2011年 10月  Link to H/P Link to Mail

2011年10月31日 月曜日
 東日本大震災の記事も福島原発事故の話も、ネットから情報を得ることが難しくなってきた。
 除染廃棄物の処理について政府は工程表を示したとあるが、その工程表は検索できない。
 大飯原発の原発のストレステストの結果が出たらしいが、福井県の副知事は内容がお粗末と言っている。ストレステストの内容もそしてその結果に対する評価方法も、各電力会社と地域行政任せだから、結果を提出された後で問題が判明する。
 他の原発のストレステストの進行状況はどうなのか。来年の春を待つまでもなく、日本は「脱原発」を達成してしまうだろうが、しかし日本の電力不足が大問題になりまっせ。


2011年10月30日 日曜日
 放射能物質で汚染された土地の除染は出来るのだろうかと心配している。私が毎朝散歩するとき、周辺の環境を見ながら、大阪で除染をするとすれば、出来ない所がいっぱいあるように思えてしようがない、大阪も福島も環境はそれほど違わないだろう。
 建屋と建屋の間の狭い所で人が入れないような所はどうするのだろうか、側溝の中は本当に除染出来るのだろうか。公園や庭の立木の間の表土はどのようにして取り除くのであろうか。枝打ちをして枯葉を処分することを実際に可能なのだろうか。

 除染廃棄物の処理はどうすると考えているのだろうか。誰が具体的に検討しているのだろうか。「評論家」の方々は、戦略と戦術をまぜこぜにしているから、原発事故が発生して7カ月が過ぎようとしているのに、何も方向付けが出来ていない。もちろん除染の方法もそしてそれによって出てくる廃棄物の一次保管場所も決まっていない。そのうち、放射能が半減期によって問題なくなりましたとか、とか、自分の寿命が尽きましたということになろうと期待しているのだろうか。
 関係地方の人たちは、暫定保管場所や中間貯蔵施設が永久保管場所と言われると心配している。福島県以外に永久保管場所を作ると言うのは、元鳩山首相が普天間基地の移転先が「少なくとも県外」と言ったのと同じではないか。

 除染をやったとしても、今後何十年も立ち入ることが出来ない場所があるだろう。福島原発に限らず、他の地域の原発が再稼働出来ないとすれば、そこには広大な跡地がある。県外と言うのは、それをあてにした発言と思うが、なぜそれをそれら
を最終保管場所にすと言わないのだろうか。
 また、地震で被害を受けた所の復興には、大きな建造物を建てたり土盛りをするのだろうが、それら基礎の中に除染廃棄物を埋め込むのも一つの方法だと思うが、誰も「鈴を付ける」仕事をすることは避けたがるだろう。

 東電と政府は、何事も「二重メッセージ「を送り続け、そして「先送り」しているとしか思えない。本当に事故が発生した近くに住んでいた人たちは、帰宅出来るのか。30年も50年も先に帰宅できるようにはなるだろうが、大抵の人たちは一時帰宅も出来ないような遠い天国に行ってしまっている。


2011年10月29日 土曜日
 日本国内で、消費税率を引き上げることに合意されていないのに、来週開かれるG20首脳会議の合意文書に日本が消費税を10%に引き上げる方針を明記するらしい。鳩山元首相が、国連の演説で、温室効果ガスを1990年比で2020年までに25%削減することを目指すと、国内の合意を得ないまま、突然表明したことと同じではないか。

 G20はフランス・カンヌで開かれるG20では、首脳宣言とともに採択される合意文書に、日本が今後、消費税率を10%に引き上げる方針が明記されると言う。G20をめぐっては、今月の財務相らの会合で安住財務相が消費税率引き上げの方針を表明している。ヨーロッパの信用不安が続く中、日本としても税率の具体的な上げ幅を国際公約にして、財政再建の取り組みをアピールするためらしい。

 財務省は2011年度末の国債や借入金などを合計した「国の借金」が、前年同期に比べ1年間で99兆7451億円増え、過去最大の1024兆1047億円に達するとの見通しを明らかにしているのにもかかわらず、議員先生の方々は、国会の場で、消費税をどうするかと言うことを論議しないまま、今日に至っている。民主党の中ですら意見の統一が出来ていないのに、野田首相はどのようにして消費税10%にする積りなのだろうか。外堀を埋めておけば、合意せざるを得なくなると考えているのだろうか。
 
 日本中の人たちが、このままでは、借金だけがどんどん増え続け、そして年金制度が破たんすることを予測しているのに、なぜ、消費税をまともに論議しないのかがわからない。与党も野党もおかしい。


2011年10月28日 金曜日
 ようやく、羽ばたき鳥凧の動画をUチューブに投稿した。左手で凧をコントロールしながら右手にデジカメを持ち撮影しているので、余り良い動画ではない。今までに撮影した動画の中にはアップしたいような面白いものが幾つかあるが、100Mb前後のものばかりだ。その長さを縮める方法を知らないので、一度調べてみよう。

 私は、強度な「凧依存症者」だ。それこそ寝ても覚めても「凧」のことばかり考え、凧を作り、そして凧あげをしている。お蔭で、我がFloat Kiteも大進化を遂げ、羽ばたく鳥凧まで成長した。最近は、色々なサイズと形の鳥たちも羽ばたかせようと工夫をしつつある。河川敷きのブルーテントに住む人たちも、だんだん鳥に似てきたと声をかけてくれている。
 
 電話が大嫌いなので、ほとんど携帯電話を持ち歩かない私でも、凧揚げに行くときは携帯電話を大抵持参することしている。私が何時も揚げている場所よりも800m程上流の橋の両サイドで、仲間が凧揚げをしていることがあるので、その時挨拶をするためである。電話が嫌いといいながら、携帯電話依存症になっているじぶんが不思議だ。


2011年10月27日 木曜日
 愛知県の片田舎に住んでいた者が、大阪に住み始めて最初にびっくりしたことは、自転車の多いこと。自動車の交通マナーが悪いこと。道路の不法占拠(不法駐車・駐輪や看板や出店)が多いこと。私が住んでいた片田舎は、スーパはもちろん大抵の商店には駐車場はあっても駐輪場がない所もある。自転車に乗る人は少ないからだ。大阪では駐車場はもちろん駐輪場もない所がある。自動車密度も高いが、自転車はそれ以上に多い。
 それに人が多いこと、梅田の地下街を歩くと、ここは日本かいなと疑問が出てくる。迷路のような通路、凹凸のある通路、わからない看板等々。まともに歩くことも出来ない。その状態は地上も地下も同じだ。
 
 自転車の交通ルール違反が後を絶たず、事故も多発していることから、警察庁は25日、自転車の原則車道走行を促すことを柱とする自転車交通総合対策をまとめ、全国の警察本部に通達した。自転車通行が可能な歩道を減らすとともに自転車レーンの整備を進めることにより、自転車と歩行者の分離を図り、悪質で危険な運転の取り締まりも強化する。歩道走行を事実上容認してきた従来の姿勢を転換した。

 結構な話だが、大阪市ではそれ以前に、正すことはいっぱいある。
 自転車の違反の取り締まりをする前に、先ず、道路の自動車の不法駐車や不法駐輪を減らすことだ。狭い道路にはみ出している看板や出店を撤去することだ。そうしない限り、自転車の通る所を取り締まっても意味がない。自転車の交通ルール違反が後を絶たずと言うが、歩道も車道も自転車以外のルール違反の方が多いのではないか。そちらの方を正せば、自転車と人とぶつかる事故は大幅に減るのではないか。

