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              島田宿の句碑めぐり 

   掛川の小夜の中山から大井川島田宿にかけて多くの句碑があるのでそれを巡ってみた。

   参考       静岡県俳句紀行(関森勝夫)




島田駅北側

駅と駅周辺の改修工事で句碑を移設中

「こゑやけふはつ蔵山(くらやま)の

     ほととぎす   宗長」


ほととぎすのこえを今日初蔵の山に聞いた。

初音と初蔵の地名をかけたもの

島田は宗長の出生地。









島田駅の直ぐ北側の緑地公園

「宿かりて名を名乗らせる

      しぐれ哉   はせを」


時雨が降ってきて宿を借りるのにこちらから

名を名乗らなければいけないのにこの日は

主人から名を名乗ったの意。













島田市本町島田信用金庫前

前書き「するがの国に入て」

「するがぢや はなたち花も

      ちやのにほい   はせを」


駿河路に入ってが橘(たちばな)の匂いも茶の匂い

が消してしまうくらいだ。茶は製茶のこと。












島田市本町 静岡銀行前

「やはらかにたけよことしの
       手作麦(てさくむぎ)  如舟

  田植とともにたびの朝起    はせを」


発句は 客人のために今年の自分が作った麦を
やわらかく炊きあげてくれ。それに対してここでゆ
っくり出来たので田植の人と同じ様に早く起きるこ
とが出来るように回復したという。











蓬莱橋

大井川にかかる木橋日本一の長さを誇る

890メートルほどあるので往復1時間

ぐらい掛かる。向うは祠か何かあるのみ。

通行料100円

大水が出ては流されるのでその補填料














橋の上流より





















「しくれけり暮るるもあはれ大井川  絃二郎」

  吉田絃二郎  作家

蓬莱橋の袂にある。

句碑のうしろの家が料金所。















島田博物館

「ちさはまだ青ばながらになすび汁  芭蕉」

芭蕉が川止めになっているとき

島田の如舟に世話になって

ちさ(チシャ菜)はまだ花もつけず(この時期には

珍しいもの)に茄子汁に青々として入っていて美

味しかったと如舟に対しての謝礼を込めた句との

こと。









島田博物館

「たはみては雪まつ竹のけしきかな  はせを」

「はせを」は芭蕉のこと

たわんだ竹が雪をまっているような景色だ。

句碑の下にある解説です。













島田市博物館

ジオラマビジョン・・・宿場道中記が劇を見てい

    るような珍しいものです。必見ものです。

俳句に関する資料もあり芭蕉の人物画がある。

絵画、文化財などもあり別館は宿場に版画が

展示されていて両館共通で300円は安いです。











島田博物館のすぐ南の公園内

まえがき 「朝顔の松」

「爪音(つまおと)は松に聞けとや春の風  小波」

爪音は琴の音、ここの朝顔の松のことをいっている。

松が風になびいて琴の音に、、ということらしい。

朝顔は浄瑠璃の悲恋物語の女性の名













川会所

「馬かたはしらじしぐれの大井川   芭蕉」

建物は川会所といって川越役人が業務をしていた

ところ。おもに通行料の徴収と管理。


















川会所の役人






















蓮台






















値段

一文はいまの30円で安くても 1440円
大井川の常水は帯上でここまでは肩車などし
て一人ですんだがそれ以上は二人がかりになる
ので川札が二枚欲しかった。

脇通し4尺5寸以上になると川止めになった。
連台一人乗りは6枚 二人乗りは8枚、高級
なのは52枚とのこと。

白米1升40文、酒1升88文、
大工手間1日120文(享保年間)










宿場、平屋が多かったのか二階家はないね。

川止めがつづくと次の宿場も宿が塞がるとか




















ふんどしのおじさん

初め見ると魚っとする。











「ぎょっと」「うおっと」どちらで読んだかな。








お出迎えです


「魚っと、っと、っと」これもです。



















蕎麦屋

土産屋



















島田博物館の南の公園内

「稗(ひえ)しごくとこぼれ太陽の

             ふところに  波月」


自由律俳句です。

島田には結社もあり口語俳句に精通している

人が多い。












この南は旧国道1号線、すぐ西は大井川

「さみだれの空吹きおとせ大井川   はせを」


川止めが幾日もつづいて、はせを君が「あの

空の雲を皆落としてくれ」と大井川君に頼んで

みた。大井川君は「あっしに言ってもそいつはち

いっと無理でござんす」と言ったとか、












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