IGMA Guild School 2001
スクール8日目(クラス最終日)
さあ、最後の味噌汁も飲み終え、今日は各クラスとも仕上げの日。
朝食後、コーレーさんの部屋に行きパソコンで帰りのフライトの確認をする。どうやらキャンセルやストはないようだ。家具のクラスは前の時間が空き教室になっているので早く行って少しでも仕上げたい。
★☆ イス(最終日) ★☆
今のところ私が一番早い仕上がりだけど私のペースでも今日中には仕上がらないと断定できる。しかも今夜は卒業式で完成作品を持ち寄らねばならないのに・・・・布張りも各個所でそれぞれボンドが定着しないと次のパートにすすめない。そこを指で抑えながらイスを持ち歩き、外の景色を見に行った。今日も晴れ。あしたはいよいよ帰れると思うとなんかワクワクしてくる。
窓の外を見るとあの大きなキャンピングカーバスがない。いつもこの下にに停まっているのに。そう言えば昨日バスを動かしていたけど、もう帰っちゃったわけ?チラッと見たときドライバーは太った女性だった。すごいよな。なんだかわからんけど、バスより4つも多くタイヤついてたしな。1日中エンジンつけっぱなし状態だったし。サテライトサポート付きだったし・・・今頃どうしてんのかな。あの人友達いるのかななどと、どーでもいいことをぼんやり考えていた。
メガキャンピングカー。中を見たかったな〜
結局最終的にできたのは背後の布張りとトリムを残した段階のイス。正面から見る限り完成してないこともない。でも昼休みに来て背後だけでも仕上げねば・・・。
さすがにどこのクラスも居残りが多いと見えてランチはガラガラ、またディーを見つけて少し日本語でおしゃべり、でも今日はデザートも食べずに早めに切り上げ、クラスへ戻る。
途中先生とすれ違って「どの機械もさわっちゃダメよ」などと言われる。(って言われてもそんな暇ないからご安心を・・)
何とか背後の布を張っていると、次のクラス(このクラスは午後はもっと手の込んだイスを作るクラス)の生徒も早めに来だして、私の定席が使われているだのなんだのと混乱している。
私も次のメタルへ早く行きたいのが重なって少し焦っている。時間はもう1時。乾いていないイスに後ろ髪をひかれながらメタルへ急ぐ。
このクラスで学んだことは結構ステインをしたことだった。プロによっては全くステインを使わず、ニスも使わない人もいるが、ここでは一般家具用のスティンを使ったのでちょっとびっくり。
あとは壊れやすいカーブなどのサンディングの時は凹形にくり抜いたテンプレートをサポートに使うのもノウハウかもしれない。 コヨリの仕方には参った。初めて使ったフレキシブルシャフトだったが、期待にそわず購入は見送ることにした。それだけわかっただけでもよかった。
結局こうなりました。 一番手前中央が私の作品
ありがとうございました!ナンシー先生とそのサポート役だったご主人のトムさん。
★☆ メタル (最終日) ★☆
ここでも似た状況が発生していて、午前中の別のプロジェクトの生徒が居残っていた。その1人が迷惑ルーだった。この小太りの中年女性は花のクラスでも一緒だけど、どうもいつも回りの状況が読めていないことばかりする。(あんさんメタルもとってたんかいな。知らなかったぜ・・・) *なお彼女は最終の最後までオチをつけてくれた。
今日はこっちは鍔を切り出してボウル上にへこまし、剣の部分とソルダリング接合なのだ。そんなに全部できるだろうか。まず先生が説明し、あの糸ノコでアズキ豆くらいの大きさの楕円を切り出す。こないだのノウハウが少し身についたようで今回は言いつけを素直に守って刃も切らずにスイスイできた。15分くらいしてから、先生がまだルーが同じ教室で居残り作業をしているので、「悪いけど出て行ってくれない?これポリシーだから」とルーを追い出した。
先生が1人づつソルダリングに立ち会う。はじめは総務課長代理。次はアリソン。アリソンはトーチをつかわずペン型のアイロンを使う・・はずが・・ここで先生が松ヤニがないことに気が付いた。これがなければどうにもこうにも、何もにもできない。前のクラスの誰かが持ち去ってしまったらしい。 2人容疑者が浮かんだ。迷惑ルーのほかにもこのクラスにはクローンがいたらしい。そこに容疑者Aがタイミングよく入ってきた。
