TOP > 立教188年(令和7年)2月18日発行 第332号
    春季大祭井筒梅夫世話人講話

春季大祭
井筒梅夫世話人講話

令和7年1月18日

 真柱様は、諭達において、教祖のひながたの実践として、水を飲めば水の味がする、ふしから芽が出る、人救けたら我が身救かる、というお言葉を仰せられました。
 水を飲めば水の味がするとは、どんな中でも親神様の大いなる御守護に感謝をして通ることであります。教祖の貧のどん底生活では、末娘こかん様が、お母さん、もう炊く米がございません、と言うと、教祖は、世界には枕元に食べ物を山ほど積んでも、食べるに食べられず、水も喉をこさんと言うて苦しんでいる人がある。そのことを思えば、わしらは結構や。水を飲めば水の味がする。親神様が結構にお与え下されてある、と仰せられました。生かされている御守護に感謝し、どんな中でも喜ばせて頂くことが大切であります。
 私は、今年66歳になりますが、40歳の時に身上となり、ひどいめまいで歩けなくなり、布団の中で過ごす日々が続きました。ところが、ある朝、強い尿意で目が覚め、立つことができなかったことを忘れて立ち上がり、部屋の電気をつけ、その瞬間、立てることがこんなに有難いと思いました。次の日から、一歩、二歩と歩けるようになり、親神様の御守護を実感し、感謝の心で過ごさせて頂いております。
 次に、ふしから芽が出るとは、成ってくる姿はすべて人々を成人へとお導き下さる親神様のお計らいであります。ふしは身上事情でありますが、いんねんを自覚し、心を入れ替えればいんねんも切れ、親神様の親心を悟り、喜ばせて頂くことができるようになるのです。
 私の井筒家の入信の元一日は、親と子の縁が切れる断絶いんねんで、初代は子供が次々と出直す中、医者からさじを投げられた娘が神様にたすけて頂いて入信をしました。このいんねんは3代続き、17人も子供を見送りましたが、今私は教会長6代目です、兄弟7人、私の子供も7人みんな元気にしております。ただ、いんねんは、油断すると出てきますが、その中に親心を感じております。
 今本部青年の次男が20年前の幼稚園の時、遊具から落ちて足を痛めたところ、先生が、ちゃんと遊んでへんからそんなことになんねや、と叱られ、近くの病院に歩いて連れて行くと、お医者さんは、骨折してるのに歩かせてきたんか。あんたそれでも教育者か。と怒られたそうです。我々夫婦に担任の先生と園長先生から謝罪がありましたが、井筒家のいんねんを考えると、もし信仰をしていなければ命がないような事故や病気を骨折に変えて下さったと悟り、こちらからは、迅速な対応して頂き有難うございました、とお礼を言って大変驚かれました。もし腹を立てていたら、いんねんがまた出たかもしれません。
 もう一つ、人救けたら我が身救かる、とありますが、ひたすらたすけ一条に歩む中に、いつしか心は澄み、明るく陽気に救われていく、と述べられています。我が身勝手の心で摘んだ埃が悪いいんねんとなり身上事情となりますが、おたすけ、人たすけの実行によって、悪いんねんは切れるのです。
 去年の正月に能登で大地震があり、以前に東日本大震災、阪神淡路大震災もありました。阪神淡路大震災は十万棟もの建物が倒壊し、六千人以上が亡くなりました。その時、天理教災害救援隊は、自衛隊に次ぐ働きをしてさせて頂きました。暴走族の少年少女達もボランティア活動に参加し、人のために尽くす喜び、大切さに気づいたとのことでした。
 さて、おたすけの話ですが、ある教会では、小学校高学年になった子供の引きこもりの相談で、夫婦は幹、枝が子供。子供に育て、実れと言うて、枝や葉っぱに水をかけ、肥料もかけて、枝が枯れかけてんねん。枝に栄養行き渡らそうと思うたら、根っこに水や栄養すんねん。そしたら枝が栄えてくるで。親孝行しなさい、とお話しすると、母親は納得し、まず自分が親孝しようと、両親にお小遣いをあげたり、ご先祖さんの御供物も持って行くようにしたところ、両親が喜び、子供の引きこもりもなくなり、今では熱心に信仰されているとのことです。
 また、ある信仰熱心なご婦人の信仰がないお姉さんがすい臓がんになってしまい、そこで、おさづけをしたり、別席も運んでもらい、1年かけてよふぼくになってもらうと、癌がすっかりと消えるという御守護を頂きました。
 さらには、母の同級生で大教会直轄の信者の奥さんの話ですが、まぶたが開けづらくなる急性の重症筋無力症になり、治療中に亡くなることもあるとのことで、憩いの家で5日間特別な治療を行いました。3日間仕切ってお願いづとめをした結果、3日目には起き上がることができるようになり、今はお元気になられました。
 このように、只今は、たすけの旬、たすかる旬、成人の旬であります。御存命の教祖にご安心頂き、お喜び頂けるよう、年祭活動を務めさせて頂きましょう。