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九州一周車泊の旅 1


平成23年5月8日(日)〜18日(水)3550Km

1日目 5月8日(日)

朝、目が覚めたら出かけるつもりだった。
土日1000円の高速道路は兎に角渋滞覚悟ですがなるべく早く出て昼は寝ていようと考えていた。
3時過ぎに起きて支度があったりで家を出たのが朝4時半ごろだった。
家を出てカーナビの最初の目的地は大宰府だったのだが、
岩国の錦帯橋を相棒が見たいというので、急遽、高速道を降りて行ってきた。

「新緑や錦帯橋の揺れてをり  伊々山」



下ノ関のパーキングで関門海峡を行き交う船を見ながら、夕食をとる。
そして福岡のサービスエリアで車泊だ。
段ボールに銀のクッションを張り付けた手造りの窓枠の目隠しをして、
こうすると昼でも中は真っ暗になる。
あとは耳栓をしたり、安定剤、なども使い眠りにつく。
これで1日目は無事終了だ。

「海峡を渡れば会える不如帰  伊々山」




2日目 5月9日(月)

高速をおりて最初の目的地が大宰府だったのだが、昨日岩国に寄って遅れたことと、
ここで下りると料金が割高になるので高速道を長崎まで走った。
グラバー公園の広い園内を見てここからの風景のきれいなことと、
異国情緒があふれてとありきたりのコメントだわァ。

「重たげな白薔薇咲かせ坂の家  伊々山」




大浦天主堂の中のステンドグラスや中に絵画や像があり、これだけでも
往時の人には十分に魅了されたのでしょうね。

「屋根ばかり多し薔薇咲く坂の街  伊々山」



市内




平和公園から原爆記念館へ歩いて廻る。
あの少年が首ががっくりと後ろに垂れた弟をおぶった写真は知っていましたが、
あそこで見たときは胸が詰まりました。今思い出しても胸が痛い。

「気にかかるあの夏の日の少年を  伊々山」




長崎をあとにして雲仙をめざす。
途中から山道の狭い道になり、この道で本当によいのかなと思いながら走っていく。

山の中から一気に温泉街に、バスも何台かあり東から来るルートが広い道なのだ。
地獄めぐりしてこの蒸気で茹でたゆで卵を買ってたべる。

「湯けむりの匂いたぎらす若葉かな  伊々山」




雲仙を横切るようにして半島の東に出て、晩までにフェリーに乗らなくてはいけないので
時間を気にしての移動である。
道の駅「みずなし本陣ふかえ」に寄る。
ここに「土石流被災家屋保存公園」があり火砕流の被害にあった家が残っている。
あの時(平成2年11月17日)はテレビで見ていたのが目の前にあるのは驚きです。

「五月闇埋もれし家の無残やな   伊々山」





ここ島原からフェリーで熊本に渡り温泉のある道の駅に行く。
乗船時間は1時間ちょっとかかった。
雲仙岳だろうか、船に乗ったら山が見えて来た。




3日目  5月10日(火)

昨日来た道を戻り熊本城へと向かう。
熊本城の外観はいいけど中はコンクリート製みたいでがっくりきた。
御殿も大きくて立派とは思うけど出来たばかりで、味気ないものだった。
襖絵などはきれいだったし名のある人の絵のようだ。
南側の小さな天守(写真上)があり、あれは昔のままだと、聞いて入ってみた。
ですから内部はこっちのほうが情緒があって、気分が取り戻せた。

「樟(くす)若葉とりまく黒の天守閣  伊々山」







このあと水前寺公園を見て高速道を南下。
途中のサービスエリアからお昼過ぎにガイドブックを見て旅館の予約をとる。
今夜の泊りは知覧の安宿です。
鹿児島から指宿には有料道路を行けば早かろうと思って行ったが、
これがスカイラインで途中から霧が出てきて前方が全然見えず。
宿には16時ごろ到着。
宿に持って行く荷物を選びだし、鞄に詰めて行く。
この夜は台風1号が接近ということで雨だった。

「偽不二のてっぺんまでも芝青む  伊々山」





4日目  5月11日(水)

4日目の朝を迎える。今にも降り出しそうな空模様だ。
雨の来ないうちに、知覧の武家屋敷跡の散策に行く。
今まで行った宿場町と雰囲気は全然違い情緒あり好印象だった。




特攻平和会館へ行き、音声案内を借りて見て回った。
長野の無言館も以前行ったけど、戦争の悲惨さが伝わってきますね。
「葉桜の下に零戦ありにけり  伊々山」




その後も雨は降らなかったけど霧がかかったような天候だったので、
鹿児島の水族館に行くことにした。
そして温泉のある道の駅で車泊とした。





5日目  5月12日(木)

昨日から雨は降らないけど曇か霧の状態の天候が続き、外を見て歩くのには
不向きなので今日のコースはどうしようかと思案。
とりあえずカーナビで探し、コインランドリーにゆく。
その後は岩崎美術館に。(写真は美術館のベランダからのもの)




そして、初体験の砂湯です。
浴衣を着てその上から砂をスコップで掛けてくれます。
砂の中には約15分います。ちょっと汗ばんで来ます。
写真はそこの人に依頼して撮って貰いました。
開聞岳が見えれば最高でしたが、台風が過ぎ去ったばかりで雨が
降らなかっただけでもよしとしよう。

「夏雲の垂れる砂湯に埋もれけり   伊々山」




その後も指宿の予定外の散策です。
池田湖も行ったのですが霧で何も見えずです。
大うなぎは水族館で昨日見たのですが気持ち悪いやつでした。
ここはフラワーパークですがどちらかというと植物園ですね。




そして昨日とおなじ道の駅「喜入」で車泊です。
温泉のある道の駅ですと、かなりの数の車が朝まで泊っているのですが、
ここはもう最果てですので、泊る車も10台ぐらいでした。




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