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合格体験記

 
京都大学 理学部



浪人生活について
 こんにちは。一浪して京都大学理学部に合格した。S・Wです。私はS予備校のお茶の水3号館、東大理系スーパーに在籍していました。なぜ京大のクラスではないのか不思議に思うかもしれませんが、浪人が決定した時、関東は東大クラスのほうが京大クラスよりも先生が良いだろうし、レベルも高いだろうと思って入りました。実際は思った通りでした。さて、今から書くのは大手予備校のこと、経験して欲しくない浪人生活についてです。気楽に読んで下さい。
 

■交通
 私は新幹線でお茶の水まで通っていました。行きは必ず座ることができるし、帰りも東京発だから必ず座れました。新幹線で通う場合、東京校にした方が良いです。東京校以外だと時間によっては座ることができないこともあったと聞きました。

 では、寮はどうか。私は浪人することが決定した時、どちらにしようか迷いました。その時、自分の性格的傾向を分析して、つい人がいると会話を楽しんでしまうので、寮は危ないな、と思って通いにしました。実際入寮者で学力が上がらなかった人が言うのに、友達づきあいをしなければならない、かえってマイナスであったということです。規則正しい生活をする、つまり、時間を自分でコントロールしないと絶対成績は上がりません。私の場合は新幹線通学で効率よい学習ができたと思います。
 

■浪人して成績が上がる条件
・現役時にしっかりと勉強しなければならない。
 (浪人して苦手な部分をカバーできると思わない方が良い)
・規則正しい生活が出来なければならない。
 
 なぜなら、浪人は自由が多過ぎて勉強する習慣がないと途中で挫折する可能性が大きいのです。決して「浪人すれば成績は上がる」などと考えてはいけません。成績が上がるのは東大クラスでも半分くらいだと先生は言っていました。だからレベルの低いクラスの人は現役時にしっかりやっていない人なのでもっとひどいでしょう。今自分は該当せず、浪人すれば成績は上がると考えた人は上がりません。今を努力して下さい。もしも浪人生になっても精神的にとてもきついものがあります。志望校の勝利を目指すには模試の成績でA判定を取っても安心出来ません。現役生の追い込みには恐怖を感じるでしょう。油断せず、絶対合格するという信念を持ち続けなければなりません。

 
■最高の勉強法
 浪人して参考書を書く有名な先生達に教わりました。1年間授業を受けて最高の勉強法が分かりました。それは高校3年間でやり続ける予習・復習です。どんなに有名な先生に1年間教わっても、3年間予習・復習をしっかりやった人には私は成績で勝つことが出来ませんでした。他の人もそうだと思います。だから部活で忙しい人も予習・復習はしっかりやって下さい。他の参考書をあまり手を出さなくても良いと思います。

 私のいたお茶の水は中央線で15分、神田の古本屋がある場所に10分程で行くことが出来、遊ぶ環境は揃っています。出欠は毎日カードを1回通すだけで、カードを通さなければ欠席になってしまいます。中にはカードを通すだけでどこかに行ってしまう人もいました。前期の最初の頃はたくさんの人が授業に出席していましたが、日が進むにつれて人の数が減って行き、後期の終わりの頃には人気のある先生には1クラス230人中180人くらい出席していましたが、人気のない先生は90人くらいしかいませんでした。なぜ出てこないのか、ということを予備校の友達(A高やK高等の一貫校出身者)に聞いたところ、「レベルが合わない」「先生のやり方について行けない」が少数でしたが、ほとんどの人は「授業に出てもつまらない、意味ない」でした。授業に出ない人の合否というと……かわいそうなので、余り良くないと言っておきましょう。授業は大切ですね。

 とにかく予備校というのは、授業について来る生徒だけを面倒見てくれます。落ちこぼれてしまった人や授業に出なくなった人を決して助けてはくれません。予備校は厳しい場所だと思います。私は世の中の厳しさを教えてもらいました。S予備校だけがこのようになっている訳ではありません。高校の友達の話だとK塾なども同じらしいです。
 

■ 予備校の授業について
@ カリキュラム(浪人生対象)
 前期  4月〜7月上旬 基礎固め
  ↓
  夏   7月〜8月   前期で欠けた部分の補充のため講習を自分で選択
  ↓
 後期  9月〜11月   応用問題
  ↓
  冬   12月      冬期講習の授業の内容が80%以上理解しており、
             残り20%が新たな知識になる位でないといけない
             と言われた。
 1月  センター    S予備校は後期でセンター対策の授業は少ししか
             やらず、本人任せであった。
             S予備校は2次の力があればセンターは出来ると
             いう方針らしい。ただし、講習期間中にセンター
             の講座があった。

A 授業別
 英語
 1週間に8時間ありました。そのうち構文の時間が2時間もあり、やはりS予備校らしかったです。教科書の他に教科書にある英文のCDがありました。T先生やS先生はCDを聞きなさいと、良く言っていました。私はCDを毎日聞いたおかげで英文や構文に慣れて成績を上げることが出来ました。だから、みなさんには『必修英語構文』のCDを聞くことを勧めたいです。
 
 数学 
 前期にやった問題は簡単でしたが、後期の問題はとても難しかったです。どの先生も1人で勝手にしゃべり、素晴らしい解法を書いて行くのです。人気のある先生とそうでない先生の差はインパクトが有るか無いかだと思いました。
 
 物理 
 1年間で120題程やりました。難易度は『難問題の系統とその解き方 物理』と同じくらいです。S先生とT先生に教わっていたのですが、S先生は微分・積分・微分方程式を平気でよく使っていました。授業の内容は物理問題を解くばかりではなく、基礎の追究もするため、『物理入門』は理解していないと歯が立たないです。時には『必修物理』以上のこともやりました。
 
 化学 
 教科書は簡単でした。M先生は丁寧に教え、O先生はS先生の活力をほとんど取ったような教え方でした。私にはこの2人よりも京都校にいるI先生の教え方が合っていました。講習で夏は化学特講の計算、冬は化学特講の有機を選択することを勧めたいが、内容は新理系の科学を見やすくした感じで難しいです。科学に自信のある人は挑戦してみて下さい。
 


 彼は大学入学後は、理学部の物理学科に進みました。大学院は、京大と東大に合格し、東大理学部物理学科の大学院前期課程に進学しました。大学院修了後は、国家公務員となり、中央官庁でコンピュータープログラムによるシステムの開発・研究に従事しています。