
虹の橋
The rainbow
bridge
天国の一歩手前に、『虹の橋』と呼ばれる場所がある
そこには、草地や丘がひろがっていて
動物たちはいっしょになって走ったり遊んだりすることができる
たっぷりの食べ物と水、そして日の光に恵まれ、
彼らは暖かく、快適に過ごしている
病気にかかっていたリ歳をとったりしていた動物たちは
ここに来て健康と活力を取り戻し
傷ついたり不具になったりした動物たちも、もとどおりの丈夫な体を取り戻す
過ぎ去りし日の夢の中でのように・・
動物たちは幸せに暮らしているけれど、ひとつだけ不満がある
それぞれにとって特別なだれかが
あとに残してきただれかがいないのを 寂しく感じているのだ
…
動物たちはいっしょに遊んで時を過ごしている
しかし、ついにある日、そのうちの一匹が足を止めて遠くに目を向ける
目はきらきらと輝き、体はたまりかねたように小刻みに震えはじめる
突然、彼はみんなから離れて、緑の草地を跳ぶように走っていく
あなたを見つけたのだ
とうとう出会えたあなたたちは、抱き合って再会を喜びあう
もはや二度と別れることはない
喜びのキスがあなたの顔に降りそそぎ
あなたの両手は愛する友の頭と体をふたたび愛撫する
そして、あなたは信頼にあふれたその瞳をもう一度のぞきこむ
あなたの人生から長いあいだ姿を消していたが、
心からは一日たりとも消えたことがないその瞳を・・
それから、あなたたちはいっしょに『虹の橋』を渡るのだ
●
作者不詳

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