上腕二頭筋の強化

パイプ椅子でコンセントレーション
 カール台が無くてもパイプ椅子を用いればコンセントレーションができます。

二頭筋の鍛錬にはコンセントレーション

 二頭筋はさほど大きくはありません。その為、この筋肉で物を持ち上げようとすると体全体が反動を利用したりバランスを取ったりして無意識のうちに補助をしてしまうことになります。トレーニング時にも体のこの働きが現れますから、二頭筋にだけ最大限の負荷を掛けるのは大変難しくなります。よって、効果的な練習方法を工夫する必要が出てきます。最もお薦めするのはバーベルとカール台を用いたコンセントレーションカールです。しかし、家庭にはこの様な器具は有りませんから、ダンベルを上手に使うことにします。
 椅子の背もたれに座布団を当てるだけでカール台になります。椅子に反対向きで腰掛け、脇を背もたれの座布団に密着させます。ダンベルの両端を逆手で持てば丁度肩幅になります。全身の力を抜いて上腕二頭筋のみでダンベルを操作します。ダンベルのウェイトは12(1セット目)〜5回(10セット目)×10セットをこなせる重量が良いでしょう。10セット目にはオールアウト(筋肉が動かなくなる状態)することが大切です。パンプアップ(筋肉に血液が行き渡り一時的に肥大化すること)した二頭筋を見ることが出来ます。筋肉はこの後時間を掛けて以前の筋肉量を超えて回復していきます。大切なことはダメージを与えた筋肉を十分休ませてその回復を助け、さらに必要なタンパク質(植物性がよいでしょう)を十分に補給できるようにすることです。3日間は今回の主働筋である上腕二頭筋は回復期間として使わないように心掛けるべきです。

 簡便な方法は自分の膝を利用した1ハンドダンベルカールです。床の上のダンベルを持ち上げ、手首を返しわずかに曲げた肘を膝の内側に当てダンベルをセットします。片方の手は空いた膝に置き上体を固定させます。ダンベルはゆっくりと持ち上げ、二頭筋に前腕が当たってからもさらに最後まできっちりと引き上げます。フルコントラクション(最大収縮)させることが重要なのです。ダンベルを下ろす時はゆっくりと行いわずかに肘が曲がっている位置まで戻します。この時、フルストレッチ(最大伸展)してしまわないよう気を付けます。アニメーションの様に、負荷を掛けている二頭筋を見ながら行うとコンセントレーション(集中)することが出来ます。膝を利用した1ハンドダンベルカールは、椅子に座った状態なので重いダンベルが扱えます。筋力の付いた上級者に向いたトレーニングと言えます。

ワンポイントアドバイス
 ダンベルを持ち上げるときは反動を利用しない。
 手首を返したまま固定し、最後の1cmまできっちり引き上げ・下ろす。
 ダンベルはゆっくりと動かし、特に下ろす時はゆっくりと行う。
 息を止めることなく行い、目線はいつも効かせている筋肉に向ける。

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