 次に正すことは、お巡りさんの交通マナーだ。昨日も、凧揚げから帰る年寄二人が横断歩道の前で待っているのに、自動車は一旦停止することなく、15台程も通り過ぎた。それは何時ものことだが、その中に警察のパトカーと市役所のパトロールカーが混じっていたではないか。私はその二台が通り過ぎて気づき、「今回も止まらなかった」と言うと、「そんなことで怒っていては、大阪には住めへんなあ。止まらんのが当たり前やと思わないかん」と言う。そういう相棒は、70年以上も大阪に住んでいる人。そんなことは当たり前と思っているようだ。
 私が凧揚げに通う道路の横断歩道の横では、相変わらず速度違反の取り締まりをしている。そこでお巡りさんに会うたびに「横断歩道を渡ろうとしているのに、どうして自動車が止まらへんの。大阪はルールが違うんけ。一旦停止違反を取り締まったら仰山つかまりまっせ」と言い続けていたら、この二回ほど、しゃがんで隠れていたお巡りさんは違う人に代わっていた。

 ここで文句を言っているだけではどうしようもないので、危険個所を写真にとり、警察と市役所に持っていこうと思っている。


2011年10月26日 水曜日
 私には、環太平洋連携協定(TPP)に参加するのが良いのか悪いのかは、実の所わからない。どうして賛成・反対を決める前に「討論」をしないのかもわからない。
 政治家の先生方は、論議が第二次大戦前の「大東亜共栄圏」を再現させることにつながるから避けるべきと考えてるようだ。

 全国農業協同組合中央会(JA全中)は25日、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に反対する請願を衆参両院議長に提出し、その時添付した紹介議員は、民主党が山田前農水相や渡部恒三最高顧問ら120人、自民党は森元首相や町村信孝元官房長官ら166人、公明党は井上義久幹事長ら25人、共産党が志位和夫委員長ら15人、社民党が福島瑞穂党首ら10人、国民新党が亀井静香代表ら4人―など合計356人もおるらしい。
 JA全中は、請願ではTPPは農林水産業を行う地域経済や社会の崩壊を招く恐れがあるなどとして、不参加を求めているが、その前に、自分たちがやっている農業とがどうあるべきかを検討しのたろうか。補助金や保護政策だけで生き延びていけなくなっている時代・後継者も居らんくなってるのを認識しているのだろうか。中国の農産物は危険だと言う時代ではなくなりつつあると知っているのだろうか。米がダダみたいな価格で買える時代になってまっせ。なぜ中国の野菜類の需要があるのかわかってんやろか。

 政治家の先生も田んぼが票田という時代でなくなってるのを認識せんとあかん。農業に補助金を出し続けている時代は終わったと認識すべきや。

 食料の自給率を上げんといかんと言ってるけど、石油や天然ガスが無くなってしまっても、日本は崩壊してしまいまっせ。原発の有無にかかわらず、今もなお、油一滴・血の一滴でっせ。レアメタルだけでなく、殆どの金属は輸入してるのだから、それが出来なければ、これまた日本崩壊となってまうでぇ。それらが今までと同じように輸入出けたとしても、加工製品が「輸出」が出来なければ、これまた日本沈没や。このご時世、日本国内でモノづくりがしづらくなってるから、日本企業はどんどん外国に進出してまうから、どんどん日本国内での生産は落ちてまっせ。産業の過疎化や。こんなことが続けば、そのうち日本は人口が無くなってしまうやんか。
 
 日本がどの様に進んだらいいのかを論議せずして、国策になることは何かを論議せずして、どうしてTPPの賛否を決めようとしているのかがわからない。政治家が、学者先生が、そしてマスメディアに登場する評論家が、自分の意見しかないかのように、自分の言いたいことだけを言って、消えていくのが理解できない。
 
 日本全体がどっぷりと「他責」文化にしたっている。それを「自責」文化に変えんといかんと言うのが、ワイの主張や。


2011年10月25日 火曜日
 トルコでは、99年に、同国を東西に走る北アナトリア断層で大規模な地震が発生し、約2万人の死者が出た。今回はずっと南の方であるが、M7.2の大地震が起きたが、まだその被害状況は把握されていない。時間が経てば、残念ながら、その被害は相当なものとなっているのが伝わってくるだろう。

 私が02年に四か月を過ごしたアンカラとイスタンブールでの建設中の建物を見ると、「地震が多いと言われているのに、こんな構造体で耐えれるのか?」という疑問を持っていた。それを見て、自分の滞在しているホテルで地震が起きたら一瞬にしてぺしゃんこになってしまうではないかと心配していた。

 建築中の建物は鉄筋コンクリート製。鉄筋は現場で組み立てる。コンクリートは現場で練っているときもある。柱と柱の間には何もつなぎが無い/すなわち耐震壁と言うものが無く、その代わりその空間には中空のブロックをはめ込んで埋めていく。建物は1フロアー毎に完成していく。ベランダのオーバーハングした部分は、薄い床部分だけしかない。等々。
 99年のトルコ地震を調査した京都大防災研究所の先生は、建築基準が守られていない印象を受けたといっているようだが、素人の私にも、トルコの建物の多くは少し大きな地震が発生すればひとたまりもないのではないかと見える。

 それにしても、トルコ各地には歴史的な建造物が至る所に残っている。イスタンブールのモスクも古い建物だ。地震が多いと言われているのに、長い間残っているのが不思議でならない。その反面、遺跡を発掘すると歴史的価値のある遺物や芸術品がどんどん発掘されてくる。これらは地震によって崩壊した建物の中にあったから、現在まで埋もれていたものだろうか。
 アンタリァでは、まだ発掘中で未公開の「クレオパトラ」が使っていたと言うお風呂を見物することが出来た。それは、4世紀頃の崩れた建物を発掘しているとその下からクレオパトラ時代の遺跡が出てきた/その遺跡に使われていた"セメント"や出土品で時代考証ができる等々。


2011年10月24日 月曜日
 毎日新聞によれば、関電の冬季節電要請で「長時間ピークカット」を導入するらしい。冬季は朝と夕方の二回使用電力のピークが来るので、朝から夕方のピークが過ぎるまでの時間帯を消費電力を抑えてもらい、余剰の出た電力を揚水発電用の電源に使うと言うのだ。
 新聞記事の書き方が悪いのか、関電の発表の仕方が悪いのかはわからないが、長時間ピークカットで生じた余剰電力を揚水発電用の昼間の水の汲み上げに回し、供給電力の増加につなげると言う。

 揚水発電用のダムに水をくみ上げているときは、もちろん揚水発電は出来ない。ピークの時間帯に発電をしなくてもピークを過ごせるのだったら、ピーク時間帯に揚水ダムに汲み上げた水は使うことはない。無駄になるではないか。関電も新聞記者もおかしいことを言っているのがわからないのだろうか。
 
