92.08.16大菩薩 浜立尾根より滝子山 1610m 日曜日 晴 単独 <コース>笹子駅→地蔵分岐→浜立山→滝子山→鎮西池→曲沢峠分岐→地蔵分岐→笹子駅
オニヤンマが飛ぶ鬱蒼とした林道を登って行くと、リスが地面に降りてこちらに来る。私に気が付くと暫し考えて山へと駆け込んで行った。地蔵分岐より山道となりオミナエシ、マムシグサ、ママコナを見る。ウグイス、オオルリが鳴く。遠くではひーひーとトラツグミだ。浜立尾根らしい地点の植林境界より取り付く。コウヤボウキ、ヤマハハコ、タチフウロ、キンレイカ。又花は無いがエビネが実に多い。
突然上から何か大きいものがどたどた下りて来たので、立ち竦んで身構えると向うも止まる。それは初めて見るニホンカモシカだった! 相手は暫し考えて左の谷へと姿を消す。さすが人の殆ど通らない尾根なのだと感激、彼等の聖域を侵した訳だ。頼りない踏跡を登ると岩場に突き当たり、左に捲くと岩上に出た。ブナのある良い尾根だが今日は暑いので犬並に呼吸が速くなる。汗の出方も凄くアイスコーヒーが旨い。
10:15浜立山は藪の平頂で通過、間も無く南稜尾根よりの道が右より合流、岩場で事故があったのでザイル無しパーテイーの進入禁止の標示があった。P3の展望地で食事、雲が多く富士は見えない。11:27山頂着、アキアカネや目のような模様のある鮮やかなクジャクチョウ始め3〜4種の美しい蝶が舞っている。ヤマユリ、シモツケ、ホツツジ。赤いシモツケが特に多い。南は本社ヶ丸〜鶴ヶ鳥屋山々腹に黒野田林道が痛々しく、北東、雁ヶ腹摺山〜野脇の峰とここにも林道が山肌を抉り風景はずたずた。 鎮西池はゴミだらけ、然しここまでシモツケの赤い穂の群生には慰められた。これよりはヤマアジサイとレンゲショウマが多くなる。大谷ヶ丸を目指したが、真夏とて縦走路も酷い藪状態で疲れ切り引き返し、造林小屋よりずみ沢へのコースを取る。コマドリがひんかららーと鳴いている大谷ヶ丸の良く見える地点で一服していると、中年の御夫婦が登って来られた。道の様子を尋ねると良いとは云えないが気を付ければ大丈夫との事。86.08.03妻と逆から来て迷って引き返したコースだ。 フシグロセンノウ、オカトラノオ、オタカラコウ、キツリフネ、キバナアキギリ、キンミズヒキ、ミヤマタニソバ、ツリフネソウ、オオバギボウシ、ミズヒキ、モミジガサ。第二の造林小屋でずみ沢に出、沢沿いの良い道になる。見事なナメ滝を眺めながらヒグラシの鳴く原生林を下りる。綺麗な大型の蝶後で調べたらミヤマカラスアゲハだった。国道に出てからの駅迄の2kmは、西陽に向かい暑いの何の今にも熱中症で倒れるかと思った。
<コースタイム>出発4:40→笹子駅6:38→地蔵分岐7:44→浜立山10:15→滝子山11:27→第二造林小屋13:12→地蔵分岐14:52→笹子駅15:54→帰着17:50 |