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●阪神大震災の時に1、2ヵ月何も手に付かなかった。
チェルノブイリの時も。
そして阪神大震災の時に 2月に毎年のごとく四国の土佐から
文旦(みかん)の案内が来た。
自分がガタガタしている事に・・・
自然の営みに脱帽した。
そして、ささえられた。
そして、良寛の言葉と出会った。
「災難に遭うときは遭うがよく候、死ぬときは死ぬがよく候」
これは 災害を受けた本人に良寛があてて書いた文章。
これによって ある種の覚悟をうながされた。
●平野啓一郎
(「日蝕」で京大在学中の1999年に芥川賞受賞。35歳)
この人の本を読んだことが無かったけれど
新聞などの文章からうなづける事が多くなった。
3・11以後日本は複数の時間が流れはじめた。
時計の針がバラバラになってしまった
1つは、宮城、岩手
2つは、東京、西日本(日常に早いとこ戻したいとする)
3つは、福島
これは実態をよくつかんでいると思う。
原発中心の政策が終わらないから次に進めていない。
ちゃらちゃら→地味に真面目に なっていると言われる
(清水さんはまだちゃらちゃらしているのはあると思うと)
平野啓一郎の「朝日新聞」「ことばの力で伝えよう」
からスローリーデングということを言っていて
「本とは聞く耳をもって考えようとしている人にだけ
こっそり秘密を教えてくれる」ものだと。
速読がはやっているけれど・・・
ストーリーをゆっくり追っていくと出会う言葉がある。
そして、「分かり急ぐまい」と。
これからは持続する戦いを次世代のためにしなくてはいけないのでは。
清水さんとしては「人を責めてかっこ悪く生きられない。
差し出された答えらしきものに飛びつくまい」という。
●子どもにはなぜ読書が必要?
斉藤敦夫さん(「冒険者たち」など)
が昔スペインの人たちに「どうして子どもに本を読ませなきゃいけないの?
18歳までは本はいらない。太陽、自然、光、風、この風景があるじゃないか。」
実体験が先。本は経験の後。
(実体験がないと本も味わえない)
大人の言葉が硬直している。
清水さんの身近な(大学生など)若者が
一人でいる事はかっこ悪い
怒ることはいけない事
悲しみはいけない事
悩んでもいいの?(という子がいた)
明るくルンルンでいる事がいい事だと思っていて
またそういう子の就職が決まる。。。
●本を読むと何が起こるのか?
人間がいかに危ないもので
弱いけれど、強くしたたか
無様であるか、どれだけかっこ悪いか
神にも悪魔にもなる
という事を知る。
文学、昔話を読むことで人生の予行練習をしている。
子どもの頃から読んで主人公と一体になって。
大人も何回も心を耕したい。
大人が壊され壊され、変わっていく姿を子どもが見て
育っていく。
落ち着き払っているのが大人ではない。
今の編集者が言われるのは 2時間で読める本を作れ。
これは電車の行き帰りで読める本の時間。
そして、情報の本。
情報の本は体験にはならない。
人を変えられない。
●子どもを考える時
子ども本のお仕事をしているというと
良いですねえ、夢があって楽しくて・・・とよく言われる。
でも子どもに夢、光、希望??
子どもには今しかない。(未来を想像する力はない)
あこがれというと タレントになる。
「ねずみ女房」のようにはるかはるかのあこがれと違う。
こうありたい大人に出会えるのが本で
伝記もその役割があるのでは。
●子どもに関わる
弱者としてとらえて、大人の立場に立つ。
弱者として閉じ込めている。
そうすると 枠からはみ出たものには
「子どものくせに」と。
それは障害を持った人にも同じように対している。
弱者とではなく、敗者として考えたらどうか?
児童文学の陥る罠で作家は
ドジな子 ⇔ 優等生 を登場させたら
ドジな子の方の立場に立つ。
被災地の人がボランティアの人たちに喜んで帰ってもらうように
元気に笑顔をみせて帰ったあとどれだけ疲れているか
気づいている人がいるだろうか?ということを聞いた。
●子どもには最終的には希望を伝えないといけない
うそでも。
グリム童話など、伝えた人たちが本当に幸せだったのか?
苦しい生活だった。
お話の中だけでも 救われたいと
希望、祈りを込めて語り継がれた。
それは宗教にも似た思い。
希望を書けないというのなら 書かなくていい
それでも 希望を書かなくちゃいけない。
大人は希望を探さなくちゃいけない。
●「子どもの育ちをひらく」牧真吉 明石書店
清水さんのお知り合いの名古屋の児童精神科医の方の本。
(名古屋市中央療育センター所長)
虐待→周りの人との関係が薄い
生き延びるとはどういうことか?
4歳で虐待されて連れてこられると
親を責めたくなる。でも4歳まで生きてこられた。
それまで世話をしていたから4歳まで生きてこられた。
お母さんのSOSが虐待となって表れている。
と、この先生は気づく。
光を見つけようとしているから、気づける。
彼ら(医師たち)が絶望してはいられない。
その牧先生が 「チューリップタッチ」の本のことを
それほどセンセーショナルでもない。
それ以上の事を見てきている。と言われた。
また「夜間中学」(山田洋次監督)
の映画の舞台となった 荒川区第九中学校
の司書の奥田先生との講演会に清水さんが
行かれた時の様子など話されて
希望を手放さない絶望していない
無名の無数の人がいるから
それで世界は崩れないでいる。
と感じられる。
*この後は時間も押してきたので
ざっくりと紹介する本や言葉など。
●「物語とふしぎ」河合隼雄(著)岩波書店
あれっと思うことを言葉に収めるために物語がある。
●「ベーグル・チームの作戦」カニグズバーグ(作)岩波少年文庫
本を読むということは、ストライクゾーンを
広げてくれること。
人と人との間で生きるための実用的な本。
カニグズバーグの本にはそんなヒントがいっぱい。
●「まつりちゃん」岩瀬成子(作)理論社
虐待の通報は密告ではないかと。
県民だよりのSOSのコーナーは密告の勧めでは?
この本は 前述の牧さんの本に対する答えではないか。
5歳の子どもが一人で暮らすお話。
実験小説。
人びとがちょっとずつおせっかいをすれば生きられる。
●「子どもの本の書きかた」ジェーン・エイキン(作)晶文社
子どもの本とは。
この本もタイトルが悪い。
猪熊葉子(著)「児童文学最終講義」もタイトルが悪いけれど
面白い。
●「ポロポロ」田中小実昌(著)河出文庫
気になって、困っている本。
起爆力がある。
●ゼロリスク・ゼロトレランス
安全であることを強く求めている。
不寛容の空気。
矛盾を抱えて生きている存在。
世界中のCTスキャンの3分の1が日本にある。
そして、放射能に対する神経。
CTスキャンを受ける時にはお願いするのに。
●今が大人だったらいいのに (陸前高田市 及川君のことば)
9歳の小学三年生の男の子。
この悔しさが分かる。
子どもであることで、絶え間ない敗北を感じる。
●コンプライアンス(compliance)クライエント(client)
↑ ↑
へつらい、服従 奴隷
これらの意味を持つことばなのに 大合唱になっている。
叫ばれ、言われた時に 大きい声に飲み込まれた時に
向うのものさしに取り込まれる。
これを打ち返す武器は 本、辞書。
学校教育を生かす。
思い込みから逃れ、ストライクゾーンをひろげる。
