肺炎球菌ワクチン接種を浜松市の公費助成で

             浜松市議会での取り組みについて   小黒啓子

平成182月 浜松市議会の質問で「肺炎球菌ワクチンの接種を公費助成で取り組むよう」要請する。

 北海道瀬棚町、呉市(平成17年度実施)などの例を出し、公費で助成することで接種率が高まり、肺炎に罹患する人口が減少していくことなど、数字で示した。

議会質問の回答は「国の有効性・安全性に関する評価を待つ」というものであった。

 再質問でも「実施している自治体から、問題があるようなことは出されておらず、ためらわずに実施すべき」と迫りましたが、国の動向を踏まえて検討するの一点張りで終始した。 

市が躊躇する理由

1 高齢者の福祉・くらしを応援する予算になっていない。
  平成19年度から新市長に代わり、子ども第一主義、くらし満足度改善、
  企業誘致の公約実現に向けて動き出している。

国の行革路線の筋書き通り、浜松市でも「行財政改革推進審議会(行革審)」が中心になって、市職員の削減、アウトソーシングの推進、補助金のカットなどを進めている。

高齢者における予防医療のメリットの認識不足
実例として前立腺ガンを調べるPSA検査を「基本健康診査」に組み込ませた。

 平成159月の議会質問でPSA検査を基本健康診査に入れてほしい。公費助成も含めて行うように要請したところ、「国では確実に死亡率の低減が見られる」というふうにはなっていない理由から実施できなかった。

 ところが、国の判断は従来のままの中でも、17年度から(公費助成額 病院では800円・診療所では1150円)プラス(自己負担600円)で受診できるようになった。

○平成177月に12市町村が合併(すでに実施している自治体もあった)
 平成17年度受診者 13495人 PSA値異常者は約10%
 精密検査127人、内1.3%が前立ガン

 18年度      18,063人 対17年度比4568人増

これらのことからも、早期発見・早期治療が健康を守るうえで大切であり
重症になる前に治療をすることが、医療費を抑えることになる

(2008/4/3up)


   

第2回 地域における予防医学を考える会     2008年5月10日発言原稿