エルクとペアEDのある3人の女の子の話。


*前回予告したキャラクターズネタ他さまざまなネタが混在。ここのサイトにしては、かなりの長文です。

さて、まずはセーラから話をしようと思う。

セーラはともかく成立するまでに時間が掛る。最後の最後でやっと好転の兆しを見せる支援Aまでの所要ターン数はプリシラ・パント・ニノの3倍、ルイーズの2倍。しかもセーラの場合は結婚EDではない、それどころか恋人にすらなっていない。

成立に時間が掛るどころかそもそも本当にカップル成立するのかどうかすらプレイヤーには解らないのだ。

セーラは大概の支援相手と会話にこぎつけるまで膨大なターン数を要するそうだ。彼女専用BGMもある事だし、ようするにそういうキャラなのだろう。つくづくコンプリート型ゲーマー泣かせのキャラである。

余談だが世の中にはセーラ支援をたったの1周でコンプしようという気合入った人がいて、その人はセーラと支援Aになったキャラを次々と殺していったそうである。結果、最後の出てきたのは何かやたら重い人だったそうだ。誰かと調べてみたらレナートだそうで、そりゃ確かに重い。

ちなみに筆者はエルクの支援を見るためにとった手段はリセットである。なのでパントとルイーズを仲間にした後は「闇の白い花」や「夜明け前の攻防」を3回やり直した。リグレ夫妻とはBまでしかないのをあれほどありがたいと思った事は無い。 ニノは本当は育成予定に入っていなかったのだが、まあ賢者は使い易いしエリ編ノーマルなので出撃枠は毎回余ってるし、何より「決戦の夜」や「運命の歯車」をやり直したくなかったのでニノ一軍入り&エルニノEDになってもらった。

ただねえ。支援会話って酷くターンを喰うから評価が下がってしまうのが困り物。実際、誰一人として支援をつけなかった初回では神軍師になれたがエルニノ狙いにした今回は名軍師に下がってしまった。評価S狙いで支援会話をつけようとすると相当綿密な計画が必要になるだろう。

さてセーラEDはエルクにとって唯一の非結婚EDだ。しかしもし結婚したらどうなるだろう。某3択掲示板で「エルクとセーラは仮に結婚しても家庭内別居状態だろう」という意見があったが、あまりにリアルすぎてもはや生々しい。

剣と魔法のファンタジーであり戦争モノではないFE烈火の世界観にそんな妙なリアリティは必要ないと断言させてほしい。 こと男女の仲については不可解極まりないのが世の習いだ。支援Aの最後で好転の兆しを見せるのだからそのまま一気に仲良くなっていただきたい。

余談だが、この2人はリンディス傭兵団時代からの仲間なので思い入れはある。しかしリン編をクリアした後にこの2人がエトルリアとオスティアの出身だと知って驚いたのは私だけではないはずだ。なんであんな子供2人がベルンとリキアの国境の辺りなどという微妙な地域をうろついているんだ。地図を見てひたすら疑問に思ったのは3年前のことである。

しかしこの前、「セーラも密偵の類では無いか?」という意見を読んではっとさせられた。そうだよなあ。この前読んだ超初心者向け軍事本を参考にするなら、聖職者のセーラだけでなく各国を修行して回っているエルクも密偵に近い存在である可能性は高い。

むしろ偵察でなければ何で2人は特に理由もなくあんなトコにいたんだ。他の理由は5章頃ならそろそろシスターと魔道士が入ってくれないと困るからというチュートリアルとしての都合くらいしか思い浮かばないよ。

この2人はそれぞれエトルリアとオスティアの出身である。別に敵対関係にあるわけではないので一緒に行動していたんだろうし、2人の漫才みたいなやり取りも本心からのものだろう。しかしそう腹を割って話を出来る仲では無かったのかもしれない。

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プリシラの場合

エルクにとってセーラとプリシラは元雇い主であり、おそらく年上・姉さん女房であろう(プリシラは多分16,7歳くらいかと)。だから何かと苦労しそうなイメージが付いて回るんだろう。しかしセーラの場合はエルクは嫌々こき使われるが、プリシラだったらエルクはもう喜んでお世話しそうである。

でもエルプリ支援Aを見る限りエルクは単なる下僕根性の持ち主で無いのは明らかだ。何故なら彼に下僕根性が染み渡っていたら、突然プリシラを呼び捨てになどできないだろう。何かと理由をつけて様付けを続けるはずだろうから。なのできっと単なる姫と護衛からステップアップするのもそう難しいことでは無いだろう。

