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■離婚とお金

「愛さえあれば、お金はいらない。」
そんな思いで結婚された方も、いざ離婚するとなったら、お金の問題は重要です。あまりにお金に執着し過ぎるのはよくないと思いますが、離婚後の生活のためにも、子供のためにも、お金のことはきちんと取り決めをすることが大切です。

離婚するにあたって問題となるお金には、次のようなものがあります。

■慰謝料

▽ 結婚期間中に、夫婦の協力によって築いた財産を分配するものです。慰謝料と異なり、離婚原因がどちらにあるかとは、基本的に関係ありません。
▽ 財産(預金、家、自動車など)の名義が、夫婦のどちらになっているかは関係ありません。
▽ 親から相続したような財産は、結婚とは関係なく得た財産ですので、財産分与の対象とはなりません。
▽ 分与の割合は、原則として2分の1と考えてよいと思います。

■養育費

▽ 夫婦の間に未成年の子供がいる場合に、支払われるお金です。
▽ 養育費の金額は、夫婦間で自由に決めることができますが、裁判所では子供の人数・年齢、夫婦の収入等に応じて算定基準を定めています。
   http://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/tetuzuki/youikuhi_santei_hyou.html
▽ 夫婦間で決める場合にも、口約束ではなく、公正証書などにしておくことが重要です。
▽ 一度取り決めた養育費も、その後の状況の変化に応じて、増やしたり、減らしたりすることができる場合があります。

なお、離婚の話し合いがまとまるまでに1年以上かかることも、珍しくありません。例えば、夫の暴力が原因で、夫と別居しながら離婚調停や訴訟をするような場合、その間の生活費に困ることもあります。その場合には、婚姻費用(こんぴ(婚費))の請求をすることになります。

■婚姻費用

▽ いわゆる生活費のことです。
▽ 夫婦の収入や子供の人数・年齢などに応じて、裁判所が算定基準を定めています。
▽ 夫に請求しても支払が受けられない場合には、家庭裁判所に婚姻費用分担の調停・審判の申立を行う必要があります。

 

ときわ綜合法律事務所(静岡県弁護士会所属)
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