[寸評]
渓流釣りの好きな私としては、美しい自然と爽快な鱒釣りを背景にという謳い文句に惹かれて買ってしまいました。
全編に漂うオールドアメリカの雰囲気は良いが、釣りの場面は少なく、いまいち盛り上がりに欠けた感じ。
ただ、超ドハデな夫婦げんかにはさすが肉食人種、と感心。
銃社会、人種問題、エイズ等々アメリカの抱える問題のてんこ盛りでした。
[寸評]
久しぶりの坂東眞砂子で期待してました。
しかし、彼女独特のおどろおどろしい世界がいつ展開されるか、とわくわくしながら読み進めていくうち終盤になり、若干の雰囲気を持たせながらもそのまま終わってしまった感じです。
男を憎みながらも別れられない女性の心理描写は良く描けているのでしょうが、彼女独特の世界を楽しみたかったのに残念でした。
[寸評]
話がどう転がって行くのか、先がまったくよめない意外性に富んだ作品で実に面白かった。
裏切り、騙し合いの連続なのだがけっして話が分かりにくくなることはなく、次はどうひっくり返るか、と楽しみながらページをめくる。
登場人物すべて手を抜くことなく描かれ、会話もしゃれている。
ただ、弁護士の助手テディやシャロンダのヒモのような男は生理的に不愉快で受けつけない。
ラストもちょっと息切れかな。
[寸評]
これは昨年の終わり頃から小説の合間に少しずつ読んでいたもので、ようやく6冊終わりました。
これを学生の頃に読んでいれば私も「これはもうぐずぐずしてはいられない」ということになったかも。
まぁ、それほどの決断力と勇気はなかったろうが、それほど面白かった。
香港の廟街や地中海の信じられないくらいの美しい景色も見てみたいし、マカオで”大小”も
やってみたい。
人々のエネルギーと現実を生で感じとれる放浪記でした。
[あらすじ]
ジョー・マッケイは60才の誕生日に若い妻と離婚。
開放感を味わいながらもさびしさは隠せない。
弟のトミーはNYでミュージシャンをしているが最近エイズ感染の宣告をされた。
ジョーはトミーを鱒釣りの盛んな川に誘う。
そこで弟の病気がもとでキャンプ場の隣人達と騒動が持ち上がる。
[採点] ☆☆☆
[あらすじ]
美術集の編集をしている彩子は一枚の絵に魅せら、絵のルーツをたどるうち2人の女の愛憎のドラマを知る。
戦前、雪深い地方から東京に憧れ絵の勉強に出てきた早夜は、やがて実家からの仕送りも途絶え、画家西遊の愛人としてその日暮らしの生活をするようになる。
そこへ戦火を逃れ美術学校の同級生美紗江が同居することになり西遊は彼女に惹かれていく。
[採点] ☆☆★
[あらすじ]
ジャック・フリッポは検事補だったが、女がらみで職を失い三流弁護士に付いて浮気調査などをして日銭を稼いでいる。
ある日、例によって妻からの依頼による調査で首尾良く経営コンサルタント社社長の浮気の証拠を掴むが、依頼人が妻ではないことが分かり、それを利用してさらに小銭を稼ごうという男たちと依頼人、社長も巻き込んでの騙し合いが続く。
[採点] ☆☆☆☆
[あらすじ]
今から20年ばかり前、26才の作者は仕事を辞め1900ドルをかき集めて、インドのデリーからロンドンまで乗り合いバスで行くという旅に出る。
香港からマレー半島を経て4か月でようやく出発点のデリーへ。
一泊数百円という超安宿に泊まりながらの1年2ヶ月に及ぶユーラシア大陸放浪の旅を綴ったもの。
[採点] ☆☆☆☆★
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