青山白雲  95.05.06大菩薩 姥子うばこ1503m大垈おおぬた1180m
土曜日 晴 単独
<コース>大月駅→遅能戸おそのうと→金山峠→姥子山→金山峠→大垈山→天神峠→遅能戸→大月駅

 姥子山 1514m 南東のお浄ヶ沢上部に洞穴があり、姥の懐に幼児が抱かれ温める姿に似た温かい所あり。中央峰の肩に姥子祠、山林伐採の江戸の材木屋が山中安全で祀る。(三省堂コンサイス日本山名辞典より)

 姥子山は地図上雁ヶ腹摺山の南東の尾根上にある単なる瘤に過ぎないが、ちゃんとした山名由来もあり、行って見ると中々展望も良い。金山峠からの姿も中々立派だ。しかし雁ヶ腹摺山は奥山なのでそれを目指して行くと、長い行程では脇道に入るこの山はつい省略され勝ちだ。

 私も82.04.25大月から歩いて登り、今は良いらしいが当時は猛烈な藪だった、北の楢の木尾根に向かった時は、時間的にパスした。今日は林道が脇を通りそれを利用して行けるとの情報で行って見たが、この山丈でも充分の値打ちがあった。

 大月駅から早朝の道をシャガ、クサノオウ、フジ、コゴメツツジ、キリ、ウツギ、ヤマブキ、ヤマツツジ等の花々を見ながら浅利川沿いを金山鉱泉迄約8km歩く。この間鳥声はウグイス、オオルリ、イカル、キジそして川からはカジカの声も聞かれる。遅能戸7:20着、バスは昼1、夕1しか無い。

姥子山→大垈山

 静かな車道を緩く登って行くとキケマン、カキドオシ、タチツボスミレ、スミレ、コスミレ、チゴユリの花々を見る。金山集落になると13年前に見た廃屋が未だある。手前の日差しの無い民家から犬が吠えおばあさんが出て叱る。以前無かった気がする立派な造りの森屋荘、そして河野園等を過ぎ7:50金山鉱泉山口館より愈々山道になる。

 センダイムシクイ、コマドリ、ツツドリが鳴きアケボノスミレ、エイザンスミレ、ラショウモンカズラ、ムラサキケマン、ノブキ、イワボタンの花々を見る。土沢を何回も渡り返えし尾根に取り付く。9:20金山峠着、辺りのカラマツ植林の芽吹きが美しい。大きな雁ヶ腹摺山の右手に姥子山の岩峰が屹立している。百軒干場へと降り林道を西少しで登り尾根に取り付く。

 9:50東方展望地で一服していると、スキーストックを持った割と大きいザック姿の中年女性が登って来た。雁ヶ腹摺山より湯の沢小屋泊で滝子山迄という。間も無く林道に出る。この辺少ないがシラカバやダケカンバが見られ下草にイワオウギ等亜高山の気配となる。

 林道を右に200m位で姥子入口、西峰を経て東峰へ、中央峰に小祠があると後で知ったが気付かなかった。東峰の展望は勝れ、林道は西の野脇の峰よりここ迄そして楢の木尾根手前を東へ延々と続く。その先東下方では深城ダムの工事が行われているらしい。(参照松姫峠と深城ダム
 ↓金山峠より雁ヶ腹摺山と姥子山
金山峠より見た 雁ヶ腹摺山と 姥子山  ヤマガラ、サンコウチョウの囀りの中弁当にする。アケビの花が咲いている。ツツドリが来て傍の梢に止まり一声二声鳴いたがその声の大きい事、初めて近くで見たが黒っぽい感じだ。

 充分展望を楽しんで出発、12:40金山峠迄戻る。シジュウカラより小型のヒガラが近くに来る。

 これより大垈山に向かう。道は稜線の北を捲くがトチの大木の先でガレ落ちた箇所があり、細枝に掴ったりして何とか渡る。じぐざぐで尾根に戻り直ぐ大垈山だった。北側が広い窪んだ地形が山名の由来か。84.09.30宮地山より来た分岐より南の捲道は直ぐ尾根道に合流、此の南下する長い道の上には深城ダムかららしい送電線が通り、幾つもある鉄塔からの展望がすっかり良くなった。

 権現山〜扇山も宮地山を手前に中間の浅川集落迄良く見える。此の尾根は平坦部が多く新緑のハイキングは実に楽しい。セイメイバンは判らず過ぎ桜沢峠より不明瞭な道をじぐざぐと高の丸へ、チゴユリ、フデリンドウそしてヤマツツジがが沢山咲き今迄の山歩きの中で一番纏まって見られた。

 天神峠に出ると南西に花咲山が形良い。峠は林道が乗越し小祠と広い駐車場がある。疲れたのとバス時刻を考え林道を下り、約2kmで森屋荘前に出た。下って行くと今朝のおばあさんが犬と淋しげに遊んでいた。遅能戸16:16、やがて来たバスには、休みで停留所前の祖母宅を訪れたらしい少年と私丈が大月駅迄乗る。

<コースタイム>出発4:27→大月駅6:19→遅能戸7:18→金山峠9:21→姥子山11:02〜11:30→金山峠12:42→大垈山13:26→天神峠15:28→遅能戸16:16→帰着19:15
<歩いた距離>山道17km 車道15km 計32km
<行動時間>6:21→16:16 歩行8:45 休止1:10 計9:55
<掛かった費用>¥2250
<使用地図>地理院2.5万 七保/大月

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