緑の地球ネットワーク
春季ワーキングツアー(山西省大同市)
<2006.03.25〜04.01>

 


2006.03.31(金) ―晴―    陰暦:03/03

62_dongwuyuan北京動物園前.jpg
北京動物園門前の五人衆  中央が小生
左からT・Mさん,N・Uさん,Y・Yさん,Y・Hさん,
   
63_boat動物園から頤和園行き遊覧船.jpg
北京動物園から頤和園行きの小遊覧船
船の屋根に「海納百川 分享天地」などと書いてある
 

  早朝06:30,北京西駅に到着,柳の芽吹いた街路をバスで今日の宿舎,王府井大街の富豪賓館へ行き,遅い朝食を取る。  ここは王府井大飯店の北隣で,首都劇場の向かい側である。   以前この首都劇場で,台詞は一つも聞き取れないながら名前に惹かれて新劇「茶館」を見たことがあるので懐かしく思う。

  本日の団体行動グループの行き先はバス移動中に一応万里長城と明十三陵と決まったが,私は前日にT・Mさんと行動を共にすることを決めていた。  彼は北京動物園でパンダを見て,そこから運河で頤和園へ行くというプランを日本から考えて来ていた。   私は頤和園には行ったことがあるが,運河で行けることは知らなかったので,その案に乗ったのである。   朝食後に仲間が増えて,N・UさんとY・Hさんが我々に同行することになった。   そのほか,北京動物園まではK・OさんとY・Yが一緒に行く。  そこでそれぞれ待ち合わせをするとのこと。  商売柄中国と日本を往来する機会の多いN・Uさんは頤和園にも最近行ったことがあるとかで,心強い。

  王府井大街を南へ向かい地下鉄の崇文門駅まで皆と散策がてら歩く。  10元ショップを二三店舗見かける。  日本流に言えば百円ショップである。   こんなものまでできたのかと感嘆する。  N・Uさんの話では,日本の百円ショップチェーン「ダイソー」と中国の10元ショップとが共同仕入れを行なっているそうである。  日本側が多種多量に仕入れるからその方が中国側にとっても安くつくのであろう。   それに,そもそも百円ショップ商品の産地は中国安徽省の義烏(yiwu)や広州である場合が多いはずである。   地下鉄の西直門から歩いて北京動物園まで行く。  意外に距離があり,30分以上を要する。  T・Mさん念願のパンダの写真を撮るが,寝てばかりいるパンダではあまりよい絵柄にはならなかったようだ。  園内の食堂で昼食をすませ,11:00に乗合い船に乗り込む。  毎時00分が出発時刻である。
  船の屋根に「海納百川 分享天地」などと書いてある。   料金は40元。  速度は極度にゆっくり,途中に閘門があり船を乗り換える。  切符の上の説明によると,この河道は “長河” といい, “七百年歴史的皇家御用河道” とあるから,明清時代の皇室御用達の水路だったのである。
  頤和園の南端の南如意門近くに船着場があり,そこから正門<東宮門>まではずいぶん歩く必要がある。  さすがに正門付近まで来ると大勢の内外観光客で溢れかえっている。  長い廊下<長廊>は目下修理中,石の船<清晏舫>の姿はない。   これもオリンピックを控えて修理中なのかもしれない。  午後5時までにホテルに帰る必要があるが,船旅に時間を食われたため,結局1/3程度を見学しただけで,引き返しタクシーでホテルへ向かう。
  市内の交通渋滞は相当なもの。  運転手が強引な割り込みをしてくる車を見て,今一番強いナンバーは軍関係の車だと言う。  V_02・・・(?)で始まるナンバーには要注意だそうだ。  ただしこれは私がそう聞き取っただけで,これが陸軍だけのものか,海軍・空軍までを含むのかは確かめてない。  体調がよくないせいで,気力が少し失せている。  今日は昼食時からお腹の具合が悪い。  悪い予感がする。

  今回のツアーの間に,樹木や草花の中国語と日本語の対照表が欲しくなり,ホテルへ帰り着いてから近くの「涵芬樓書店」という中規模の書店へ走って行き,紙とペンを借りて「日・中対照植物辞典」と書き,女店員に見せてこんな類の本を置いてないか尋ねた。  彼女が検索機端末で調べてくれたが,目指すものはなく,「漢・英・拉 動植物名称 Chinese-English-Latin Names of Fauna and Flora」という本があると持ってきてくれたのでそれを買い求める。 47元。
  万里長城組は交通渋滞のせいか予定の午後五時を大幅に遅れて帰着。  明十三陵へは行かなかったようだ。   晩餐は北京西駅に近いと思われる「郭林家常菜」という店に行く。  飛び入りの賓客あり,GENメンバーで中国人と結婚しているMさん(女性)と,企業の北京駐在員であり,昨年のツアーに参加したK・Oさんの令息と彼の夫人と愛児である。

  私は腹具合益々悪化,食事が喉を通らず,一方欲しい植物辞典を買う時間が刻々と無くなるので,思い切って晩餐を中座し,予めK・Iさんから聞いていた西単路口にある北京最大の書店「図書大厦(Tushu-dasha)」へタクシーで駆けつける。   閉店時刻21時まで30分を切っていたので,急いで辞書売り場のある三階に上がり,例の紙切れを店員に渡して探してもらった。   スーツ姿の男子店員が沢山いる。   やはり検索機端末で調べてくれたが,適当なものがない。  ポケットタイプの用語辞書があったので取り敢えずそれを買うことにし,専門書なら四階にあるとのことだったので,四階で時計を睨みつつ中国語の植物図鑑<中国高等植物図鑑 第一冊>を探し出す。   カラー写真ではなく黒白の手書きの画が入ったもので80元。   先に買った本のラテン語(学名)をキーワードにして名前を比較対照できるだろうと考えた。   六年前西安の新華書店で本を買った時の経験では,本の代金を收款台で支払ってから本の売り場へ戻って伝票を見せて本を受け取るという面倒なやり方で買った記憶がある。   地方都市はどうか知らないが,現在の北京の書店では日本の書店と全く同じやり方で本が買えるようになっていることに新鮮な感動を覚える。
  タクシーでホテルへ帰り,wash roomへ飛び込む。   日本から持参していた整腸錠(納豆菌と乳酸菌を含む)を飲むが効き目なし。



2006.04.01(土) ―曇り―    陰暦:03/04

夜中に下痢し,体調は最悪。  朝食は抜く。  いつも用意周到なT・Mさんに梅干を貰う。  富豪賓館を朝6時40分にバスで出発,北京国際空港へ向かう。  高速道路は早いが,空港入口手前で渋滞する。  飛行機(CA928)の出発時刻は9時30分の予定が10時過ぎにずれる。  売店でお土産のお菓子を数種買う。  値段はドル表示。  しかし百ドル札は歓迎されないらしい。  偽札が多いためとか。

あっという間に日本の空へ。  関空にて解散。  南海電車の急行で難波へ。  重くなった荷物にてこずりつつ近鉄に乗り換え。  車窓から見る緑が新鮮に見える。  午後8時頃自宅へ帰着。  娘二人とも留守,着付け教室へ行っている日だ。  出発前に買ったやや古くなったうどんを煮て夕食とする。  ややお腹も落ち着いた。《完》

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