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ごあいさつ
はじめに

 2006年4月1日に「泌尿器科・内科 伊豆高原クリニック」を開院致しました。
当初の「より地域に根ざした診療を行おう」という思いを忘れず、今後も診療に励みたいと思っています。

診療にあたりましては、

1.伊東市以南の伊豆半島東海岸〜南部にかけても、この10年のあいだに泌尿器科
診療を行う医療機関も少しずつ増えつつあります。
 近隣あるいはご希望に応じた医療機関と連携しながら、泌尿器科疾患に関しては、
検査・手術なども含めて、より高度な医療が受けられるようご協力いたします。

2.内科疾患、特に最近増加している生活習慣病についても、治療や生活指導などにより、将来的な合併症を少しでも予防できるようご協力いたします。
 内科疾患に関しても、専門性の高い疾患については、専門医と連携しながら、あるいは迅速に専門医に紹介できる体制をとっています。

3.足腰が不自由で通院が困難な患者さんに対して、それまでの治療が可能な限り継続できるよう、また、疾患の進行により生物として誰もが避けることができない「死」を迎えるにあたり、「住み慣れた自宅で少しでも苦しむことなく穏やかに最期の時を過ごしたい」というご希望に沿えるよう、訪問看護・訪問介護とも協力して「24時間・365日体制」で、がんの終末期の症状緩和医療も含めた定期訪問診察を行っています。


「あたりまえの医療」を提供したい

 「あたりまえ」という言葉は、とても難しい言葉です。ひとの考えは千差万別、それぞれに異なった「常識」があり、「あたりまえ」という言葉の意味も、ひとそれぞれに異なることでしょう。

 でも、「私たち医療者に何を期待するか」については、特にこの医療過疎地域である伊豆半島においては、「いかに迅速に、適切な医療を提供できるか」であるかと思います。
 都会のように、「いつでもどこでも医療サービスが受けられる」という状況であればよいのですが、必ずしもそうではないのが現状です。

 私が幼い頃からもっていた「お医者さん」に対するイメージ、また実際に医療者となっても変わらない「あたりまえの医療」とは、「昼夜問わず、自身の知識や技術を以て可能な医療を提供し、患者さんのために日々奉仕をすること」だと信じています。これからも、この思いは「決して変わってはならないもの」だと思います。

 一方、医療の進歩とともに「あたりまえ」は変化してゆきます。「昨日までの常識」が今日には「間違っている」と判明することも、数多くあります。最新の知見を取り入れながら、なおかつ「新奇なものに惑わされず」「地道にこつこつと」「世界レベルでの標準的医療(あたりまえの医療)」を提供してゆきたいと思っています。

 これからも、批判や激励など、患者さん達の声を真摯に受け止めて、進化するクリニックでありたいと思います。

                       伊豆高原クリニック 理事長・院長 福岡 明久