青山白雲 08.10.09伊東、八幡野 城ヶ崎自然研究路 

 08.06.14 城ヶ崎ピクニカルコース(3km)を伊豆海洋公園まで歩いたが、今回海洋公園隣の蓮着寺より八幡野漁港までの自然研究路(6km、約3時間)を歩いた。なおこの海岸一帯は"富士箱根伊豆国立公園"だ。

木曜、晴
 <コース>伊東駅→蓮着寺→さいつな→対島川→橋立吊橋→大淀小淀→対島川→伊豆高原駅

   7:55伊東駅発のバスで終点海洋公園一つ手前の蓮着寺で下車、少し南へ下ると蓮着寺の山門となり、杉などの巨木に迎えられる。右手奥に立派な本堂が現れる。
   ↓ヤマモモ
ヤマモモ  階段を登ると右手に天然記念物、樹齢1000年のヤマモモがある。樹高15m、根回り7.2mで、静岡県下最大級の巨木とか。ヤマモモはこの地が北限だそうだ。

 戻って南へ、これより自然研究路となり奥の院(祖師堂)の右手を行くと世界平和誓願碑への道を分け左へ。

 これより上下左右のでこぼこ石道なので、ウォーキングシューズは失敗、軽登山靴で来るべきだった。ちなみに今日はデジカメの他はウエストバッグにお握りとジュース缶程度。

   ↓俎岩
俎岩  俎岩が海中に少し顔を出すのが望まれる地点に出た。殆ど波に洗われており満潮時は水没とか。

 立正安国論を著した日蓮上人が鎌倉幕府の怒りにふれ伊東へ流罪となる。

 小舟でこの岩に置き去りにされたが危機一髪、川奈の漁師に救われた。岸はすぐ傍だが断崖絶壁でどうにもならない所だ。

 地元の武士、小田原北条氏の今村若狭がのち祖師堂を建て21万坪を寄進、蓮着寺の起源となる。

   ↓海洋公園〜門脇灯台
海洋公園〜門脇灯台  アカマツの大木が多いが、ビニールの配管がコース沿いに敷設され、分岐栓を経て各松の木に登っている。

 水か薬品か分からないがどのようにして散布するのだろう。かなり雑に引き回されており自然の美観を損なっている。

 ハマギクを期待していたが一つも見られなかった。イソギクは多く蕾がやっと膨らんで来たところだ。あと見られたのはハマゴウの花くらいだった。ラセイタソウが一部に見られた。

   ↓ハマゴウ
ハマゴウ  この地に多いらしいホソバカナワラビだが、全コースを通してシダはこれだけというくらい多かった。

 木の幹の食害が問題になっているタイワンリスが身軽に樹々を飛び移る様が見られた。伊豆半島を北上しているらしい。

 11:30"さいつな"近くの展望地で霞む大島を眺めながら食事にする。

   ↓橋立吊橋
橋立吊橋 天城山系の大噴火により流出した溶岩が海中に流れ込み、急激に冷やされて出来た柱状節理は各所で観察される。

 断崖と青い海と白い波しぶきのコントラストが素晴らしく見ていて飽きない。

 やがて大きな水音に迎えられて対島川を小橋で渡る。少しで橋立吊橋。長さ60m、高さ16mとピクニカルコースの門脇吊橋(長さ48m、高さ23m。)より長い。

   ↓大淀小淀より霞む大島
大淀小淀より霞む大島  この先八幡野漁港は省略、引き返して磯辺の大淀小淀に下り、四囲の風景をカメラに収めて帰途に就く。城ヶ崎の景色を写生している女性が居た。

 対島川に戻り右岸沿いの鬱蒼とした好もしい道を行くと車道に出る。

 左少しで踏み切りを渡り右で、ホテルの入り口かと見紛う伊豆高原駅八幡野口だ。ここからの矢筈山816mの形が良い。

<コースタイム>伊東駅<:50>蓮着寺<1:10>伊豆高原駅近道<:50>対島川<:20>橋立吊橋<:20>伊豆高原駅
<歩いた距離>6km
<使用地図>地理院2.5万天城山/富戸 日地7万伊豆半島
<掛かった費用>バス 伊東〜蓮着寺820 伊豆高原〜伊東640
<バス時刻>伊東駅発 海洋公園行き 3番線 7:55 8:55 9:55 10:45
 東京方面からでは城ヶ崎海岸で降り、バスに乗るか歩いても2kmだ。逆コースの場合海洋公園よりのバスは ピクニカルコース参照。
<参照>IZUNET  伊豆海洋公園

置き去りにされし上人助けらるいにしへ想ひ波音を聴く

山桃の昼なほ暗き山道の樹々の隙より白き波見ゆ

溶岩の柱状節理の断崖に波は激しく迫りて散りぬ         08.10.11 

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