その美しさと選び方
真珠の品質は、マキ、キズ、テリ、色、形などの要素で決まります。
その中でも美しい真珠とは、真珠層のマキが厚く、キズが少なく
テリ(光沢)のあるものといわれています。
天然真珠は真珠貝の体内に偶然入り込んだなんらかの異物に対して
真珠貝が自己防衛反応をおこし、外とう膜という貝の組織が、その異物
を真珠質で包み込むことで生まれます。養殖真珠は、この原理を利用して
真珠形成のきっかけを人為的に真珠貝に与えて、真珠を育てます。
今日では単に「真珠」といえばこの養殖真珠を指し、真珠ジュエリーの
大部分を占めています。
美しい真珠を購入するために
真珠の品質は次のような要素で決められます。すべての要素において
良質のものは「花球(はなだま)」と呼ばれ、たいへん高価です。一般的
には、光沢と色を重視して選ぶことが真珠の上手な買い求めかたです。
光沢
真珠層の厚さを『巻き』と呼びますが、この巻きが厚く、真珠層表面が滑らかで
炭酸カルシウム結晶が整ったレンガ状構造をとっているものに美しい光沢が
生まれます。深みがあり重圧な感じのするものが高く評価されます。
色調
商品価値による分類では、ホワイト系統・ピンク系統・クリーム系統・ゴールド系統
ブルー系統・ブラック系統などに分けられます。
サイズとかたち
大きく、真円に近いものほど高く評価されますが、調和のとれたバロックも高い評価を得ることもあります。和珠のサイズは、直径が5mm未満を厘珠、5〜6mm未満を小珠、6〜8mm未満を中珠8mm以上を大珠とよびます。
キズ
ほとんどの真珠には、くぼみや突起があります。それらの大きさや場所、数などによって
評価が決まります。
母貝/アコヤ貝
主な養殖産地/日本(愛知
三重、長崎など)きめの細かい
11mm以下の真珠で真珠といえば
この貝で養殖したものを意味する
ほどです。
母貝/黒チョウ貝
主な養殖産地/日本(石垣島)タヒチ
ニューカレドニア やや緑がかった黒色
(ピーコックカラー)の真珠が高く評価されます。
母貝/マベ
主な養殖産地/日本(奄美大島)
きめの細かさと、美しい真珠光沢が
特徴です。形は半形やスリークォーター
(3/4の意味)です。
母貝/白チョウ貝
主な養殖産地/オーストラリア、インドネシア
フィリピン 一般的に大粒で真珠層の厚い真珠が
作られます。
母貝/イケチョウ貝、カラス貝等
主な養殖産地/日本(琵琶湖、霞ケ浦)中国
小粒で変形のものが多く、白色のほかに、
オレンジ、ビンク、バイオレットなとがあります。
アコヤガイ真珠(海水産)
黒蝶真珠(海水産)
マベ真珠(海水産)
白蝶真珠(海水産)
淡水真珠(淡水産)