第3回駿河梅花文学賞
◆ 授賞式
装画 畠中光享
2001年2月11日
◆ 応募総数
 
◆ 選考委員
現代詩: 那珂 太郎
現代詩: 高橋 順子
短歌: 春日井 建
短歌: 司   修
俳句: 種村 季弘
俳句: 眞鍋 呉夫
HAIKU: 加島 祥造
◆ 後援
沼津市教育員会、産經新聞社、静岡新聞社・SBS静岡放送、(株)リコー
◆ 協賛
花のハナモリ、匠処藤、お茶の山二園、車の三島オート、敷島食品
梅花文学大賞
 宮本苑生「へんしん」(詩集)  思潮社

こっちに おいで

私が 鳥肉を嫌いなわけ
かあさんは 分かってくれない

三日に一度はあの店に連れていくの
そこではね

痩せたおばあさんが
しわしわの手で肉を切っている

時々 警戒するように
せわしく首を動かすの

おばあさん
鳥の化身だって

夜になると
仲間の首を絞めるんだって

今日も鋭い目でわたしを見たから
思わずかあさんの後ろにかくれたの
すると 声だけやさしくして
「かわいい ほっぺだね」

だから
言ったの

(私を捕まえてもむだよ
どこにも 羽はないんだから)

(すぐに生えるよ
こっちにおいで)

わたし
トコトコ歩いて行った
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