ウィキペディアで麻宮アテナと椎拳崇を調べてみた。


次はケンアテ話の3ページ目。ウィキペディアで調べたケンスウとアテナの話。ちなみにこのコーナーのデータは07年3月現在の話だ。

日本語版のウィキペディアhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A4%8E%E6%8B%B3%E5%B4%87ではそう突飛な事が書いてある訳ではないが、よく纏まっているのでファンなら一度目を通してみる事をお勧めする。

しかし「ケンスウの超能力は厳しい修行の末に身に付けたもの」設定は今でも残っているのだろうか。そしてアテナが3月生まれの18歳なのに女子高生という設定に関する開発者のかなり苦しいコメントには笑ったが、京も12月生まれだしここら辺が落とし所なのかも知れない。

真に驚きなのは英語版のウィキペディアだ。まずKOF全体で日本語版より詳しいのに驚きSie Kensouの項目で更に驚いた。

以下の文章は英語は引用。日本語文章は筆者が和訳したものだ。結構意訳している箇所もあるのでなるべく原文を読んでください。

Kensou was orphaned and left to fend for himself when he was just a child. He wandered through China for years before he met the kung fu master Chin Gentsai, who accepted Kensou as a pupil. Under Chin's tutelage, Kensou also began to manifest his psychic powers.

ケンスウがまだ子供だったとき、彼は孤児となり1人で生きていかねばなりませんでした。そして彼は拳法マスターである鎮元斎に出会うまで何年も中国を当てもなくさまよいました。そして鎮はケンスウを弟子として認めたのです。鎮の指導の下、ケンスウは彼の超能力を現すようになりました。

Chin and Kensou traveled and trained throughout Asia, constantly relocating after Chin's drunken rampages provoked the ire of locals. While in Japan, Kensou and Chin were challenged to a fight by a strongman but never lifted a finger; Athena Asamiya saw what was happening and knocked out the rude provocateur with one of her 'psycho balls'. Kensou inmediately fell in love with the girl, and though Athena has never regarded Kensou as anything more than her friend, they have been partners in crimefighting ever since along with their sensei, Chin.

鎮とケンスウはアジア中を巡る修行の旅に出ました。しかしそのつど鎮は酔っ払い大暴れし地元住民の怒りを買ったので、彼らは絶えず移動しました。日本に来たときケンスウと鎮は強い男に絡まれましたが、彼らは決して根を上げませんでした。麻宮アテナはその様子を見てサイコボールで(絡んでいた男を)倒しました。ケンスウは何の仲介も無くその少女と恋に落ちました。アテナにとってケンスウは彼女の今までの友達とは違い何も知りませんでしたが、彼らはそれから鎮先生と一緒に悪と戦うパートナーとなりました。

http://en.wikipedia.org/wiki/Sie_Kensou英文サイトです。

ちょっと待て!何から何まで初耳だぞ!出典はどこだ!この項目を書いた人の思い込みなのか海外版ではこういった設定になっているのか解らん。ケンスウは孤児で何年も中国をさまよっていたのか?いや他キャラでも特にサウスタウン関係者には元ストリートキッズが大勢いる・・・どうだったっけ?自信無い。

・・・今設定ざっと洗ってみたが意外に少年時代路地裏で暮らしていたと明記されているキャラっていたか?MOWのカインとグラントくらいしかいないんじゃないか?リョウとユリは幼少時に父親が失踪して食うや食わずの生活だったらしいが、ユリは学校に通っていたという設定から家はあったんじゃないかと思っている。

でもケンスウの場合は英語の文面を見る限りじゃストリートキッズというより同じくMOWのほたるみたいに子供の頃から旅を続けていた、もしくは放浪していたと言った方が近いニュアンスかも知れない。

どちらにせよKOFはオロチ編は旧家の人間が主人公であるしネスツ編は改造人間ばかりだから放浪も何もないからなあ。とにかくだ。ケンスウがそうだったなんていう設定はファン創作でも見た事ないよ。

あと後半の文面はどうみてもアテナとは双方一目ぼれだったようにしか読めないが、海外ではそういう設定なのか?

と思ったらアテナの項目はこうだった。

since this Kensou has persisted in trying to make Athena his girlfriend, though thinks of him much more as a friend.

それからケンスウはアテナを自分のガールフレンドにしようと思うようになりましたが、けれども(アテナの側は)彼の事を友達としか考えていませんでした。

http://en.wikipedia.org/wiki/Athena_Asamiya英文サイトです。

ああ、ちょっと安心した。

しかしアテナの項目にはSNKのマスコットの座をテリーに取られたので彼の事を嫌っているとか書いてあった。何時の話よそれ。

もう一度ケンスウの項目の引用と和訳。

Kensou entered the KOF '99 tournament, though it became apparent to all the competitors that he had lost his psychic combat powers and was steadily losing the rest of his psychic powers.

ケンスウは彼の戦闘超能力を失い、残りのサイキックパワーも確実に失いつつある事が全ての出場選手に知れ渡っていましたが、彼はKOF’99に参加しました。

何でthough it became apparent to all the competitorsなの?何で全員知ってんの?’99はケンスウとは面識すら無い選手が多いはずだけど?常連の選手だからその筋では情報があっという間に伝わるのか、それともバカ正直に申込書に超能力が消えたと記述したのか。両方かな?

