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北海道大学 文学部



     
 こんにちは。今は引越しや入学準備の傍ら、この体験記を書いています。思えば受験生の一年間、いろんなことがありました。一年生の時、テストはできない、課題は出さない、態度は悪いという極悪生徒だった私は、当然数学で赤点をとり、先生方の辛抱強いご指導でなんとか追認に合格したという過去があります。そんな私の受験生活を、時系列順に振り返ってみたいと思います。

 3年の6月になると、学校祭も終って、みんなが受験モードに入ってきます。私がまずやったのは、自分の現状をきっちり把握して、大まかに1年の計画をたてることでした。そのときは悲観的にも楽観的にもならずに、冷静な他人の視点で見ることがポイントです。ここが甘いと、勉強していても他の人のことが気になったりしてなかなか集中できないのです。私は塾に通っていなかったのでなおさらでした。

 夏休みになると、まとまった時間がとれて、計画的な勉強ができます。私は家ではあまり集中できないタイプなので、できるだけ学校や市立図書館を利用するようにしていました。ここで今私が後悔しているのは、数学の苦手意識を引きずった状態のまま夏休みに突入してしまったことです。やっぱり、3年の夏までに少なくとも国、数、英を「苦手ではない」くらいのレベルにひきあげておかないと後々きつくなってきます。私は数学の基礎がなってなかったので青チャートにも異様に時間がかかり、休み中に2周する予定だったのが1周しかできませんでした。

 秋になると、怒涛の模試週間がやってきます。この時期風も冷たくなってきて、訳もなくめちゃくちゃ不安になります。私も夜中に何度も目が覚めて、しかもなぜか口の中が切れてたり、ストレスでおかしくなったのか、無意識に変なダンスを踊っていたり・・・と大変でした。そういう時は友達や先生に愚痴ったり、思い切って勉強やめて海を見にいくとかした方がいいです。
 そして、ここで受験生をさらに追い込むのが模試の判定です。私は記述の判定はいいものの、センター判定はどん底。それでも全く気になりませんでした。それは、悪かったのが理科と地歴だったからです。(こんなの、12月から追い込めばなんとかなるんじゃん★)と思っていました。全ての人にオススメはしませんが、私はこれで結構なんとかなりました。世界史なんて、模試では50点やそこらでしたが、本番は92点!理科や公民も8〜9割はとれました。やっぱり現役生の直前の伸びはハンパじゃないんです。

 12月。世間はクリスマスだ正月だと浮かれていますが、こっちはそれどころじゃありません。なぜならセンターが迫っているから。12月になったらもう切り替えてセンター対策一本に絞りました。この時あんまりいろいろ手を出さずに、過去問+教科書くらいにとどめておくのがいいと思います。もちろんわからないところは徹底的に復習して自分のものにする。直前までいくらできなかったとしても、本番でできちゃえばこっちの勝ちなんです。センター問題集はいろいろ出てますが、レベルがまちまちだったりするので、一番良かったのはやっぱり過去問でした。

 そして迎えたセンター本番。直前に、私はN先生にもらったアドバイスを読み返していました。その中でも当日特に役立ったのは、「勝負は総合点!」だということです。一つの科目で、何個かケアレスミスがあるのは人間仕方ないんです。大事なのはその後。(あぁ〜やっちゃったよ・・・もうダメだぁ)って沈んでいる人と、(さっきは失敗したけど、絶対次で取り返してやるっ)て切換える人では天と地ぐらいの差があります。周りをみてると、男の子は切り替えがヘタな子が意外に多いと思いました。
 
 センターで、私が最大に恐れていたのが「数U・B」でした。T・Aでは波に乗って実力以上の点をたたき出した私でしたが、U・Bの直前は自分でも手が震えているのが分かるくらい緊張していました。「はじめ!」の合図で1問目にとりかかります。
 (・・・うわー・・全然わかんないよ・・・。)気をとりなおして2問目に行きましたが、これも解法が思い浮かびません。あれこれ試すうちに、40分以上経過。まだ1問もまともに解けてないのに!もうパニックです。結局ほとんど白紙状態で出すことになり、正直「終ったな・・・・」と思いました。