ご存知の通りプリシラにもエルクにも他に相手はやたら大勢いる。しかしエルクにとってもプリシラにとっても単独ED以外で一番平穏な人生が歩めるというのは間違いなくこの組み合わせだろう。

やはりエルクの相手はプリシラが一番平穏であるし、例のキャラクターズの記述にあったエルクの魔道軍将への道が一番近いのもプリシラEDとなるだろう。その分何故突如隠遁しなければならないのかは最も不明なのだが。

参考:【隠遁】世事をのがれて隠れること。隠逸(字類抄)広辞苑より

個人的な話だが、セーラとプリシラを会わせてみたらお互いどんな反応をするだろうか。衛生兵同士であるし烈火は行軍人数少なそうなので嫌でも顔は会わせるだろうから。
 個人的な話だが、きっと酷い険悪なムードになるが無二の親友になるかの両極端のような気がする。どちらにしてもエルクは疲労で倒れるかニノのところに逃げ出しそうである。

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ニノの場合

彼女自身は本物の良い子設定であるから問題ない。そしてエルクにとっては何たって年下、何たって雇用関係ではない恋人候補だ。問題は彼女のバックグランドと将来であろう。本当に結婚する女によって男側の人生がこんなにも変わるキャラも珍しいと思う。

さて前回予告したキャラクターズネタであるが、筆者は今まで散々キャラクターズの文章は信憑性が薄いと書いてきた。今でもゲームの内容とキャラクターズの内容に矛盾があったなら、ほぼ100%ゲームが正しいと信じている。

またカップルEDが数パターンある場合において、どれが正当かであるかなど定まっていないと思っている。しかしその全てが可能性として確かに存在しているのだ(筆者はSF好き)だから私はこんなページを平気で作れる。

もし本当に定まっているならば、バアトルとカアラみたいに他に結婚EDを作らないだろうに。もしくはエルクとニノの立場を思えば、いっその事イサドラとラガルトEDの使いまわし(10年後に戦場で敵として再会)でも良かったはずである。ぶっ飛び具合はそう変わらないはずだ。

・・・敵対EDで悲恋のエルニノって、思ったより良いな。誰か書いてくれないかなあ。


たまに公式サイドでカップリングを限定される例として聖戦を挙げられる場合があるが・・・、あれは自軍の独身異性キャラが全員恋愛対象のアバウトなシステムだからなあ。

例えば「アゼルとラケシスって接点ないし会話無いし結婚したらストーリー的にちょっとアレだし挙句の果てに同人人気も聞いたことないけど、子供が意外と使えるからついついくっつけちゃうのよねえ」なんていう事は烈火には無い。何故なら烈火は支援会話もペアEDも限りがあるし、男女の非恋愛ペアEDもあるから。

ただラケシスはそれこそ剣と杖以外のユニットなら「エルト兄様を追い越すためにマスターナイトを目指すお姫様に武芸の指南をする」というネタが使えるので同人は書こうと思えば書けるだろうが。特にアゼルとは稀少な魔法の師匠だし強い兄上という共通点もあるし。

話がどんどんズレるけれども、それ以前に聖戦においてカップリングを正式な文章で限定したことなんてあったか?初期設定がどうのデータを改造してみるとこうのという噂では再三聞くが、キャラクターズ以上にぶっ飛んだ内容のトレジャーでも自軍のカップリングは限定していなかった。

トレジャーに書いてある裏設定は聖戦士のイラストとか各国の風土、あるいは家系図とかゲームに出演していないキャラの紹介などであり、自軍キャラそのものへの言及はかなり少なかったはずである。

あるいはトラ7でセティは王子と限定されているという物であるが・・・トラ7好きだけどねえ。未だかつて「トラ7が聖戦と本当に世界を同じくしているのならば、リーフ軍は半年間の防衛でほぼ全ての兵士を失い、セリス軍に吸収されねばマンスターへは到達出来なかったはずではないか?」という筆者の疑問に答えてくれた人はいない。

大体の人が聖戦とトラ7はパラレルワールドだと思っているんじゃないか?