 この夏の私がEメールで関電への質問に対して、関電は、用水発電の設備能力は総発電能力の12%(506万KW)あるが、実際の発電量はたった1%と解答を貰っている。電力不足が懸念される冬季には、どれほど揚水発電所の発電量を増やす積りだろうか。今回は原発の停止によって汲み上げのための電力を十分供給出来ないので、揚水発電の能力は443万kWあるにもかかわらず、147万〜303万KWに留まる言うが、揚水発電所の稼働率がどうして驚異的に向上するのだろう。
 原発が全部停止しても、夜間の余剰電力は50%もあるのだからその余剰電力を揚水にまわすことは変わりないはずなのに、原発が停止するから揚水が出来ないとはおかしい。

 加えて、冬季は、原発の再稼働が出来ないために、電力の供給量は夏より少ない2500万Kwになると言うが、今夏の供給量ピークは3050万Kwだった。しかも3050万Kwが設備能力に対してかなり低い数字だ。何もかも、これも計算が合わない。設備能力に対して電力供給量が少なすぎる/停止している設備が多いからか/データの更新がされないままになっているのかわからないが、何時かはきちんとしないといけないだろう。


 どんどん暗算が苦手になってきたのに、独りよがりの屁理屈だけは健在のようだ。

 トルコ東部でM7.2の大地震が起き、多くの犠牲者が出ているらしい。イスタンブールは遠く離れた所だから地震被害はないのだろうとは思うが、マルマライプロゼクトでボスポラス海峡に設置した沈埋トンネルを思い出した。そのトンネルの中を走る電車の生産も始まっている。私がその関係の仕事でトルコに行ったのは2002年だからずいぶん前のことになる。


以下、10月26日に追加
 イスタンブールボスポラス海峡には、二本の橋と一本の沈埋トンネルが渡り、東(アジア)と西(ヨーロッパ)を繋いでいる。ボスポラストンネルには、鉄道が走るが、非常の場合は貨車に載せた戦車が通ることもあると言う前提で、トンネル断面や駅舎等の建築限界と貨物列車の仕様が決められている。

 防衛省は来月10日から、大分県にある陸上自衛隊日出生台(ひじゅうだい)演習場(由布市など)で、島嶼(とうしょ)部や重要施設などの防衛を想定した過去最大規模の実弾射撃訓練と模擬訓練を行う。北海道に駐屯する陸自の機動部隊を初めて参加させ、戦車や装甲車を民間のフェリーやJRの貨物列車を使って長距離移動させる。昨年末に策定した新たな「防衛計画の大綱(防衛大綱)」で打ち出した沖縄などの南西方面重視の機動的な防衛を具体化するのが狙いだ。【10月26日読売新聞】

 日本の鉄道は戦車を移動させると言う前提はあったのだろうか。


2011年10月23日 日曜日
 淀川の河川敷では多くの人と知り合った。殆どの人は住む所も名前も知らないが、会えば挨拶をして、一言二言の話をするだけだ。
 
 最近ブルーテントに住む兄ちゃんの姿が見えないがどうしたのだろう/歩くのが嫌いなメタボのスピッツも見えなくなった/ボケた爺さんは相変わらず私の凧あけをしている傍に座るが、やはり同じ会話を繰り返す/愛犬テツを抱いて散歩している人は、自分のボケ防止のためと犬と会話している/朝早く鳩に餌をやっている兄ちゃんは来なくなったが仕事が始まったのだろうか/午後から鳩に餌をやっている人は相変わらずであるが、草むらに座っている時間が長くなったようだ/河川敷の草むらで畑を開いていた三人組も来なくなった/真夏には橋の下の日陰で数時間過ごしていた人も来なくなってしまった/等々。

 河川敷で凧揚げを始めてもうすぐまる三年。高くあがっている凧を見ずに、釣竿を振り回している姿を見て「何やってんの・釣りの練習ですか」と言う人は、さすが、いなくなったが、それは声をかけてくれなくなっただけで、「あのオッチャン、少し頭がおかしいんでないの」と思われていることには変わりないだろう。
 
 仕事をやっているときには、趣味は仕事の合間に楽しむものと言っていたが、仕事にあぶれた自分にとって、凧作りと凧揚げは趣味ではなくなってしまった。


2011年10月22日 土曜日
 この所、天気予報がよく当たる。今回もまた日本各地に記録的な豪雨をもたらしているようだ。大阪では、昨日夕方から降り始めた雨は、今朝になっても振り続いているが、時々降り止むことがある位で、記録的とは程遠い降り方だ。
 東北地方にも大雨をもたらすと言われているので、どうせ降るならば、その雨で放射能が流れ落ちればいいのにと思う。そうすれば、除染のために高圧水を流必要はなくなる。

 それにしても、福島原発事故により避難している人たちは、何時になったら自分の家に戻れるのだろう。それを明確にせずして、高濃度汚染地区の除染方法や費用の話ばかりが優先して報道される。戦略無くして戦術の話ばかりだ。いたずらに結論を先送りしているだけではないのだろうか。

 昨日北海道でM6.1の地震が、そしてケルマディク諸島(ニュージランド北東960Km)ではM7.4の地震があったらしい。昨日は殆どTVを見なかったので、テロップやニュースが流れたのかはわからないが、M5やM6の地震では驚かないようになってしまった。慣れとは恐ろしいことだ。


2011年10月21日 金曜日
 我が鳥凧はよく揚がるようになった。同じ型紙で作っているのに揚げてみると微妙に差が出るので、作る度に調整が必要になる。同じ形の凧でも同じような飛び(揚がり方)になることはなく、それぞれの癖がある凧になる。
 昨日は、最新版の翼幅90pのテスト。微風では狙った通りの飛びをするのに、時には急降下してしまい、懸命の竿さばきをするにもかかわらず、それが回復することなく墜落してしまうので、二時間ほど調整したが満足出来ようには調整が出来なかった。
 持ち運びがしやすいように三つ折に出来て、且つ、壊れないようにするために、材料にハイテク材(高密度織物、カーボンとガラスファイバーの骨)を使った凧にした。とはいえ材料費は300円程度ですが、8時間もの時間をかけて作ったので、揚がらないからと、羽ばたかないからと折ってしまうわけにもいかない。

 帰宅して、根本的に改造するために、はがせる骨を全部はがしてしまった。それから四時間、TVを見ることもなく、かみさんと口もきかず、改造に没頭した。結局、今までに成功している四つ折型のものにしてしまった。今度はあがるだろう。安定して揚がるようになれば、今までに作った凧はバージョンが古くなるので、貰ってもらえる人を探さないといけなくなる。(幸か不幸か、私の手持ちの凧は殆ど無くなっていますので、もし希望する方があっても、提供出来るのはしばらく後になります)

 昨日は、落ちる凧をテストしているときに、プールの知り合いが近寄ってきた。彼曰く「凧は安あがりな趣味やなぁ」。確かに安い趣味であるが、手間を考えると高い趣味でっせ。「ワイは今でこそ仕事やってまへんけど、そのうち仕事が始まれば時間当たり○○円貰えるから、凧作りと凧のテストにかける人件費を考えると、今揚げてる凧は新製品開発費もかかっているよって△万円もしまっせ」。確かに安い趣味であるが、凧を自分で作るからこそ安くなる。10月18日に紹介した中国の「盤鷹」は、きちんと揚がるものは二万円以上もするらしいので、自作しない限り、それほど安い趣味ではありまへんなぁ。


