第3回目の坂東33観音霊場巡拝に、11月29日(水)から12月1日(金)に、バスにて14名で行ってきました。行先は千葉県内の高蔵寺、満願寺、円福寺、笠森寺、清水寺、那古寺でした。

笠森寺にて
笠森寺にてにて

 岩の上に本堂が建っている笠森寺(写真左)には驚き、回廊から下を覗くと足がすくみました。

那古寺にて
那古寺にて

 又、最後の那古寺(写真右)にて、坂東33観音霊場巡拝が満願となり、これで平成14年10月に巡拝した秩父34観音霊場、平成15年11月から平成17年5月に巡拝した西国33観音霊場、合わせて百観音の巡拝が満願となり、皆さん結願されたことに感激していました。

 小野光子さんが巡拝のご利益は「巡拝出来ることが最高のご利益」と言っていましたが、健康に恵まれ、家族の理解に恵まれ、時間に恵まれ、お金に恵まれるなど多くの条件に恵まれ、更に巡拝しなければ体験出来ない多くの思い出も得られるのでから、これほどのご利益はないと言うのも納得出来ます。

 霊場の外には、銚子市の地球の丸く見える丘、御宿町の月の砂漠記念館、鋸山の大石仏、東京湾観音にも行き、鴨川温泉ではきれいな温泉につかり、歌って踊ってすごし、楽しい巡拝となりました。

地球の丸く見える丘にて 月の砂漠記念館にて
地球の丸く見える丘にて 月の砂漠記念館にて
鋸山の大石仏前にて
鋸山の大石仏の前にて
東京湾観音の胎内に昇って 鴨川温泉での楽しい一時
東京湾観音の胎内に昇って 鴨川温泉での楽しい一時

◆◆◆ 坂東巡拝満願の旅 ◆◆◆

竹之下    雁部 幸子 記

 11月29日、今回は房総の六ケ寺を巡る満願の旅です。巡るお寺の数は、少ないのですけど、三十番の高蔵寺から番外の満願寺まで、昼休みを入れても4時間ぐらいと、長いバスの旅です。

満願寺にて
満願寺にて

 満願寺(写真左)では、石田さんと私が詠題と詠頭を担当しました。今回はこれが最後なので、詠題も詠頭も二人でおとなえをしました。
 宿に行く前に、少し時間があったので「地球の丸く見える丘展望館」を見学する事が出来ました。本当に地球が丸く見えます。海も静かで、まっ赤な太陽が沈む所でした。それを目当に観光客が大勢集まっていました。

円福寺にて
二十七番 円福寺にて

 二日目は二十七番飯沼山円福寺からです。円福寺(写真右)は、銚子の中心街ですが、私達がついた時は9時前でしたので、街は静かでお店もあいていませんでした。私の持っている「坂東観音巡礼」の本の作者が、ここの住職さんなので、お逢いしたかったです。
 「四国へんろ」の巡礼の本だけなかったので、受付で聞いてみましたら、本がありましたので買いました。帰りかけると「今本を買った人」と呼ばれましたので、「ハイ」と云いますと、さすがしょう油の町「坂東二十七番 銚子飯沼観音・円福寺」の名入の卓上しょう油びんをいただきました。

 三十一番笠森寺は岩上に聳え、山並みを眼下にする四方懸造りと呼ばれる日本唯一の構造で、国の重要文化財に指定されています。床板の透間から下を見ると、岩の上にいることがよくわかります。とても恐いです。

清水寺にて
三十二番 清水寺にて

 三十二番清水寺(写真左)のお参りがすんだ後、今日は「月の砂漠記念館」を見学しました。この御宿町の浜辺で、外国の砂漠を想像出来たのだから静岡県出身の加藤まさを先生は、すごいです。

 三日目は、いよいよ百観音満願成就の三十三番那古寺です。バスを降りると、嬉しいような寂しいような、やっとここまで来たと思う気持ちで、胸がいっぱいになりました。でも本堂は工事中で、全景を見る事は出来ませんでした。鋸山日本寺と東京湾観音の見学も出来ました。
 金谷港から船に乗り少しすると、後方に美しい東京湾観音が、見送ってくれていました。「あー、ちょうちん買ってくるの忘れた」、私の部屋の長押に、四国は二十一番太龍寺、七十一番弥谷寺、秩父は三十四番水潜寺、西国は八番長谷寺、十四番三井寺のちょうちんがならんでいます。家にいる時次の巡礼が近づくと、そのちょうちんを見ながら、旅の思い出を楽しんでいます。
 今回は買えなかったけど、いつの日か那古寺の美しい本堂が出来上がったら、又お参り出来る法縁があるのかもしれない。

坂東巡拝に寄せて(短歌)

 甘露寺坂東三十三観音霊場巡拝(三回目) 平成18年11月29日〜12月1日
 訪れし今回初の高蔵寺聖観世音を本尊となす 三十番 
 高蔵寺
 境内に水子観音の像立てリ高蔵寺に深き由緒を探る
 歴史とおき1400年とう高蔵寺床の高きに暗示を見たり
 巡礼の結願霊場とし建てらるる犬吠崎に満願寺あり  番外
 満願寺
 これまでと異質を見せし満願寺正面高きに威容な伽藍
 満願寺に新年に向け飾らんと七福神の絵札購う
 朱塗にて整備の利きし仁王門ここ円福寺絢爛として 二十七番
 円福寺
 円福寺、観音堂の華麗さはそれに連れ添う諸々に及べリ
 格式を見せし仁王門の厳めしき笠森寺は我らが出番 三十一番
 笠森寺
 本尊の十一面観音より繋がれし縄に結ばる願いのハンカチ
 稀にみる高ききざはし踏みしめて昇りつめ見る巨木の梢
 四天門の風神雷神くぐる先本堂内殿の渋き豪華さ 三十二番
 清水寺
 かの京都清水寺の縁起にて似通う風趣に敢えて建てしや
 改築の仮設であれど那古寺にて無事百ケ寺の巡礼成就  三十三番
 那古寺
 房総の南端を訪い那古寺にて(つい)のお唱え達成感得る
方丈様、晃子先生、そして同行のみなさん、ありがとうございました。   秋山美智子

 雑 詠
 うつ蒼の古木苔むす坂の道「子授けの楠」にまたくゞりす友
 赤と黄の対比を見せし紅葉をバックに撮らる友のカメラに
 歌声は自ず和したり海の歌、松原遠くと海岸通りを
 サーファーに興ずる一団見る度に「烏がまたいた」と人ら笑わす
 一望にキャベツ畑の連なれリ此処は房総温暖の地
 チラと見しあの日没の輝ける不思議な赤はいまも脳裡に
 「地球が丸く見える丘」で(日本のへそ)デジタルウオッチ物珍らしき
 岩を背に日本一の大仏様鋸山の日本寺観音
 東京湾観音の胎内昇りいつ己れに叱咤意気は高揚
11月29日〜12月1日   秋山美智子