲームの格闘大会ではファイトマネーが出るだろうか。ちづるちゃん主催のとき以外は諸経費と優勝賞金すら怪しいぞ。
あとは武力は参加理由がみんな理に適っている辺りも良いなあ。他のＳＮＫゲーム、特にＫＯＦでの餓狼・龍虎・韓国・女格（つまり真っ当な格闘家）辺りが参加するくだりはもうこの連中はまともな神経してるとは思えないないよ。あとこいつらでも地球意思が封印できる辺りがもっとまともじゃない。いくら弱っていたとか不完全だったと言われても相手殆ど神なのに。ネスツ編の大会開催理由と真っ当な格闘家の存在理由もよく解らない。
リアル路線ゆえに出場人物の３分の２が厳ついオッサンである武力だが、中でも短い文章でもいい人っぷりが伝わってくるパヤックやフランスの柔道協会役員で説教グセのあるジャックとかは好みだ。
もちろんソ・ヨンソン（徐竜誠）もかなり好みだ。好不調が激しすぎてちょい不良系だけど爽やかテコンダーなんて、キム一門関係者の設定だったら出せないキャラだろう。
更にこう見えても１８歳の現役大学生で、しかも専攻が量子力学。実はかなり頭が良い。量子力学とはまた凄いな。ご存じない方に説明するなら、私もよく知らないのですが、簡単に言うなら難しい物の代名詞で「アインシュタインの相対性理論」と言う言葉を聞いたことがあるでしょう。量子力学とは相対性理論並みかそれ以上に難しくて訳解らん理論だと思って下されば良いです。
つまりヨンソンはそんな難しくて訳解らん理論を専攻しているくらい頭が良いのです。
他にも武力キャラの紹介ページを読んでいたんだが、西園寺貴人って武力キャラだったのか！？凄い名前なので名前だけは覚えていたんだが、てっきりポリサムが月華辺りのキャラだとばかり思っていた。
貴人は１７歳の合気道使いである。故に袴であり更に美形だ。ビジュアル重視の格ゲーだとキャラクターが露骨なイロモノ以外皆美形になり、主にライバルキャラが担っていた設定上の美形担当キャラが他のキャラの陰に隠れてしまうという現状が起きる。サムスピの右京や餓狼のアンディなどがその例だ。
しかし武力は出場人物の３分の２が厳ついオッサンなので貴人は明確に美形担当だと解る。解り易いまでに解る。むしろ貴人は浮いてねえか？
貴人は予選では持ち前の冷静さで１００ｋｇ近く体重差のある対戦相手を捌いていったそうだ。筆者はそれを読んで「１００ｋｇ近くとはまた極端な。細身美形でもリアル重視なら最低でも６０か７０ｋｇはあるだろう。相手がムダに重すぎたんじゃねーの？」と思ってプロフィールを見たら
１６５ｃｍ４９ｋｇ・・・誤植か？いくら男しかいないゲームの美少年キャラと言っても何も女性並みの数値にする必要はないだろう。う〜ん、でも現実でもフェザー級とかは５０ｋｇ台らしいから、とにかく最軽量のキャラを作りたかったのか？
ちなみにゲームキャラとしての貴人は最軽量級でありとにかく打たれ弱い、カードしても弾き飛ばされる、当て身をスカったら死ねる、攻めに転じようとしたら吹っ飛ばされる、主力戦法が金的蹴りとかなり上級者向けのキャラだそうだ。
例え名前が覚えられなくとも、ＳＮＫ関係のサイトだったら「武力の女みたいな奴」と言えば通じそうですね。実際英語版のウィキペディアではファンアートでは貴人は女の子になぞらえられるとか酷い事書かれていました。
でも少し検索を掛けてみたけれど、貴人を女の子になぞらえている創作なんて見つからなかったが。それに貴人はそんなに女の子に見えるかなあ。典型的日本青年だと思うけど。
「ＳＮＫキャラで国別風刺ジョークのショートコントやるから各国のステレオタイプのキャラを選出して」と言われたら私は日本代表は絶対貴人を推す。と断言できる。あの髪型で不思議系で礼儀正しいけど少し生意気で押しに弱いところなんかそのまんまだ！これで思いつめると何やらかすか解らんないタイプでカメラが好きだと本当に完璧なんだが。
細身なのも飽食国家で毎日３食おやつ付きでも何故か太らないヘルシーさを表してい・・・ても４９ｋｇはないな。
ちなみにＳＮＫ「典型的」アメリカ人はテリーだろうなあ。ＳＮＫ「典型的」韓国人は外見だけならリムかなあ。リムのデザインを初めて見たときはこの子は絶対に韓国人だなと思ったくらいだ。他のキャラはあまり韓国人らしくは無いんだけどリムはかなり「らしい」と思う。女優さんの名前とアテナ以上にまんまアイドルの２Ｐモデルで内面はキム。悪いけど今の所、彼女自身の個性がよく解らない。
でもＭＩ２になったらコスチュームが多彩になり彼女の２Ｐはものによっては露出度凄いのもある。１Ｐのチマチョゴリとかは可愛いんだけどなあ。
なんでも良いけどＫＯＦ完全読本の表紙で空中に浮いて目立っているのが餓狼キャラのダックとタイムリリースキャラの天童凱とは如何したものか。
あとがき━━かつて女性テコンダーが必要とされた局面が２回あったが、いずれもアリスは採用されなかった。理由はやっぱアメリカ人だからだろうなあ。アリスは在韓米国人という事で良いのか？格ゲーにしちゃ変わったキャラだ。
（２００７．０４．０４）
ケンアテの話その４へ
ＳＮＫの韓国テコンドー使い達の話。その２
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