2011年10月20日 木曜日
 遂に中日ドラゴンズがリーグ優勝。落合監督は試合後「選手はこれからも戦い続けます。みなさんの温かい心、目で見守ってやって下さい。全国のドラゴンズファンのみなさん、本当にありがとうございました」とあいさつ。そして、ナゴヤドームは「落合!!落合!!」の大コールに包まれたらしい。
 中日の落合監督は「勝つことがファンサービス」と公言して実績を残してきた。しかし一方では、ファンやマスコミなどに対してあまりしゃべらないなど、ファンサービスが足りないと言われ、落合監督が監督を引き受けて以来中日ドラゴンズは好成績を収めているにもかかわらず、中日ファンがどんどん減少して来たらしい。

 鳩山元総理大臣が辞任するときに、自分がころころ自分の意見を変えていたのは、記者団を喜ばすためだったと発言したらしいが、それはちょうど落合監督の考え方と相反するものだ。そんな人が日本国の総理大臣だったかと思うと悲しくなってくる。
 鳩山さん時代の民主党のマニュフェストが「政権を獲る」ためのものであり、つい最近になって、獲った後のそれは白紙の状態だった(=予算の裏打ちのない政策)と認め始めた。それも東日本大震災があったからこそ露見した話ではないか。


2011年10月19日 水曜日
 大臣さん、いい加減にしときいやと言いたくなる。大臣さんや政治家は「自分がえらい」と思っているから、次から次へと馬鹿げた発言をする人が出てくる。人は、肩書がついたから偉くなるものではないでぇ。
 平野達男震災復興担当相が参院民主党会派の研修会で東日本大震災の津波で犠牲となった高校の同級生を「逃げなかったバカなやつ」などと発言したことに対し、野党側は「大震災の担当閣僚としてふさわしくない」として20日召集の臨時国会で追及する構えをみせた。野田佳彦首相は、鉢呂吉雄前経済産業相の失言の際には更迭を迅速に決断したが、国会論戦を前に政権の危機管理を改めて問われる事態になった。

発言に対してクレームを付けられた後の記者会見で、平野大臣は「自分の発言で、言葉で傷ついた人がおれば大変申し訳ないことをした」と述べたらしい。たとえ友人であるとしても、逃げずに津波に巻き込まれたことが馬鹿であると決めつけられたのだから、浮かぶ瀬もないではないか。死者に対する冒涜だ。そして傷ついた人がおればという仮定した言い方は、それによって傷ついた人を、更に馬鹿にした言い方だ。自分が馬鹿な発言をして、多くの人を傷つけたとは認識していないようだ。「自分の至らぬ発言が、天国に行った友人に、そして皆様に大変不愉快な思いをさせ。。」と言えばいいのに。

 どうして、このような口の軽い人を大臣に選ぶのだろう。人材がいないのか。マスメディアは話題がないからとりあげるのか。
 どうして、このような失言をした人を臨時国会で追及し辞職させることしか出来ないのか。
 そんなこと些細な問題やから、騒ぐことはない。大臣が人間的に至らなくとも、きちんと仕事をやって貰えばいいではないか。

 マスメディアも何とかと言う先生方も、東京電力の言う福島第一原発では9月末にすべての原子炉で周辺温度が摂氏100度以下になり、懸命の循環冷却が功を奏して、冷温停止に一歩近づいたと言う報道が、いかに曖昧なものであるか・いい加減なものであるのかを、なぜ追及しないのだろう。こちらの方がよほど大切なのに、国会で追及しないのは、なぜだろうか。与野党共に、そしてマスメディアもおかしい。

 原子炉の「炉心」である核燃料の巨大な集合体はメルトダウンし所在位置もどんな状態にあるかも確認できていないのに。圧力容器も格納容器も炉心が存在しないもぬけの空だとすれば、その周辺温度が100度以下になったことに何の意味があるのだろう。メルトダウンした核燃料は、圧力容器や格納容器を突き抜けて、原子炉の床のコンクリートすら突破しているかもしれないと、多くの専門家は心配しているのに。溶けた核燃料はコンクリートを溶かしてどんどん地下にもぐり込んで行き、そのうち地下のマグマと混じりあうかもわからへんというのに。

 そして、最近になって、原発に地下水の流入が毎日200トンから500トンもあると言われ始めたが、高濃度汚染水が地下水の中に混じって流出しているのかどうかは否定も肯定もされていない。と言うことは、未だもって流出に状況はわからないからか、わかっているのに隠ぺいしているからか。
 しかしながら、ずっと前から、海洋への汚染拡大の防止として挙げられていたのにもかかわらず、半年近くも中断していた汚染地下水が海に入らないように海岸線に築く「遮水壁」を、9月に入ってから本格的な準備を始め、来年1月までの着工をめざすということになった。事故後半年も過ぎてから、ようやく地下水の海への流入を止めにかかったのが解せない。
  
 我が徒然草で何度も指摘していることであるが、(注水量)+(流入地下水量)-(汚染水処理量)が一定だったら漏れはないのだから。その計算結果を堂々と公表すればいい。小学生でもわかる算数の領域なのに、計算がされていないようだ。政治家は自分の「お金」の計算だけは得意なのに不思議だ。

 言いだしたらキリがない。原発事故復旧のための工程表は東電と政府が連名で発行されているが、内容的には抽象的でありそして初歩的なものである。事故発生直後のものならば我慢も出来るが、半年も経過したのに、それを引き継いで上書きしているだけではないか。今の「工程表」以外に「使われている事故処理プロゼクトの行程」があるはずだ。


2011年10月18日 火曜日
 凧揚げのために毎日のように空を眺めているが、この所ずっと透き通ったような青い空が空一面に広がったことがない。雲が無いのに、空の一部がくすんだような青さになっているのだ。今日は雲が少ない朝だから、青空になることを期待しよう。

 今日は定例凧あげ会がある。この数回は風が弱いので思うように凧が揚がらなかったが、今回は、理屈的上は無風でも揚がるような細工をしたので、トライしてみよう。それが成功すれば、我が凧は中国製の「盤鷹」の上前を撥ねることになる。

 私が凧を作り始めて今年の暮れには三年が経過したことになる。最初から模型飛行機に糸を結んで、それを振り回して揚げるイメージを持ち、それに近づく凧を作り続けた結果、どんどん進化して来た。鳥型の形が決まり始めた二年目には、無風でも5〜6mの高さに凧が浮かぶようにはなってきた。そのため、浮かぶ凧、すなわちFloat Kiteと命名した。その頃凧仲間に盤凧を教えて貰い、自分の凧がそれに似ているとわかった。

 真冬の淀川河川敷で、鼻水を垂らしながら、墜落し続けてもめげることなく、近くに住むブルーテントの住人に「オッチャンの凧は飛ぶのが下手やなぁ」と声をかけられながら、ようやくここまで来た。ワイ流中国「盤鷹」にするには、翼長150pにして撓りが少ないものを作ればいいように思っているが、そうすれば糸にかかる張力が強くなり、我が体力では振り回せなくなってしまうだろう。 
 今日も頑張るでぇ。一回り以上も歳が離れている元気な先輩方には負けとれへん。


