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<電源部>

 電源部は、ダイオードによる倍電圧整流とします。以前製作した350Bシングルアンプには、整流管(東芝製5U4GB)を使用していましたが、今回使用するKT66のように、ヒータとカソードとが独立している傍熱管を使用したアンプでは、敢えて整流管を使用する必要はなく、今回はダイオードによる倍電圧整流としました。約380VのB電圧/130mA程度の総電流を保証するのに都合の良い電源トランスとして、タンゴトランスのMS330があります。このトランスは、基本的には倍電圧整流で使用することを目的として作られており、今回は145Vのタップを使用して380VのB電圧を取出します。また、平滑回路は、コンデンサインプットとし100μF×2のブロックコンデンサと350mA/3Hのチョークトランスとで平滑します。

 KT66のヒータは6Vで点火します。また、12BH7AとEF86のヒータも6Vで点火します。12BH7Aは、ヒータの中点がピンに取出されているため、6Vでの点火が可能です。12BH7Aに限らず大抵の12V管は6Vで点火可能です。更に、12BH7AとEF86のヒータは、ハムノイズ対策のため直流点火とします。B電圧は100μF×2のブロック・コンデンサと、2kΩ、120kΩの各抵抗とで更に平滑してリップル(交流成分)を除去します。整流用のダイオードにはファースト・リカバリ・タイプのダイオードである東芝製1S2711を使用します。このメタルカン・タイプの優れたファースト・リカバリ・ダイオードは、既に生産中止となっており、大変残念です。

電源部

 回路設計時に、ここで注意する点は、平滑を兼ねている初段とドライバ段への分圧抵抗(2kΩ、120kΩ)には、R/L両チャンネル分の電流が流れている点です。初段、ドライバ段で算出した電流値の2倍の電流が流れます。


 参考までに、MS330の動作特性図を以下に示します。

MS330_Fig1



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