その点、烈火と封印は一応パラレルではない。ニノの夫がエルクであっても封印のストーリーとは矛盾しない。

やっと話が元に戻ってきたが、これはほぼ全てのカップルEDが数パターンあるキャラに言える事だ。唯一、矛盾があるのではないかと思われるのが、よりによって主人公×ヒロインであるエリウッド×ニニアンだ。ロイが竜族のハーフとはどうにも思えないのは私だけではないはずだ。矛盾を承知で言うと例えエリウッドがニニアンと結婚し、彼女以外の女性と浮名を流すことが生涯なかったとしても、それでもロイは純粋な人間であると思うのだ。

(息を整えて)もうヒートアップして前置きだけで1コラム出来上がるんじゃないかという勢いで書きましたが、デリケートな問題なので事前に来そうな反論にはあらかじめ答えておきたかったのです。烈火のゲームの内容に疑問をはさむ余地は無いとお考えの方にはくどすぎる内容でしょう。この場でお詫びいたします。

しかし筆者は出戻りエムブレマーであるので烈火以降のファンの動向には疎いのですが・・・。何ですか、エルクとニノが結婚するのを阻止したい勢力でも存在するんですか?ここから先の文章をアップするのが怖いのですが、しかしエルニノを扱ったサイトさんもサークルさんも無事に存在されているのですから大丈夫でしょう。

考えてみれば筆者が本館で書いているテニプリはある意味平和だった・・・。何せ男女比が10:1くらいである上にほぼ全員テニスと恋愛を天秤にかけたらテニスを選ぶだろうって奴らだからなあ。

テニプリでは2年近く好き勝手書いてきたけれどカップリング議論を吹っ掛けられた経験は皆無だ。何せテニプリではノーマルもやおいもドリも全部等しく妄想なんだもの!原作の恋愛要素は飢饉の時の粥より薄いといわれるほど絶望的なんだもの!そもそもノーマル恋愛させようにも女の子いないんだもの!(考えてみれば酷い)

もちろんみんなの妄想の田んぼはたわわに黄金色なんだがね(それはそれで絶望的)

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らちがあきませんでしたが、ようやく本題です。まず前提条件を提示します。

以降の文章ではキャラクターズのセシリアの記述は一言一句全て正しいとします。同時に烈火と封印のゲーム内容も正しいとします。

その上で考察するニノEDの場合のエルクのその後の人生を書き綴ります。

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まずゲームとキャラクターズが両方正しいとした場合、エルクはこのような人生を歩むことになります。

以下具体的なタイムスケジュールの考察結果を書く予定ですが、ここで問題となるのがセシリアの具体的な年齢です。彼女の年齢は封印時点でおそらく幅を取って考えても22歳〜27歳の間に収まるのではないでしょうか。ここでは仮にエルクとは9歳差の26歳とします。

さて、英知の魔道士エルクの人生を一緒に追って行きましょう。

パントの元に弟子入り 12歳。

セーラの護衛として雇われ、なりゆきでリンディス傭兵団に入隊 14歳

プリシラの護衛として雇われ、ネルガル退治の部隊に入隊 15歳

ここまでは公式である

数ヵ月後、ネルガルを討伐しエトルリアに帰国。その際、軍で知り合ったニノもエトルリアに連れて帰る。 15歳

パントが魔道軍将を辞任。エルクに後継者の話が舞い込む。年齢その他を理由に一旦辞退するも、就任。 16歳

この時点から6年以内にニノと結婚。その頃には多分独立して軍将にふさわしい屋敷の1つも構えているだろうからディークらとはニアミスか?

軍将の座について4年くらい経った頃。一番弟子を迎える。それは理知的ではあるがまだ11歳の少女・セシリアだった。 20歳

妻であるニノが双子の男の子を産む 22歳

そろそろニノの正体が隠し通せなくなり、幼子を2人抱えて隠遁。昔のつてでフェレに暮らすようになる。後任はセシリアを希望したが当時彼女はまだ15歳であった為さすがに認められず、以降8年間エトルリアの魔道軍将は空位に 24歳

フェレにも残党狩りが訪れ、一家離散 26歳

その後の行方は様として知れず

つまり突如隠遁した理由はエトルリア魔道軍将の妻がベルン王子の暗殺未遂者である事をだんだん隠し通せなくなったからだと私は考える。そして、まるで逃げるようにしてフェレに移り住んだのだろう。

己の後任はセシリアを希望していたが、ただでさえ貴族達から反発がでてくる女軍将である上に15歳では認められるはずも無かった。しかし他に適任もいなかったのでセシリアが23歳になった時点でオスティアから呼び戻し、就任させた。

問題は8年間軍将の座が空位ということがありえるかなのだが・・・。しかし筆者はエトルリアだったら「アリ」だと思う。

理由その1:この国はミルディン王子が亡くなって2年も経っても別の王位継承者を立てなかった。

いや、エトルリアに別の王太子を立てたらエルフィンの立場が微妙になるとか継承問題でまたややこしくなるとかいうストーリー的な事情なのは解る。それ以前にエトルリアに別に王子がいたら幾らなんでも軍の大将をロイ任せになどしないだろう。