 今日の凧揚げは風が強すぎたようで、仲間の人達は風の強さと風の方向が変わるので揚げるのに苦労していた。中には墜落する凧もある。ワイの羽ばたき鳥凧は見事に羽ばたいたでぇ。羽ばたけば羽ばたく程、凧は墜落しなくなる。今日の強い風は、我がFloat Kiteにはそれほど問題にはならなかった。トップページの写真は昨日から今日の昼にかけて作った最新のもの。無調整でうまく揚がった。四つ折りにすれば、A4の封筒に入れれるようになっている。


2011年10月17日 月曜日
 関電は、来年二月末にすべての原発が停止するので、電力の供給不足が最大11.9%不足になると試算しているらしい。またまた節電要請が出てくるようだ。
 私は原発に頼らず化石燃料や自然エネルギーに変えていくことに大賛成であるが、当面の電力不足をどのように乗り切るかと言うことがエネルギー政策であると勘違いしてしまわないようにしよう。
 エネルギー源には、石油・石炭・天然ガス・太陽光・火力・水力・風力等々があり、それらを一時エネルギーと呼ぶのに対して、電気は一次エネルギーから作られるので二次エネルギーと言う。にもかかわらず、電気が一次エネルギーと同じように扱われているのは間違いだ。
 
 日本の消費エネルギーのうち、電力の占める割合は約25%もあり、他国よりもその割合は高いらしい。25%の内、原発で生産する電気は30%足らずだから、日本の消費エネルギーの10%足らずが原発で発電されていたことになる。原発を止めても10%に影響するだけだから、その代行を自然エネルギーに頼らずとも、従来の化石燃料でカバーすればいいではないか。地球温暖化ガスが増えて困ると言うならば、原発以外の化石燃料を使っている部分で対策すればいい。

 中には、化石燃料も使わず自然エネルギーに戻そうと言う人がいる。それは産業革命以前の生活に戻ろうと言うことであり、現実にはありえない話だ。本人はオール電化のマンションに住み、携帯電話を使いながら、そして温室育ちの野菜とトースト・コーヒーで朝食を摂って、マイカーで出社してくるような人であるすれば。実に無責任な話ではないか。
 自然エネルギーの発電効率は著しく悪いししかも発電コストは高い。それを推進する人たちは、近い将来に化石燃料並みの価格になると言うが、本当だろうか。問題の先送りではないかと疑いたくなる。
 
 一般家庭でコントロール可能な電気は、エネルギー全体から見ればたった3%ほどにしかならないという。一般家庭で懸命に節電しても、実際には、求められている節電に対して焼石の水にしかならないのではないかと思えるが、それを統計的に説明してくれるものはない。

 年末には、関電から節電要求が出てくるだろう。その時に「日本の一次エネルギー使用料の45%を使って、消費エネルギーの25%しか作っていない電力業界の現実と矛盾をどう改善する積りか」と聞いてみよう。電力会社が最も力を注ぐべき問題ではないか。発電は効率の悪いエネルギー変換の方法なのに、オール電化の生活を推奨していることもおかしな話だ。


2011年10月16日 日曜日
 だんだん涼しくなってきたが、まだ時々扇風機を使っている。東日本の被災地では、もうストーブを使い始めた人もあるだろう。

 復興のプログラムは順調に進んでいるのだろうか。福島原発の事故処理は予定通りなのだろうか。原子炉のストレステストの進行状況は?
 沖縄普天間基地の移転問題はどうなっているのだろうか。基地を移転するために、第一にすべきことは何だろうか。勿論地域住民の説得のはずだ。それが達成できなければ、基地移転はありえない話になるのに、政府はその実現に向けて動いているのだろうか。

 私は、それらを達成するための「工程表」に対して不満を持っている。時々示される工程表はすべて"ガントチャート"で示されており、PART図法で示されるものは一つもないからである。日本の一般企業では当たり前のように使われている工程管理の技法が、復興のプログラム作り等に使われていないのではないかと思える。


 私は、最近まで国内外の幾つかの企業に入り、その企業の品質管理や工程管理などに接する機会があったが、企業の技術者は、例えば品質管理についての基本的な知識がない人も多くいた。もちろんそれらがうまく定着し機能しておれば問題ないのであるが、それが出来ていない場合に、原点に戻って見直すことが出来ない体質になっているのではないかと思われることがあった。技術や技能の伝承がうまく出来ていないのであるが、それを検知するための技術まで無くなりつつあるように思えて仕方がない。韓国や中国に追い越されるのは当たり前だ。


2011年10月15日 土曜日
 昨日の午前から降り続いた雨は、今朝の三時ごろからは強風を伴う豪雨となった。外では空き缶が転がるような音がしてうるさい。
 それにしても、世界中で異常気象や異変が起きでいる。今現在はタイの洪水と、ハバァニューギニアでM6.7の地震。

 昨日バージニアに住む知人からEメールが来た。先のNYの地震の震源地は、彼の家から3マイルしか離れていないと言う。同時に四角の穴を加工するドリルホルダーの動画を添付してきた。Eメールのタイトルは"the wonder of geometry"となっており、私の英語力で訳すれば「幾何学の不思議」となる。
 NYの地震は何十年ぶりのことであったらしいが、彼には地震発生が信じられないことであったことと、 回転する刃物で四角の孔をあけるというドリルホルダーがあることを知ったことの驚きを幾何学の不思議と表現したのだろう。私にはうまい訳は出来ないがイメージはわかる。彼が、発表されて間もない四角穴加工ドリルホルダーをどの様にして見つけたのかを聞いてみたい。

 それを開発した会社は奈良県にある戸田精機と言う中小企業らしい。従業員が30名足らずの会社だ。


2011年10月14日 金曜日
 世田谷区で起きたラジウム226とみられる放射性物質が、最大で毎時3.35マイクロシーベルトが検出されたという事件は、福島原発事故とは関係ない事件であったという。ミステリーな人騒がせな話だが、原発からの放射能飛散でなかったのでホッとしたのではないか。
 しかし、高い線量が計測されたのは、付近の住民グループが独自に計測し、区に報告したことがきっかけだったというから、住民がその計測をしなかったら何時までも放置されていたことになる。恐ろしい話だ。
 
 ずっと前に静岡県のお茶の葉から放射能が検出されたというニュースで大騒ぎしたことがあるが、静岡県産お茶の中に、福島県産のお茶の葉がミックスされていたからという人もあった。それが本当の話ならば、汚染範囲の修正が必要になるのに、その追及はしないし、放射能モニタリングの結果も知らされていない。こちらも怖い話だ。


2011年10月13日 木曜日
 年金が70歳まで貰えないと決める前に、70歳まで働ける社会と健康維持する医療制度を作るのにどうするのかを論議すべきではないか。

 ある評論家は、それを言わずして、70歳への引き上げに対して、もろ手を挙げて賛成しているようだ。
 厚生労働省は11日、厚生年金支給年齢の65歳への引き上げを4年前倒しする案を発表した。年間100兆円にも達する日本の社会保障費の抑制は緊急の課題であり、日本の財政問題とは要するに膨張する社会保障費をどうするかという問題に尽きる。
 この解決策はふたつしかなく、それは税金や保険料などの負担を増やすか、年金などの給付を減らすか、である。支給年齢の引き上げは、給付を減らすことに相当するが、心理的、政治的には給付額を減らすよりはるかに容易であり、筆者は政府が行動経済学の知見を取り入れた賢明な政策判断をしたことを大変評価している。


