今年(2018年)の夏、全国高校野球選手権大会は100回の記念大会を迎えました。大会前には特集番組も多数放送され、金足農業の準優勝で大変に盛り上がりました。
さて遡ること半世紀、昭和四十三年(1968年)に行われた第50回記念大会は、巨匠「市川昆」監督により「青春」のサブタイトルが付く記録映画として撮影され傑作ドキュメンタリーと謳われています。
その大会の決勝は古豪・静岡商業と興国航行(大阪)の対戦でした。息詰まる投手戦の末0対1で静岡商業が惜敗します。ビッチャーは一年生エースの「新浦寿夫」選手でした。一回戦から決勝までの六試合を三完封・三失点と好投しながら優勝を逃しましたが、その名を全国に轟かせました。
今年は大会前に当時のメンバーにより50周年のメモリアルゲームが行われました。
大会終了後、新浦選手は諸事情により中退し、決勝が行われた八月二十二日から僅か十九日後の九月九日にドラフト外で読売巨人軍に入団しました。入団後は「ノミの心臓」と揶揄されましたが、長嶋監督が根気強く登板させて成長し先発に救援に大車輪の活躍でチームに貢献して各種タイトルも獲得しました。その後、韓国プロ野球を経て大洋・ダイエー・ヤクルトで1992年に引退するまで活躍しました。現在は地元静岡で母校の指導等、後進の育成に尽力しています。
今年の開会式に出席された皇太子さまが挨拶の中で自身の高校野球の最初の記憶として挙げられたのが第50回大会の決勝でした。「白熱した投手戦をよく覚えている。それ以来、高校野球を身近なものと感じ応援してきた」と紹介されました。
あれから五十年、様々な名勝負・ドラマが生まれました。これからも記憶に残る熱戦が繰り広げられることでしょう。
いよいよ平成最後の歳の瀬となりました。白銀屋自慢の深むし茶・抹茶入り銘茶を飲んで、どうぞ健やかにに新しい年をお迎え下さい。
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