あるいはもう大陸中がゴタゴタしており、気が付いたら2年経っていたのかもしれない。もしくは下手に王子がいなくなったから王家に連なる上位貴族から誰か良さそうなのを選出しようとしたら佞臣ブラザーズの息の掛った奴が継承者になってしまう可能性が充分にあり、まともな家臣達はそれを危惧していたのかもしれない。

でも「王太子が2年間も空位なんていう暢気な国なら魔道軍将が7,8年くらい空位でも問題なさそう」という気がしてならない。

封印をプレイした当時、筆者のエトルリアへの感想は決定的に優雅で暢気な国だった。

理由その2:魔道軍将は人手不足ではないのか?

これは根拠は薄いのだが、人格者ではあるのだが軍のトップとしてはパントみたいな性格の人はどうだろうか。ましては15歳でエトルリア軍人や軍属でもないだろうエルク、風当たりの強い女軍将というハンディを撥ね退けたにしては何というかかんというかのセシリア。もう少しマシな人材はいないのか?と私は思う。

それにエレブの理魔道士は精霊と対話するというか、これは結構大変なことではないか?かといって闇魔道士は古代魔法な上に闇に取り込まれる危険性がある。光魔道士はエミリーヌ教会関連だろうから数こそ多いだろうが果たして軍隊に入ってくれるかどうか。

軍将レベルまで育つ魔道士がどれだけいるか少々疑問である。

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さて、セシリアの記述は一言一句全て正しいという前提付けはここまで。

上記でもっとも問題なのは8年間の空位だろうが、これは「実はエルクは前魔道軍将ではなく、前々魔道軍将だった」と考えるのが良いんじゃないか。ただ、筆者自身はエトルリアだったら8年間ぐらい軍将不在でも充分ありえそうだと思っている。反対に軍事国家のベルンだったら三竜将空位なんて事はまず無いだろうとも思っている。

尚、「セシリアの記述はライターがエルクとパントを間違えた」という意見もあるが、さすがにそれはないだろう。パントはベルン王子の成人式から━━本当はネルガル退治から━━帰って来たらすぐに軍将を辞任してしまったのだから。その時点ではセシリアはまだ10歳にもなっていないだろうに。

何にせよニノと結婚した場合、エルクはかなり忙しい人生を送る。しかし例えプリシラと結婚して爵位を手に入れ、順当に出世して・・・というコースを取ったとしても32歳前後で隠遁する計算になるのでどちらにしても忙しいだろう。

ただしニノと結婚したら26歳で行方不明になるが、プリシラと結婚して順当に出世した人生ならば早くに隠遁したとしても理想郷辺りでのんびり暮らしてそうである。詳しくは以前に書いた、ニノと結婚しなかった場合においてのエルクの隠遁の理由は何だろうの繰り返しになるので書かないが、少なくとも非常に平和であろうと思う。

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しかし基本的にイラスト集と支援会話集であるキャラクターズの数少ない文面をここまで気合入れてフォローしなければならないキャラもエルクくらいだろうなあ。完全に矛盾していれば「はいはいまた誤植ね」で済ませられるのだけれど。

しかもあくまでおかしいのはゲーム中ではほぼ接点皆無のセシリアの記述においてのみであって、これさえなければエルクがどんな人生を歩んでも問題ないって辺りがまた何ていうか。

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キャラクターズに振り回されるのは今回で終わりにしたいので、最後に絶対突っ込まれるだろう事の反論を今のうちに書いておく。

それはキャラクターズの相関図における、ジャファルとニノの両思い記述だ。

これについてジャファル×ニノの人が何か言ってくるならまだ解るが、この前エルクファンのサークルさんに実際突っ込まれたからなあ。

以下の文章の前提条件。

譲歩しよう。これ以降ではこの相関図が誤植もしくはゲームをよく知らない集英社に雇われているライターによる怪文書である可能性は排除して考える。本当の公式相関図として扱う。

その上で敢えて言おう。「何か問題ありますか?」と。

筆者は不義や不倫は嫌いです。しかし逆に少々付き合っていた、あるいは少々思い合っている程度の状態で結婚を前提とした関係として扱われるのも息苦しいと思います。

ジャファルとニノはプレイヤーが支援Aにしてやらないといわゆる恋人同士にはならないでしょう?つまりこの人物相関図における「両思い」は本式の恋愛関係になる前段階のはずです。その時点でもっと別の相手が現れて心動かされる事など現実でもフィクションでもいくらでもありえるでしょう。