 私は、60歳から年金を貰っている。65歳から貰うことにする選択肢もあったが、何時まで生きれるのかわからないのだから、貰えるものは貰っておこうと自分の権利を優先したことになる。私が70歳の誕生日を迎えるのは、時間の問題。年金が70歳まで貰えないことになれば、次の誕生日を迎えればようやく年金が貰えることになる。
 私は、年金を100%貰いながら、最近まで時々仕事が切れることはあったが、仕事が継続していた。私の収入は、給料(といってもパートタイマー的なものであったが)と年金のプラスされたものとなっていたので恵まれてはいた。もし仕事がなければと考えると、上記のことを、誰でもわかっていることを白々と述べる評論家はどうかしているのではないかと思えてしまう。

 日本の男性の平均寿命は79歳と言うので、自分もその前後で寿命が尽きるとすれば、年金を貰える期間は本当に短くなってしまう。日本の年金制度を根本から見直す時期に来ているのではないか。


2011年10月12日 水曜日
 淀川河川敷や土手には、至る所に自転車が通り抜けれないように柵が設置してある。そこを通過するときは、普段は自転車を降りて通り過ぎるのに、昨日は、どうしてか自転車を降りずに通ろうとした。後輪が運悪く別の突起物に引っかかり、転んでしまい、ものの見事に尻もちをついてしまった。

 それを凧仲間の先輩に言うと、「何時までも若くないのだから、歳を考えて注意せんといかん」と諭されてしまった。そういう先輩は90歳に手が届きそうな年齢にもかかわらず、自転車で凧揚げ会場まで来られる。時には畳半分ぐらいの凧を持ってくるのだから、よほど注意をされているのか、肉体も精神も若いのか、驚きだ。「ワイはまだ若いでぇ」と反論したかったが、お尻が痛くてそれどころではなかった。

 凧あげに10人ほどの人が集まったが、無風状態なので、立木の下で井戸端会議。話題は、木炭自動車や焼玉エンジンの漁船の話や凧の話。中には東北の被災地の子供たちに贈る凧を作る人もいる。

 最長老の先輩に羽ばたきカラスの図面を見せて貰ったが、私の羽ばたき鳥凧とは凧の構造も羽ばたき方も違う。完成しつつある私の翼幅90pの羽ばたき鳥凧を披露したいのに、無風ではどうしようもない。翼幅120pの鷲凧は無風でも7〜8mの所を何とか飛ぶようになったが、釣竿をしゃくらないといけないので、疲れて長続きしない。そろそろ中国の無風でも揚がるという盤鷹のFloat Kiteを作ってみよう。またまた、先輩に感化されてしまったようだ。凧の会の先輩方が新しく作ってくる凧を見ていると、体力も気力も益々元気だと感心する。私もどんどん新しい凧に挑戦したくなる。


2011年10月11日 火曜日
 スマートフォンの普及によって、人があふれる駅のホームで、携帯電話の小さな画面を見ながら歩いたり急に立ち止まったりする人たちが増え、事故が増えているらしい。 
 ツィッターやゲーム、検索など24時間手放せなくなったケータイ。通話より、画面を見て操作する時間の方が圧倒的に長い。しかも画面が次々更新されるため、視線が釘付けとなり事故につながっているというのだ。
 
 私は電話は嫌いだ。こちとらの状態に関係なくかかってくるからだ。そのため、よほどの時でないと電話をかけないようにしている。
 携帯電話は使っているが、大抵マナーモードにしており、外出するときはナップザックかウエストポーチに入れているので呼び出しがあっても気づかない場合が多い。そのような状態ならば、携帯電話を使わなければ良いのに、時々かかってくるから契約を止めるわけにもいかない。勿論電話でメールの送受信は出来ないようになっているが、Cメールだけは入ってくる。

 電話を更新する度に最低価格になるようにしているので、その価格を知った所でどうしようもないと思っているので、我が携帯電話の使用料は毎月いくらなのかわからない。が、日本全体で考えると、天文学的な電話料になっているだろう。それを考えると町中に電話の契約店があるのは当たり前の事だろう。そのような膨大な金額を別のことに使う事が出来れば、社会は変わるのではないか。

 ずっと前の携帯電話が無い時代と、今のような一世帯二台以上も普及している時代と比べて、我々の生活はどれだけ良くなっているのだろうか。メリットとデメリットを考えると、私はデメリットの方が多いのではないかと思っている。生産的なことに携帯電話が使われるのは仕方ないが、多くの場合が「ゲーム」をやるのに使われるかと思うと情けなくなる。
 歩きながらカシャカシャやるほどのことがあるのだろうか。スマートフォンの画面を見るくらいならば、周辺の景色を見たり歩いている人の服装を見ている方が面白いではないか。電車の中で半数の人が携帯電話をいじくっているのを見ると異常に思える。国中が狂っているのではないかと心配になってしまう


2011年10月10日 月曜日
 トップページの写真は、万博公園のコスモスフェスタで撮影したもの。雲一つない天気だったが暑くなく、そして風がなかったので凧揚げが出来なかったので、二時間ほど公園内を歩いた。この時期には殆んど野草の花は咲いていないので、カメラをぶら下げて歩いたが撮影するものは殆ど無い。
 開門と同時に入場したのでそれ程は混雑していなかったが、出門した12時過ぎには入場門からモノレール駅に至る跨線橋の上はまともに歩けないほどの人出。大阪で自然に身近に接することが出来る公園でから仕方がないのだろうが、私のような田舎者にとってはうんざりするほどの人出だ。


2011年10月9日 日曜日
 米国の、ニューヨークのウォール街から始まった経済格差などに対するデモは全米各地に広がり、ついに首都・ワシントンに飛び火した。チュニジアで始まったジャスミン革命はアラブ諸国、中東、中央アジアにまで広がり、それらの国の政変や政治改革を引き起こしている。お隣の中国でも「中国ジャスミン革命」と名付けられた運動にまで発展した。

 大規模デモがどこかで起きる度に、それらがツィッター、フェースブックなどのネットメディアが重要な役割を果たしていることが怖いと思うこともある。デモに参加する人たちが、デモの趣旨が理解できないまま参加することもあるのではないか、ネットで流れた風評で集まることがあるのではないかと心配する。

 今日は素晴らしい秋空になりそうだ。羽ばたく鳥凧や鷲凧を持って万博公園に行きたいと思っている。そして太陽の塔をめがけてそれらを飛ばそう。


2011年10月8日 土曜日
 プロ野球はもう終盤だ。プロ野球に余り興味がないのでひいきチームはないが、ドラゴンズの成績だけは時々調べることがある。落合監督の采配が好きだから。誰に何を言われようと信念を曲げない所も好きだ。遂にトップになった。
 プール仲間でほとんどが猛烈な阪神ファンの間では、今年は中日ドラゴンズはパッとしない成績だと言われていたのに、落合監督が今季いっぱいで退任するとの発表された途端にどんどん勝ち続けて、ヤクルトを抜いて勝率で一番になってしまったではないか。阪神タイガースの選手は来季の査定を良くしようと、ここ来て頑張り始めた。
 
 私は、勝負師の落合監督が好きだ。勝っても名古屋ドームへの観客動員数が低迷しているのは監督一年目からの話であり、確かに勝利至上主義の落合野球は「つまらない」と言わても仕方がないのだろうが、それだったらもっと早い時点で更迭しておくべきだった。

