雪華(γ200)を購入して3日。浜松の実家に置き去り(?)にする前にキャブレターを開けてみる事にしました。(特に不調という訳ではありませんでしたが…。)
セッティング等をする訳ではありません。ただの清掃です(笑)。
まずはメインシートの取り外しです。6角レンチを使ってシートを固定しているボルトを外します。
後ろ側は爪が引っかかっているだけですので特に難しい事はないと思います。シートを取り外した後はシートカウル先端の、タンクにはめ込まれている突起を外します。外側に引っ張るだけですよー。
フューエルコックをOFFにします。 クランプをプライヤー等で挟んで、コックの筒が膨らんでいる所よりもキャブレター側へ移動させます。後はホースを外すだけですが、長い間ホースを外していなかった場合、ホースがコックに固着している場合があります。その様な時はペンチ等でホースを挟み、円周方向に捻って固着を解いて下さい。
タンク後端(メインシートを取り付けるブラケットと共締めです。)のボルト2本を外します。 後ろ側を持ち上げたらタンク下に繋がっているウォータードレンのホースを外します。
タンクの前側はフレームの突起部分に差し込んであるだけですので、後ろ上方へ引き抜けばタンクの取り外しは終了です。
タンクは作業スペースより少し離れた所へ置く様にすると、不意に工具を落としたり躓いたりする事も無く安心かと思います。スロットルピストンを外します。左側の画像はキャブレターを上から見た図です。ここのビスは固く締まっている場合が多い為、必ずドライバーを垂直に当て、強く押し付けながら一息で緩めて下さい。あまり固い様ならば貫通ドライバーを当てた状態で何回かハンマリングしてあげると良いと思います。 キャップごと取り外します。自然に剥がれる事はまず無いと思いますが、キャップ裏のガスケットを失くさない様に注意して下さい。
スプリングを縮めていくとワイヤに余裕が出来ますので、スロットルワイヤを外します。このスプリングが微妙に強力ですので、反力で部品を飛ばしたりしない様に気を付けて下さい。 ジェットニードルの段数を確認しておきましょう。γ200のノーマルは(上から)3段目という事ですが、3段目だと全体的に濃い症状が出てしまうらしく、2段目に変えるのが割と常識らしいです。
…なってました(笑)。
エアクリーナーボックスは左右のボルトでフレームに固定されていますので、それを外します。
後はキャブレター側のインシュレータバンドを緩めればボックスを取り外す事が出来ます。ドライバーが垂直に当たっていないのは撮影用だからです…_| ̄|○ 。
ボックスは後方向へ引き抜きます。 エアクリーナー側からキャブレターを撮影してみました。特に意味はありません。(無いのか。)
スターター(俗に言うチョーク)プランジャーを外します。ダストシールブーツは固定ナットを緩める際に抵抗になるので捲っておきましょう。
…何か粉吹いてる!?普通なら最初にスパナで緩めた後は手で緩められますが、謎の粉の所為か回りが重たいので先にキャブレターを外す事にします。
エンジン側のインシュレータバンドを緩めます。エンジン側はエアクリーナー側と違って、インシュレータとキャブレター同士の凹凸が組み合わさっているため、少しばかり力が要ります。(4気筒程ではありませんが。) やはり手では中々回らないスタータープランジャー。スペースを確保した上でスパナで緩めていきます。
謎の粉満載(笑)。 粉は清掃用ニードルや綿棒を駆使して取り除きました。スタータープランジャーの先端のスプリング他も紛失注意パーツです。
キャブレターが外れました。
全体的にべたべたしている…_| ̄|○ 。右の画像の「S字型」のホースは納車整備の時に亀裂&ガソリン滲みがあったため適当な物に換えてありましたが、今回純正ホースの入手が出来ましたので、ついでに交換しておきます。ちなみに新品ホースにはクランプが付属してきました。
フロートチャンバーを取り外します。+ビス4本です。 内部は特に汚れてなさそうですので、取り敢えず各部のチェックをしていきましょう。
フロートのピンはメーカー(車種)によって何の抵抗も無く抜く事が出来たり圧入されているのではないかと思うほど固かったりと様々ですが、γ200の場合は割と固いタイプの様です。
釘の先端を叩いて潰した物を当てて、ハンマーでこんこんしてやれば抜けてくると思います。(確実にピンのみを叩いて下さい。)ニードルバルブはゴム部分に段付きが無く、筒状の突起がスムーズに動くかどうかをチェックします。いずれもオーバーフローの原因となります。もしどちらかに該当していた場合、状態によっては直せない事もありませんが、可能ならば交換する事をお勧めします。
左からスペーサ、ニードルホルダ、メインジェットです。
変な汚れが付いていないか確認します。小さな穴に詰まりが合った場合は細い針金や専用のニードルで清掃します。テーパー状のニードルを使う場合は穴を広げない様に注意して下さい。本体側の汚れも綺麗にしておきましょう。右の画像左下のビスを外すとニードルバルブのバレルが外せます。リフレッシュついでにOリングを換えておきます。(画像が無い…_| ̄|○ 。)
キャブレタークリーナーに浸けている所です。汚れ具合に応じて漬け込んで下さい。今回は軽く潜らせた程度です。ゴムやOリング関係はクリーナーに侵されますので予め外しておいて下さい。(フロートチャンバーガスケットも然り。今回は交換するので付けたままですが。) あ、スロージェットを外している画像が無い…。大きさの合ったドライバーを使って下さいね!←ノリで誤魔化そうとするタイプ。
エアスクリュを外します。サービスマニュアルでは全閉から2回転戻しですが、外す前に締め込んで戻し回転数を控えておく事をお勧めします。ちなみに今回はきっちり2回転でした。 一番奥のOリングが中々外れません(笑)。紛失しない様に注意して下さい。
ガソリンホースを外すと金属製のラインの中にフューエルフィルターが入っています。ここが詰まっていると高回転で一伸び足りなくなりますのでチェックしておきましょう。 特に汚れてはいませんが、タンク(ガソリンの流れの反対)方向へパーツクリーナーを吹き付けてゴミを流しておきます。エアが使える方はエアブローでも良いかも知れません。
小さな穴は針金や清掃用ニードルで、表面の汚れはボンスター(細めのスチールウール。縒る事で任意の太さに出来ますので割と重宝します。)で落とします。 フロートチャンバーの底のゴミも取り除いておきましょう。各部のラインにキャブクリーナーを吹いてみて、詰まりが無い事を確認したら外した逆順で組み付けていきますが、組む前にキャブクリーナーを確実に除去して下さい。私はパーツクリーナーで流しますが、理想は水洗いの後にエアブローだそうです。(ガソリンはクリーナーと反応してゲル状になる場合があるらしいです。)
外側はキャブクリーナーとワイヤブラシでごしごし。外観は機能的には関係ありませんが、ガソリンの滲み等を発見し易くする為に出来るだけ綺麗にしておきましょう。左側が外した状態で、右側が車体へ組む直前のものです。 組み付け時はスタータープランジャーの固定ナットの噛み込みと、スロットルピストンの引っ掛かりに注意して下さい。
別段オチもありませんので終わります(笑)。
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