彼女は持っていないらしい。それじゃBだということになり、今どこのクラスにいるかアリソンが調べ、先生がそのクラスに走っていった。やれやれ。結局15分くらい中断。その間皆は「暇があればサンディング」の習慣がついているのでゴシゴシを続けている。
で、松ヤニ無事発見。作業は再開された。パチパチパチ思わず拍手。
接合部分はほんのわずか米粒くらいのところ。先生のデモを見て、思わず私がパトリシアに「あれやったら瞬間接着剤でもいいいんとちゃうか」とささやくと「いけるで」と笑い合った。
どうにか私も接合できたが、この後は再びサンディング。もうあと5分。(仕上げは断念でんねん)
慌ててアランが柄のハンドル部分の糸の巻き方をデモ。でもそこまでできるのはいまのところアリソンだけ。3時以降はここを撤収するので長居はできないらしい。
「先生ポリッシュはどうするの?私見たことないんだけど」。と質問すると・・・。とアランは研磨仕上げ布を皆に配って「これ使うように」(えっドレメルツールじゃないの? で、このクラスほとんど手作業だったので、先生のいうとおり持ってきたツールで使ったのは僅か2つのみ・・トホホ)
皆がバタバタ片づけをはじめる中、私も次のクラスを心配しつつ、トーチの炎を出してブタンガスの放出につとめる。このままじゃ飛行機に積めないので、空にしなければならないのだ。
室内はまだソルダリング途中の生徒もいてしばし混乱状況。あと3人は立ち会わないといけないようだ。
何とか先生の作業の隙を見つけ「先生、これ空になるまでどのくらい燃やしていればいいんですか?」と聞くと、先生驚いて 「えっ。あのね、これいちいち火つけなくてもただガス放出してればいいんだよ」
(えっ〜!そうなの。このガス、毒かと思ったから・・・・)とまたパトリシアと目が合って笑ってしまった。
彼女もそう思ってたらしい。いや〜これでまたひとつお勉強になった。
メタルで学んだことは思いの他サンディングが多かったこと。木工と似たところがあるが、扱い難い分面倒くさい。初めてだったが、また、思い立ったらやってみようかなという程度の情熱にとどまった。私の剣は完成まであとサンディングが30時間くらい必要かな。
でもアラン先生の面白さが印象に残る。先生プレゼントありがとう。
視線が集まると手先が震えるアラン先生
あまり、ソルダリングが経験できなくてちょっと残念
★☆ 花クラス(最終日) ★☆
何とか花クラスにすべりこむとすでにマージがポットを塗っていた。彼女は午後のクラスをとっていないのでイスも仕上げてきたらしい。
このクラスでも私が一番早いペースで仕上げていたが、とてつもなく遅れいる人は昨夜あたり宿題として頑張ったようだ。でも今日仕上がるのは3人くらいだろう。(結局わたしとジャニスの二人が完成までこぎつけた)
また何人かは違う花のプロジェクトコースもとっているので、作る花がダブっていたり、すでに机の上にはさまざまな花がならんでいた。最終日なので皆すでに作業モードに入っていた。
先生から最後の製作説明があり、ポットの塗り方と生け方の手順などの デモがあった。このクラスで学んだことは、一にパンチ、二にぺーパー、三に色出し、四に接着だろうか。
私にとっては、粘土のほうが簡単で扱いやすい事と、パンチをそろえるのが大変(ひとつ150ドルもする!)なので材料が揃わなければ再挑戦はしないと思うけど、いくつかはもっと簡単な方法を編み出して花つくりももっと力をいれてみようと思ったしだい。
フィニッシュした人は私ともうひとりだけ。これは先生作
先生の説明が一番わかりやすくてよかったです。お体を大切に。
さて、バタバタと終わったクラスだけれど今夜は卒業バンケットと卒業式。
部屋に帰ってシャワーを浴びて着替えて最後の出陣。すでにダイニングの隣の部屋では卒業生の作品が一堂に展示されている。
卒業セレモニーは次ページへ。
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