89.08.19〜20南ア 鳳凰三山
土/日 単独
<コース>甲府→芦安→夜叉神峠→南御室小屋泊→鳳凰三山→白鳳峠→広河原→甲府
山行が少なく碌に運動もせず高山へいきなり行くので、なるべく楽にと86.08.14妻が体調不良で山頂手前の小屋迄で諦めて下山した、登り標高差が少ない鳳凰三山にした。荷も小屋を当てに2デイパックと軽くした。
第1日 8/19 土曜日 晴 夜叉神峠入口→夜叉神峠→杖立峠→南御室小屋泊
10:21峠入口、ホウオウシャジン、フシグロセンノウ、ホタルブクロ、キバナアキギリ、ソバナ、オカトラノオ、オオバギボウシ、メタカラコウ、ハナイカリ、ヤナギラン、コオニユリ、ミヤマオダマキの花々が迎える。コマドリの声を聴きながらガスの中をじぐざぐ登る。
11:17夜叉神峠、連休後半とあって人出もぐっと少ない。山火事跡ではヤマハハコ、ウスユキソウ、クガイソウ、ミヤマオトギリ、ヤマトリカブト、マルバダケブキ、オヤマリンドウ、ミヤマアキノキリンソウの花々。緩い登りだが前来た時よりこたえる。
↓ヤナギランとクルマユリ
苺平の長い樹林帯を歩いていると、妻の高山病が酷くなり、10m位歩いては倒れ込んでいた可愛そうな場景が思い出される。 翌日下った大棚沢への入口道標には、熟達者以外入らぬようと書き加えられてあった。歩く人が少ないので道が悪くなったのかも知れない。
15:10南御室小屋着、小屋もトイレも建直されすっかり明るくなっていた。泊り客15人、夕食はカレー、19:00には就寝。 |
第2日 8/20 日曜日 快晴 →薬師岳→観音岳→赤抜沢の頭→高嶺→白鳳峠→広河原
↓薬師岳へ
4:30起床、良い天気だ。水は冷たくて痺れ手も洗えない。ポリタンに詰めたら何時までも冷えていた。 4:53出発、ゴゼンタチバナ、コシオガマ、シオガマギク、ミヤマコゴメグサ、。メボソがちちりちちり鳴く中を登って行く、ガマの岩という巨岩があり、上に立つと白峰三山が朝陽に神々しい。
タカネビランジを見る、この花この後も終始多く見られた。岩陰に細々咲くサクラ様の花に疲れた我身も慰められる。砂払岳、水の無いという薬師岳小屋を経て、6:08薬師岳に立つ。雲海の中南に富士、東奥秩父、八ヶ岳が浮かび西は大きく白峰三山が連なる。 |
↓白峰三山(農鳥岳、間の岳、北岳)
快晴無風の中朝食はアンパンのみだが、この素晴らしい眺めが良いおかずになってくれる。 傍の方にシャッターをお願いし白砂青松の山稜漫歩が始まった(白砂=花崗岩礫 青松=ハイマツ)が、前日から脚の付根が痛んでいたのが、屈伸運動で取れても直ぐ又痛み出す。最初左丈だったのが右も痛み出す。
ダケカンバ、ミヤマハンノキもハイマツ状だ。タカネヒゴタイやハクサンシャクナゲも僅かに咲いていた。7:20観音岳、三山の最高峰だ。北にこれから向かう地蔵岳のオベリスク、赤抜沢の頭、北西に甲斐駒ヶ岳そして北岳彼方に仙丈ヶ岳が見えて来た。 |
↓オベリスクと遠く八ヶ岳
タカネニガナ、トウヤクリンドウ、ミヤマウスユキソウ、イワギキョウ。タイツリオウギは花と実を見る。 地蔵岳は省略し赤抜沢の頭よりすっかり大きいオベリスクを撮る。84.04.08御坂の山より甲府に出た時このオベリスクが良く見えたっけ。高嶺到着の頃はガスが大分出て来る。この辺結構岩場、ザラ場が多い。
白鳳峠で小休止、広河原へと下山。最初の内は八ヶ岳の編笠山と同じ様な赤茶の丸いゴロ石の間を下ると、ガスの間より大樺沢の上北岳が時々覗く。森林帯に入るとカニコウモリ、タマガワホトトギス、レンゲショウマ、チダケサシを見る。地図の水場は不明。急降の連続で痛む脚には参る。 |
↓北岳と大樺沢
しかしリスが何か咥えて私を見ながら樹の上へと登って行くのには、しばし休んで見とれて仕舞う。12:38南アスーパー林道に下り立つ。村営バスが2台少しの人を乗せて北沢峠へ向かって行った。キンミズヒキ、マツヨイグサ、クサボタン、フジアザミ。
広河原はバス待ちの人が多いので、終点のロッジ迄歩くとここは5〜6人だった。それもタクシーが来て声を掛けた若者とで4人相乗りする。運転手から危ないので滅多な事では来なかったという砂利道の頃の話を聞かされる。ガードレール等未だ無く申訳程度のコンクリの突起だったそうな。
掘りかけて止めたトンネルの名残りなどもあり、ルート変更されたとか。山好きの浩宮様の白峰三山の時は林道より安全とかで広河原迄ヘリコプターだったそうだ。 ヘリコプターと言えば観音岳から北岳中腹を飛ぶのが見られ、小屋の荷揚げと思っていたが、同乗の若者によると沢転落の不明者を探す県警のものだったそうだ。 |
↓甲斐駒ヶ岳
<コースタイム>
第1日:出発4:45→甲府駅7:47→登山口10:21→夜叉神峠11:17→杖立峠12:44→南御室小屋15:10
第2日:出発4:53→薬師岳6:08〜6:34→観音岳7:20→赤抜沢の頭9:31→白鳳峠10:37→ロッジ13:12→甲府駅14:25→帰着17:00
<歩いた距離>第1日:山道11km 第2日:山道12km車道2km計14km |
↓仙丈ヶ岳
<行動時間>第1日:10:21→15:10 歩行4:20休止 :30計4:50 第2日:4:53→13:12 歩行7:10休止1:10計8:20
<掛かった費用>¥10610(中小屋代1泊1食¥4000 タクシー\2500)
<使用地図>昭文社4万 南ア南部 地理院2.5万 鳳凰山/夜叉神峠
<参照>甲斐の山山 新ハイキング社 小林経雄氏 p274〜278
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