巣穴に飛び込むイッテンアカタチ   Acanthocepola limbata
1997年1月 水深18m
プランクトンを捕食中危険が近づくと頭から巣穴に飛び込む。緊急でない時は頭を上にした 垂直の姿勢で、尾で穴の位置を確認しながら、ゆっくりと尾から入っていく。
私が初めてイッテンアカタチを目撃したのは、今思えばカメラを手にする前であった。 イッテンアカタチについては全く知らない時であった。透明度が悪く薄暗い海底近くを移動中、赤い影が海底 にスッと引っ込むのを見た。新種の生物かも知れないと思ったが、不気味で確かめる気になれなかった。見て はいけないものを見たような気がした。今でこそイッテンアカタチは生態写真で図鑑に紹介されるようになっ たが、当時はレジャーダイバーが手にする手頃な図鑑に、まだその名はなっかたのである。
  
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