青山白雲 08.10.17伊東、伊豆高原 一碧湖 

金曜、晴
 <コース>伊東駅→一碧湖バス停→一碧湖神社→沼池→一碧湖バス停→伊東駅

一碧湖  伊豆高原にある一碧湖は"吉田の池"とも呼ばれ"伊豆の瞳"の愛称もある。周囲4kmの瓢箪型の火口湖で、大きい方を大池、小さい方を沼池という。伊豆ではボートや鯉、鮒、ブルーギルなどの釣が出来る唯一の湖だ。

 一碧湖でバスを降り湖へと緩く道を下って行くと、手打庵などの食事処があり、釣船、ボート乗り場もある。

 目の前の湖中の小岩にブルーギルの碑がある。今上天皇が皇太子の時代アメリカに行った時、シカゴで市長より贈られたブルーギルを水産庁に寄贈されたが、その後孫に当たるブルーギルを六千尾試験放流したのがこの地だという。

   ↓一碧湖
一碧湖  その後各地の湖に放流されたブラックバスやブルーギルにより在来魚が追い詰められ生態系の破壊が心配されている。陛下もこの事についてはお心を痛めておられるらしい。

 "一碧のおとどけ処"というトイレの右脇の階段を登ると、遊歩道は始まる。ベンチがあり樹の間より湖が望見され、対岸の丘陵の上には霞んだ矢筈山(ゲンコツ山)が頭を覗かせている。

   ↓霞む矢筈山
霞む矢筈山  野鳥愛護林という鬱蒼とした小道を行くと、樹々には手製の名札が括られてある。軽い上下を繰り返しながら湖の岸辺や東屋に寄り、20分程で対岸の一碧湖神社に着く。 

 これよりは平坦な良い道だ。東屋やベンチの多い開けた芝地に出る。この辺ソメイヨシノが500本植えられ春は花見によい。。また対岸となる愛護林や小島の樹々はカエデ類が多く、紅葉の名所でもある。

   ↓鳥居と小島
鳥居と小島  ここに与謝野鉄幹と晶子の歌碑がある。鉄幹は晩年の作、

   初夏の天城おろしに雲ふかれみだれて影す伊豆の湖

 晶子のは鉄幹没後の

   うぐいすがよきしののめの空に鳴き吉田の池の碧水まさる

が刻まれている。二人は晩年湖畔にあった新詩社同人の嶋谷亮輔の山荘をよく訪れ、伊東や一碧湖に因む歌を多数詠んだという。

   ↓野鳥愛護林
野鳥愛護林  まもなく瓢箪の首に出ると、車道を横切り沼池となる。こちらはアシやガマが生い茂り、コガモやオオバンが住んでいる。一周バス停に戻っても合計約1:50位だ。

 物足りない向きはここより更にバス5分で終点シャボテン公園下車で大室山 にリフトで登ると富士、天城山、相模灘一望だ。伊豆高原駅よりは一碧湖行や、シャボテン公園行も出ており逆コースでも良い。

 またこの近くには池田20世紀美術館もあるので組み合わせると良い。 

   ↓背高泡立草
背高泡立草 <コースタイム>伊東駅<:30>一碧湖バス停<:30>芝地<:10>沼池<:40>バス停
<歩いた距離>4km
<使用地図>地理院2.5万伊東 昭文社8万伊豆
<掛かった費用>バス 伊東〜一碧湖530
<バス時刻>伊東駅発6番線、一碧湖経由シャボテン公園行 各25分、55分発車
   ぐらんぱる公園経由は不可 
  伊豆高原駅より一碧湖行 各10分発車   路線バスの詳細は「伊豆だより」に詳しい
  <参照>真辺征一郎著「伊豆のハイキング」
 伊豆交通宣伝協議会発行「伊豆だより」Vol.576
 大室山

湖畔よりげんこつ山は霞たち丘の彼方に頭見せたり

さざ波が寄せ来る岸辺そよ風が心地よく吹きお茶を飲みけり

蒲や葦茂る沼池に背高の泡立ち草も共に咲きけり         08.10.17 

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