 彼我のチーム力や、選手個々の状態と持っているポテンシャルを見極める力、試合の流れを読んで勝利への道を探す探求力、そして144試合という長丁場を踏まえた上でシーズンを展望して優勝への道筋を築くコンストラクション力は、12球団の監督の中でもトップクラスにあることは間違いない。

 プールのジャクジーで、「対ヤクルト戦で阪神が頑張ったからドラゴンズが一番になれた。有難うさん」・「ワイは開幕の時から最後に笑うのは落合ドラゴンズやと言ってたけど、その通りになったやろ。最後に笑うのはワイやなぁ」。その通りの展開になってきた。 


2011年10月7日 金曜日
 アップルの創業者スティーブ・ジョブズ氏の、Stay hungry, Stay foolishは、彼だから言える言葉のように思える。素晴らしい言葉だ。
 
 一方日本では、資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる政治資金法違反で強制起訴されている小沢はんの初公判後の記者会見では、自分は悪くないと言い張り、法務・検察に対する批判をするだけで、強制起訴されている内容に付いての説明は一切ない。国民が知りたいのは四億円の原資の調達とその動きであるのに、調達については自分のお金だと言うだけで、詳しく聞きたければ検察に聞けと主張する。
 今まで国民に対して一切の説明をせず、そして、第一審ではあるものの三人の秘書が有罪とされているのに、開き直りをしているだけではないか。
 
 会見後、国会での証人喚問に関して質問した記者は、小沢はんの反論に一言も返せなかった。そう反論されるのはわかっているのだから、記者は問答を想定し理論武装をしておいてから、質問するべきだはなかったのか。
 
 小沢はんの記者会見を聞いていて、彼はStay greed(貪欲), Stay cunning(ずる賢い)を実践している人ではないかと見えてきた。 


2011年10月6日
 木曜日
写真をクリックして
下さい。

 大阪地下鉄が、いよいよ昔のニューヨーク地下鉄並みになった来たのか。地下鉄車両の側面にペンキで大きな落書きをされたそうだ。
 大阪府八尾市若林町の大阪市交通局八尾車庫で、巡回中の警備員が市営地下鉄谷町線の車体に落書きがあるのを発見し、大阪府警八尾署に通報した。同署が器物損壊容疑などで調べている。市交通局などによると、6両編成の1両目の側面に幅約10メートル、高さ約1メートル10センチにわたり、黄色などのスプレーでアルファベットの文字が書かれていたという。【産経新聞】

 私が、初めてNY地下鉄に乗ったのは今から35年も前のことになるが、その時の驚きは、駅の構内が暗くて汚いことと地下鉄車両が古く、そして内外の至る所に落書きがしてあること。それらはただ単にペンキで汚してあるもの、左の写真のように慣れた手つきで上手く描いてあるもの、或いは室内にはエヤーブラシで描いた芸術的な絵があったり。

 それから15年ほど後に、NY地下鉄のリハビリ工事に携わる機会があり、車両の内装などをはがした裸の車体に接することがあったが、これまた驚いた。その頃よりも50年も前に作られた車両であるのにもかかわらず、日本では使われていないような斬新な構造をしているではないか。
 
 最後の乗車は、2002年の五月。駅舎そのものは変わったとは感じなかったが、電車は新しいものばかり。勿論昔のような落書きがされた車両は見られなかった。もちろん室内の落書きは一切なかった。

 この数年前まで、国内でNY地下鉄の生産に関与する機会があったが、新しい地下鉄には、落書きとひっかき傷の防止対策が施されている。落書きをされてもそれが簡単に消せる材料とひっかき傷などが付けにくいような材料が使われていることがわかった。しかし車両の構造は日本の車両の延長線上のものだった。

 
 大阪地下鉄の駅舎はNY地下鉄並みや。車両もどんどん古くなったきた。そのうち落書きがどんどん増えてくるのではないかと心配や。

2011年10月5日 水曜日
 東電の原発事故の損害賠償は、当初二年間で4兆5000億円と試算されるらしいが、現段階での賠償金額はどの様な前提に基づいて算出されたのか知りたいと思う。
 放射能高濃度汚染されている土地は今後どのように除染するのだろう。例え人が住んだり通る所だけが除染出来たとしても、それ以外の所も安全でなければ、「ここより先は地雷除去が終わってませんよって、立ち入り禁止ですぅ」と同じになれば、地域の人はその地に住んだところで制限されてしまいまっせ。家の周りの除染のための費用と、立ち入り範囲が制限されて帰宅する人達の「賠償査定」はどうなっているのだろう。先のことはわからへんから、当初だけを試算しておこうとなったのだろうか。どうであれ、天文学的な賠償金額になることは間違いない。
 
 野田政権になって、ようやく復興計画のスタートに立ったような展開が始まったようだ。今まですべてが止まっていたようにしか思えない。与党も野党もそしてマスメディアも反省しないといけないのではないか。もちろん全国民も同罪であるが、次の選挙で投票したい政党も政治家もまだ見つかっていない。


2011年10月4日 火曜日
 ヤフーのトップページに東日本大震災に関する情報がある。その中の「放射線情報」をクリックしてみると全国各地の放射線情報と言いながら、ごく狭い範囲の地域で、しかも測定ポイントの数はこのマップが8月18日に公開されて以来たったの17カ所。地図には福島原発がどこにあるのかも示していないし、測定点は原発から遠く離れた所なので、五分おきに更新されるデータは限りなくゼロに近い数字を示している。順次測定地点を増やしていくと記載されているが、全国版のものになるのは、何年も先になってしまう。意味のないサイトではないか。
 
 同じような地図は、首相官邸災害対策ページに福島県放射線測定マップがある。この地図はヤフーのものとよく似ているが、測定データにはずっと前のものと最新のデータが入り混じっているので見づらい。福島県の放射能除染をどのようにするのか、その作業のための予算が幾らかを論じているのに、元になるデータはどこにあるのだろうか。どの地点を何時測定したのだろうか。と 疑問だ。

 
 ワイのホームページでも毎日更新しているのに、首相官邸のものは毎日更新しているとは思えない。国民が知りたいことを記載しているとも思えない。死んでいる。それに対してワイのHPは、出社に及ばない国家公務員だから/暇人だから/立ち寄る人も少ないから/老人のつぶやきだから更新出来るのか。


2011年10月3日 月曜日
 120pX48pの「鷲型凧」を作った。大きいだけあってよく揚がる。そして微風でも強風でも安定している。今までの鳥型凧では一番安定した凧になった。しかし、凧糸にかかる力がぐんと増えるので、ワンサイズ大きな「釣竿」を使わないといけないし疲れる。そして、Float Kiteのコンセプト、すなわち、釣り・ラジコン・凧揚げが楽しめるという"うたい文句"が少し無くなってしまうので、私にとっては必ずしも面白い凧ではない。90pの羽ばたき鳥凧が一番面白いと思ってる。
 
 材料はパワーリップという高密度織物・グラスファイバー・カーボンファイバーと割竹。次に作るものは、凧紙に対する補強の入れ方を工夫して、完全ハイテク材料にすれば、滅多なことでは壊れない丈夫な凧が出来るであろう。持ち運びに便利なように、今は4っ折が出来るようになっているが、最終的にはA4サイズの封筒に収納できるようにしたいと思っている。