今日は筆者は秋学期末試験が終了したので気が大きくなっています。別にうちはBBSもブログも拍手も無いから荒らされる心配ないのでぶっちゃけます。

ジャファルとニノはネルガルに乗っ取られた暗殺者集団黒い牙というある種の閉鎖された、そして異様な空間にいたんです。そしてエリウッド軍に入隊したことにより、彼らはおそらく初めて広い外の世界や多種多様な人々と触れ合ったのでしょう。

既に死神として恐れられていたジャファルはともかく、ニノにとってはこれはちょっと想像付かないほどの大きな刺激になるはずです。繰り返すまでもなく彼女の生育環境は悲惨の一言に尽きます。義兄達は優しかったですが、それでも彼女を一人前とは扱わなかったでしょう。

そんな女の子がフェレ公子のお忍び部隊に入ました。彼女は可愛くて飛びっきりに良い子です。寄せ集め混成部隊であっても彼女は可愛がられます。それだけではありません。勉強もさせてくれます。そして軍師によりますが、彼女にも魔道書が渡され一人前として扱ってくれます。彼女の才を思えばあるいは導きの指輪と杖すら夢ではありません。

この時点でかつての「ソーニャの娘。暗殺者集団の半人前」だった13歳の女の子の世界は一気に広がるはずです。

そして彼女は出会うのです。彼女より2つばかり年上の、精霊と対話できる男の子。自分の事を認めてくれる男の子。同じ自然魔法使いとはいえタイプは正反対であり、それでもお互いに尊敬し合える関係を築ける、そんな相手。

更に言うなら彼女自身は気づいていないでしょうが、エルクはこの部隊のロードを除いたフリーの男性の中で一番将来性があったのです。

・・・少女マンガとしてはベタベタの世界では無いでしょうか。このままジャファルの事はとりあえず置いておいてエルクに一気に心惹かれても良いでしょう。ジャファルとは恋人ではなかったのですから特に問題が生じるとは思いません。

ただしニノは決してお尋ね者と次期軍将を天秤にかけるような子では無いとだけ書いておきましょう。

また私はジャファルの事は結構買っています。彼はニノの幸せが確認できたなら身を引くくらいの器量は持ち合わせているでしょう。

というよりエルクは恋敵キャラが多く、そして彼の将来性はどの恋敵より上ですが、それでもエルクは彼らに害される事は無いでしょう。エルクの恋敵キャラ達はそんな狭量な連中ではないはずです。

ぶっちゃけるなら、別に良いでしょう。ニノがいくらでも心変わりしたって。むしろ心変わりする条件は揃っていると思いますけれど?

共に苦境を乗り越えたジャファルと局地戦で出会ったエルクが、同じ「結婚相手」のフィールドに立つことができるのが人生の面白さなんでしょう。

結論を述べましょう。ジャファルとニノは両思いでした。それはいつかは恋愛感情に発展してもおかしくないものでした。しかし異常な集団に属していた彼らにおける両思いは、少なくともエリウッド軍に入隊した時点では恋愛ではなかったのです。殺し屋と重いものを背負う無垢なる少女の組み合わせは得てしてそういう物でしょう。そして入隊後のニノの世界は明らかに広がっているはずなのです。

この時点でニノにはジャファルを取るか、エルクを取るか、それとも普通にフェレ領で暮らしそのうちベルンに墓参りに行こうとする生活を取るかの最低3種類の道が開けているのです。

これでキャラクターズに関する書きたい事はようやく書きつくしました。ここまで読んでくださり誠にありがとうございます。


あとがき━━読み返してみると私はつくづくエルク本位の人間なんだなと思い知らされる。

ジャファルとニノは好きなんだが、ただ筆者は洋画などによって「殺し屋と重いものを背負う無垢なる少女は最後に袂を分かつ」という固定観念が染み付いているのでどうにも人様とは話がズレるのが困り物。

その点エルク本位サイトならばこの2人を別れさせるのは容易だが、筆者自身の本心を言うならエルクは理想郷で平和に暮らして欲しいと思っているからなあ。

最後に念の為に書いておくが、筆者はゲーム内における全ての可能性を否定しない。よってジャファル×ニノも当然否定しない。その場合エルクとはイサドラとラガルトEDみたく10年後に戦場で敵として再会してくれたら嬉しいなあと思う(どこまでもエルク本位の発想)

(2007.01.23)

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