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カメラが帰って来たので,私一人早起きしてそれを持って昨日行ったビーチへ歩いて行く。 午前中とあって昨日午後にはいなかった何隻かの漁船が操業中である。 帰路,モーテル前の共同墓地を覗いてみる。 Cavendish cemeteryという名前よりも大きく“RESTING PLACE OF L.M.MONTGOMERY”<モンゴメリの眠る場所>という大きなアーチが目立つ。 ここに彼女と夫の墓がある。 墓石の前の花壇はハイ・シーズンに備えて花を植えるための作業待ち状態で,まだ花はない。
モテルで朝食後,今日の予定を決める。 まず@Green Gables(本日のハイライト),AGreen Gables Post Office,BL.M.Montgomery Birth Place<生家>,CGreen Gables Museum,DCape Tryon light-house<トライオン岬灯台>とする。 @とA
最初に私が娘たちを案内して墓地へ,それから徒歩でグリーンゲイブルズ(Green Gables)へ行く。 P.E.I.観光の目玉であるだけに大型観光バスも次々にやって来る。 客は中高年が多い。 ゲートに当たるビジターセンタを通り中へ。 農耕器具や馬具を収めた古い木造の納屋(barn)を抜けると,広場になる。 観光客は赤毛のカツラをつけた帽子をかぶり,二人乗りの馬車に乗っての記念撮影ができる。 娘たちも童心に帰ってカメラに収まる。 2階建て緑の屋根のGreen Gables<緑の切り妻屋根の意>はモンゴメリの母方の祖父の従姉にあたるマクニール(McNeil)兄妹が,モンゴメリと同い年の養女マートルと住んでいた家である。 内部にはAnneの部屋,Marillaの部屋などが物語そのままに再現されている。 外庭で人だかりがしているので,見るとりんごの木の上で小さいリスが遊んでいた。
「恋人の小径(Lover’s Lane)」からBalsam Hollow Trailを一周し,道のない池のほとりを通って(ルール違反かも?)向こう岸に渡ると,そこは「お化けの森(Haunted Wood)」。 進んでいくとモテルの南で13号線に出る。 渡って少し進むと,広い牧草地のほとりの林の中にモンゴメリの住居跡がある。 地下室のあった四角な堀状の石組が残るだけのもの。 その北側に建物あり,Book Storeである。 モンゴメリ関連の書籍を販売する店でもあり,こちらからサイトへ入場する人の料金徴収所でもあるらしい。 ここはパスして案内板に従い裏道からGreen Gables Post Officeへ至る。 中は資料館にもなっている。 ここからGreen Gablesの消印を押した絵葉書などを発信するのも一興。 長女は最後の日にここで投函していた。
モテルへ戻り,車で6号線沿いの次の目的地New LondonのL.M.Montgomery Birth Place<生まれた家>へ向かう。 ごく小さな二階建て建物で,老嬢二人が接客・案内している。 モンゴメリが結婚式で着たドレスのレプリカと靴なども展示されている。 靴は幅の狭い大変小さなもので左右区別がない。 彼女はここで生後1年9ヶ月暮らし,母の死とともに祖父母に引き取られる(祖父は農業のほか地区郵便局も兼営)。 家の向かいにGeneral Store<雑貨屋>という看板を掲げた割と新しい店がある。 General Storeとは往時の田舎によくあった何でも扱う店のこと。 ここでは土産物などを売っているのだろう。
見学した後心おきなく家の外の芝生の庭で持参したおにぎり弁当を食べる。 ちょうど学校帰りの黄土色のスクールバスが通りかかり,停車して児童数人が降りた。 二女の説明ではこういう時,一般の車は救急車と出会う時と同様必ず一時停車して待機する決まりになっているとのこと。
次いで20号線を西に走りGreen Gables Museumへ向かう。 緑の丘陵地帯の中の湖水のほとりにある。 モンゴメリの叔母の家で今もCambell家の人が住んでいる。 モンゴメリはここの客間でEwen Mcdonald牧師と結婚式を挙げた。 敷地内に「輝く湖水(Lake of Shining Waters)」がある。 ここはモンゴメリお気に入りの場所の一つ。 島を離れたあともしばしば訪れていたという。 ここへ,わざわざ結婚式を挙げに来る日本人もいるとのこと。 見学しているうちに午後4時の閉館時刻が来た。 女主人が明日来れば無料で十分見学させてあげますと言ってくれたが。
20号線を引き返し,観光対象にもなっているCape Tryon light-house<トライオン岬灯台>に向かう。 標識は何もないので迷った挙句,土地の人に聞いてやっと見つける。 。 岬へ向かう道は畑の中の,すれ違いに苦労するほど狭い土道。 灯台としての役割は終えたもののよう。 白色の壁は漆喰のように見えるが,よく見るとコケラ板(shingle)をぴっしり重ねて貼り付け,上から白ペンキを塗ったもの。
午後6時前というのにずいぶん陽は高い。 サマータイムのせいである。 モテルへ帰って娘たちの用意した夕食をとる。 天気予報専門のテレビチャネルを見ると,五大湖付近は雨模様だが,当地の天気は良好。 日ごとに気温が上がってくる。 最高は25℃。 流石にダウンジャケットはもう不用。