 絵柄は、取り合えず、従来の鷲凧と同じにしたが、パワーリップには絵具での彩色が上手く乗らず、墨汁での白黒に近い鳥になってしまった。良い染料を探そう

 私の鳥凧は、翼幅45p、60p、90pと今回の120pと揃ったが、サイズが大きくなればなるほど安定して揚がる。逆に小さくなればなるほど揚げるのに技術が必要になり、私にとっては小さいほど面白い凧と思っている。

 とりあえず、今日は天候が良くなるだろうから、京都の鴨川へ出かけて凧揚げをする積り。鴨川で凧を揚げていると、トンビ・カラス・鳩・シギなどの野鳥が遊びに来てくれるから面白い。長時間凧揚げをしていても退屈することはない。


 鴨川の四条大橋で凧揚げ。風が川下に向かって吹いたり止んだり。そのため凧糸を20m程しか伸ばせなかった。途中で鴨川に墜落。強引に凧を川から引張り上げて、そのまま空中に。ハイテク材で作っているので、濡れても問題なく揚がる。暫くしていると乾いてしまう。時々日がさしていたが、鴨川の上流の空と雲は綺麗だった。
 時々トンビとカラスが偵察に来たが、コラボレートすることなく離れて行った。次回は渡月橋の上に「鷲凧」を飛ばそう


2011年10月2日 日曜日
 円高で海外に遊びに行く人が増えたらしい。海外に出かけるのは結構だが、被害にあわないように注意してや。

 中国・上海で日本人の旅行者や出張者を狙ったぼったくりが急増している。「日本語を練習したい」などと親密に近づき、喫茶店やバーで談笑したところ、店から高額な会計を請求される手口だ。今年に入り日本人だけで計70件、1千万円近い被害届があった。【朝日新聞】
 
 ワイは、仕事で時々外国に出かけて、何処に行っても一人で行動することが多いが、危険に感じたこともあまりない。勿論ぼったくりのような被害にあっことはない。
 上海の街を始めて訪れたのは30年も前の話になる。その時は錦江飯店に泊った。そのホテルは今も老錦江飯店として残っているが、ホテルもその周辺もその当時の面影がないほど変わっている。人出も服装もまったく違ったように見える。以来上海には、時々仕事で出かけて、合計80日以上上海で過ごしている。そこでは一人で・片言の中国語しか使えないのに、バスや地下鉄電車に乗り次ぎながら、あちこちの観光地を見物した。食堂はもちろん床屋にもマッサージにも按摩さんにも行ったが、スリにも、言いがかりにも、そしてぼったくりにもあったことはない。みんな親切に接してくれた。

 勿論、それらの被害に遭わないように自分なりの注意はしている。可愛い子が「日本語を勉強したい」と言ってきても、その場で調子を合わるだけで、わざわざ喫茶店やバーに誘われるままついていかない。上手な日本語で御嬢さんの客引きにあったときは、自分は中国人かのように振る舞う。値段は食べる前に確認する。タクシーに乗るときは、ホテルのボーイに呼んで貰い、降りる時にはホテルの玄関で降りる。スリに遭わないように上着の内ポケットにはファスナーを付けている。小銭はポケットに入れておき、公の場では財布は見せない。等々。
 
 誰が見ても、「金のある年寄り」とは見てくれないのに、更にみすぼらしい恰好をしておれば、間違っても悪い人は寄ってこない。被害に遭う人は、一見して金持ちの・平和ボケした日本人とわかる恰好をしてるから、何十万円ものぼったくり被害に遭わされるのや。中国に行く人は、ワイをかばん持ちにしたら良いでぇ。


2011年10月1日 土曜日
 政府の原子力災害対策本部(本部長・野田佳彦首相)は30日、東京電力福島第1原発事故を受けて指定していた「緊急時避難準備区域」を原発の状況が改善したとして一括解除した。解除を受けて区域内の5市町村は、それぞれの復旧計画に基づき、放射性物質の除染や震災で破損したインフラの整備を進めるが、対象区域から避難した約2万6000人の住民の帰還にはなお時間がかかるとみられる。
 このニュースは表面的にはいい話ではあるが、肝心のことには触れられていないし、問題の先送りでしかない。

 緊急時避難準備地域では、今から必要に応じて除染活動が始まるのであろうが、神戸大の山内知也教授の発表の「放射能汚染レベル調査結果報告書〜渡利地域における除染の限界」によれば、除染モデル事業実施区域にもかかわらず、ほとんど除染効果が出ていない深刻な調査結果となっている。すなわち、除染モデル事業は通学路の安全確保を意図して実施されたが、『除染』の前後で空間線量は平均して68%に低減したが、半分以下にもなっておらず、除染とは言えない。依然として子供らの通学路は1〜2μSv/hにあり、場所によっては 4μSv/hに達したままである。除染作業の実態としては堆積した泥を取り除いたということに尽きる模様である。アスファルトやコンクリートが汚染しており、除染するにはこれらも取り除く必要がある。また、道路に面する住宅の庭やコンクリートブロックについても除染/取り除く必要がある(これは街の破壊を意味する)」と厳しい現実になると言うのだ。
 農林水産省30日、東京電力福島第一原発事故で放射性物質が蓄積した森林の除染方法について、樹木の葉や落ち葉を取り除くことで放射線量を最大で半減できる、とする指針を発表した。山間部の除染では、森林の外縁から内側に20メートル程度の範囲で落ち葉を取り除けば、放射性セシウムの空間線量が2〜5割減少することが分かったと言う。
 しかし、林野庁の中間発表では、落ち葉の除去前後で2〜5割減少はしていない。たとえ5割減少した所で焼石に水や。
 
 政府発表は、わかった事実だけを述べているだけで、だからと言って落ち葉を除去した所に人が住めるかどうかは述べていない。おかしな話や。問題の隠ぺいではないのか。

 汚染土壌などをどこでどのように処分するかについても、これからの(おそらく長い)議論になる。実験に数年、処分方法や処分地、方針・スケジュールを固めるまでさらに数年あるいはそれ以上かかるだろう。それから除染作業が始まると考えれば、何時になったら避難先から戻れるのだろう。こうした現実的な問題をあいまいにしたまま、国は法律を作り、予算どりをして、除染を進めるという方針だけを示している。

 国は、警戒区域の一部について避難が長期化することをようやく認めたが、しかし、すぐに戻れないのは原発周辺地域ばかりではない。汚染マップの精度が上がれば上がるほど、立ち入り禁止地域が拡大されるのではないかと心配される。
 
 重要なのは、汚染度別に避難期間を明らかにし、避難が中長期に及ぶ地域に関しては移住地を用意し、そこでの生活や仕事の再建の道すじを示して、避難住民或いは心配している住民が、今のような中途半端な状況から次のステップに進めるようにすることである。
 移住地で暮らしながら、線量の下がった区域から段階的に帰還する復興プランは誰も文句を言えない計画ではあるが、このままずるずると仮住まいの避難や不安期間を引き延ばしては、困窮が増すばかりだ。国策として原子力発電を進めてきた国と事故を招いた東京電力が、直ちに取り組まなければならないことである。これこそが。政治のしごとではないか。