しかし皆に知れ渡っていたんだ・・・本当にそういう設定なのかは知らないが意外だ。サイコソルジャーチームはあんまり他と関わりがあるイメージ無いんだよねえ。だから2003のK’チームストーリーはかなり驚いたが。

ただし、超能力をなくした状態でKOFに参加して、実際どうだったのかは私より皆さんの方がお詳しいでしょう。いんちきレベルだのバクに近いだの当然4コマでもネタになって、筆者の弟は「あいつ超能力なくなっているのに技が増えてるんだよ」と言っていたし、あまつさえALL ABOUTムックに至っては「そこまで強くなっておいて、これ以上何を望む?」

なので知れ渡っていた事自体は別にハンデでもないでしょう。むしろ逆です、逆。

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SNKは南米も主要マーケットとなっているらしいのでスペイン語のウィキペティアも調べてみました。アテナの項目があったので引用します。和訳したのは筆者ですが自信は英語以上に無いのでなるべく原文を読んで・・・冗談です。

Un dia, regresando de la escuela, Athena vio un par de chinos tratando de defenderse de un tipo duro, ella inmediatamente lo noqueo con sus poderes antes de que tirara un simple puno. Despues de introducirse a los turistas, ella descubre que el chico adolescente, Sie Kensou, tambien tenia poderes mentales mientras que el anciano, Chin Gentsai, era un venerable maestro de artes marciales chinas. Reconociendo que eran buenas cosas, unieron sus fuerzas para convertirse en Psycho Soldiers.

(大体こんな意味のはず)ある日の学校帰りの事です。アテナは中国人のペアがやっかいな人間に絡まれている所を見つけました。彼女はそいつを簡単に倒しました。そしてその男の子もまた超能力を持っていることが解ったのです。そして鎮元斎は彼女の能力を認め、彼らはサイコソルジャーとして力を合わせる事にしました。

http://es.wikipedia.org/wiki/Athena_Asamiyaスペイン語ページです。

スペイン語はこの前第二外国語で基礎中の基礎をやっただけなので相当な意訳だが、合っていると思う。このようにスペイン語版では日本で厄介な人間に絡まれていた所をアテナに助けられたという設定だけ載っていた。この辺の設定ならありそうだなあ。

スペイン語版だとケンスウや元斎の項目は無かったのが残念だ。

と思ったんだがこのページの下位の方を見てみると解るが、オロチ編までの文章はスペイン語なのにネスツ編の説明から突如英語に変わっている。調べてみたら英語版の丸コピだったし、スペイン語の部分も英語版の直訳っぽい。う〜ん信憑性が薄い。

つまりスペイン語版のアテナの項目の製作者は英語版の項目を丸コピして前半の部分だけそのまま翻訳したのか?筆者は語学苦手だからスペイン語の文章がいきなり「She met 〜」とかになったらしばらく意味がわからなくて混乱したよ。そこは「ella vio」とかでしょ。

ちなみにこのページの文章を和訳したのは全部筆者なので、記事の信憑性は最近のヤフーやライブドアの翻訳ソフトの性能に掛っています。どういう事かというと一旦翻訳ソフトにぶち込んで意味の大筋をつかんで、でもそれだけだとロクな日本語にならないので自分で訳し直したんです。それにスペイン語はライブドアの西英訳ソフトしかなかったので英和は結局自力でしたし。

西英→英和にする手もありますが、そうすると出現するのはもはや怪文書なんですよね。あと翻訳ソフトの類は'psycho balls'とかを精神異常と訳しやがりますし、'psychic powers'は霊能力とか出すので御使用には注意が必要です。

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余談だが、スペイン語版はグリフォンマスクの項目が異様に詳しかったのがさすがだ。でも同じメキシコ人でもラモンやアンヘルは項目無しだったが。

このページはスペイン語版ウィキペディアのKOF紹介ページだが、キャラ紹介の項目が凄い。http://es.wikipedia.org/wiki/The_King_of_Fighters

キャラ紹介のトップがアテナで次がケンスウなのがまず驚きである。まず先にゲストキャラの名前が連ねてあり、KOFオリジナルキャラは最後にまとめてアルファベット順に紹介するという今時日本でもやらないゲストキャラ上位の構成になっているのがちょっと嬉しい。武力ONEやブライアンの元ネタ(ごめん知らない)ゲームまで紹介してある。

ちなみに中国語版ウィキではアテナもケンスウも拳皇人物一覧表(http://zh.wikipedia.org/wiki/%E6%8B%B3%E7%9A%87%E4%BA%BA%E7%89%A9%E5%88%97%E8%A1%A8)に名前が載っていただけだった。しかしケンスウと元斎は中国でも日本語読みの名前のままなんだなあ。てっきり現地読みに変わっているとばかり思っていた。

ちなみにアテナの中文表記は「麻宮 雅典娜」だそうです。

しかし本当に英語版のケンスウの記述の出典はどこなんだろう。このように英語版ウィキペディアのKOFキャラの項目はかなり詳しいが、内容は保証できない。

(2007.03.24)

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