 今考えていて思うのは、「冷静に、解ける問題から解く」というのは、受験生が考えている以上に重要だということです。私はT・Aではそれができたのに、なぜU・Bではそれができなかったのでしょうか。それは私の圧倒的な苦手意識と、得意単元が全く無かったことにあるような気がしています。T・Aでは、演習を繰りかえしているうちに、「この単元だったらいける」というのが見えてきたのに対し、U・Bでは全く見えてきませんでした。U・Bに対する習熟度が足りなかったのだと思います。加えて「自分は数学ができないんだ」という思い込みが、思考をストップさせてしまったのです。パニックになっても気を取り直すことができるのは、自分に自信がある人です。私は、あんなに数学をがんばったにも関わらず、自分の実力に自信を持つことができませんでした。そこのところで最後は差がつくような気がします。

 翌日の自己採点。数U・Bは学年最下位も夢じゃないほど壊滅的でしたが、国英社でなんとかカバーできたので、センター判定はBでした。二次の方が配点が高いとはいえ、センターが良いほうが、本番に気持ちで余裕が生まれます。もちろん、失敗してしまったとしても、「二次でとりかえす!」くらいの意気込みがあれば大丈夫だと思います。

 自己採点の次の日からは、また仕切りなおして2次対策を始めました。センターと記述では、頭の使い方が全く違います。センターで試されるのは「スピード」、そして「基礎が身についているか」どうかですが、記述では、「粘り強さ」と「応用力」が試されるのです。このとき、教材は慎重に選んだ方がいいです。私は英語の記述問題集を適当に決めてしまい、半分以上やってから「この問題集全然ダメだ!」ということに気付いたという失敗をしました・・・。

 いよいよ迎えた試験当日。一時間目は得意な国語。二時間の長丁場です。しかし!私の隣に座った人はまさに悪夢でした。彼はひどい風邪をひいていたらしく、30秒に一回は鼻をすすったりくしゃみをしたりして、私はしばらく、全く試験に集中できませんでした。多分、教室の前半分の人はほとんど私と同じ心境だったと思います。「私が落ちてこの人が受かったら絶対恨んでやる」と思いました。恨みを買わないためにも、できれば受験当日までに風邪は治しましょう。
 得意の国語で、集中できずに大ポカをやらかした私は、次の休み時間ものすごく落ち込みました。ただし、5分で立ち直りました。「まだ二科目あるじゃん。総合点で勝負だ★」と思ったからです。世界史で、直前に見たところがそのまま出たという幸運にも助けられ、社会と英語では満足の行く結果を残すことができました。ちなみに北大文系学部では、文学部のみ、二次を数学の代わりに社会で受験することができます。私みたいに、数学が苦手という子は狙い目です。

 そして、今、めでたく合格通知を受け取った私がいます。今思うのは、「やっぱり受験は三年計画」だということです。周りを見渡しても、最後に笑ってるのは(あの子普段からがんばってるなぁ)と周りに思われていた子が多いです。まあたまには、お前いつ勉強してるんだ?!という天才肌もいますが・・・。もうひとつ大事なのは、「受験は自分のためにやっているんだ」という意識をもつことです。勉強がつらくなることは何度もありましたが、そのたびにこれを再確認するようにしていました。だって、自分の努力次第で、どんなところにも行けるんです。一年間、自分の未来を真剣に考えて、自分で道を切り拓いていく。これはすごく素敵なことだと思います。

 最後に、これを読んでくれた人に、良い結果が訪れますように★



 彼女は、数学が苦手で、志望校に合格するための実力が不足していました。そのための努力はしましたが、思うように成績は伸びませんでした。
 しかし、センター対策の数学では、対象を絞って演習した結果、数UBは出来ませんでしたが、数TAでは予想以上に得点しました。

 また、彼女は予期しないことや失敗が起きても、落ち込まず気持ちを切り換えて、前向きに行動することが出来ました。そのことが合格に結びつきました。そして、それを可能にしたのは、彼女の性格と国語に対する自信であったと思います。