86.06.01御坂 浅間山593.9m→茶屋平932.0m
日曜日 晴 単独
<コース>芦川駅→浅間山→桜峠→追分→三俣尾山→大鳥居峠→峰沢山→大峠→茶屋平→豊富→甲府駅
今日は芦川右岸の山で残された芦川〜鳥坂峠を歩くべく、身延線の芦川駅に降り立ったが、殆んど満足な道の無い藪で時間を食い予定の1/3で下山した。手強い山域だがそれ丈に達成感はある。峠は沢山あるが車道化したもの以外は殆んど利用されず草に埋もれて行くようだ。
無人の芦川駅で切符をポストに入れ、車道を緩く東へ登って行くと、南に蛾ヶ岳〜大畠山の稜線が高い。西方は富士見山〜櫛形山。全国一斉クリーン作戦の日で、集落の主におばあさん達が空缶拾いをやっていた。どこから登ったら良いか訊くと地図の道より少し南に良い登り口があるという。山の名は浅間山とは言わない。それでは何と言うんですかと訊くと名前は特に無いそうだ。
炭焼小屋のような所から小沢沿いに登る。間も無く道は定かでなくなるが、左の尾根に取り付くとやがて良い道が見付かりこれを登る。オカタツナミソウ、ヘビイチゴ(花と実)ナンテンハギを見る。道はあやふやになり適当に行く。エゾハルゼミの大合唱が始まり初夏の気分満点だ。アカマツ林主体でネズミサシが点在する。
花はウマノアシガタ、タカトウダイ、コゴメウツギ、ガマズミ、キリ。鳥はクロツグミ、ヤマガラ。平になると樹林が途切れ一面の草地になる。アカツメクサ、ギョウジャニンニク、ヤブニンジン、カントウタンポポ、ノイバラ、クズ。道は完全に不明となり草の上に乗り上げながらの苦行となる。草から想像すると最近畠だったらしい。展望は良く櫛形山の奥に北岳が覗いている。
9:00最高点に達した。浅間山の三角点は草に埋もれて不明だ。放置されたクワが丈高く繁り実を付けていた。この先道は殆んど無く、それなのにネギ等細々と作る畠が3〜4箇所あるのは不思議だ。桜峠からは甲府市街が見られ道らしくなるが直ぐ又怪しくなる。ノアザミ、アマドコロを見る。
小社があり直ぐで655m峰に着く。アカマツ疎林の明るい山頂には石仏もあり、こここそ浅間山でないかしらんと思った。近くでホトトギスが、遠くでツツドリが鳴く。追分は判らぬ儘通過。ホタルカズラ、キンラン、ヤマツツジそしてハナイカダは葉の中央に1〜2花、多いのは4っも付けているが小さな目立たぬ花だ。
道は下って仕舞うようなので尾根に掻き登る。10:41三俣尾山着、三角点からは北〜東が見えた。あらかた雪を融かした富士が八坂釈迦ヶ岳辺りの向うに見える。草に埋もれた大鳥居峠を通る。道は断続且つごちゃごちゃと沢山分かれてみたり、嘗ては随分利用されていたようだ。峰沢山は特徴無く少し下りた辺が大峠らしい。
フデリンドウ、エゾノタチツボスミレ、イカリソウが咲く。さっきから遠くではアオバトが鳴いている。行手の平頂が茶屋平だろうが地図では道は捲いて南下している。そのような道が微かにあるので見失わない様に注意して辿る。南尾根に出たのでこれを北上、山頂は一面に木の枝が落ち歩きにくい。期待していなかった三角点が北寄りに発見され、ここで一服とする。イカルが辺りで鳴いている。
強引に北へと下ると捲道に出た。釈迦ヶ岳の形が良い。カマツカ(ウシコロシ)の花を見る。バス便を考えこの辺で下山とし、859m峰を捲き北へ下りる。急激に落ち込む支尾根を避け、東へ何度か登り直しながらなるべく長い尾根に出ると、断続しながらも道らしいのを発見これを下る。アカマツの巨木が伐られビニールを被せてあった。薬剤処理中触らないでと書いてある。
沢音が聞こえて来ると林道に出た。アヤメが咲いている。沢で洗顔、豊富の集落へと歩く。甲府駅に向かうバスが笛吹河畔を通る時、今日登った山々そして残された先の日陰山、千畳敷等の高みが望見された。手強い山域とバス時間を考えると後2回を要するやも知れない。
<コースタイム>出発4:30→芦川駅7:51→浅間山8:50→桜峠9:24→追分10:05→三俣尾山10:41〜11:05→大鳥居峠11:36→峰沢山12:12→大峠12:13→茶屋平13:02→豊富14:49→甲府駅17:05→帰着20:15
<歩いた距離>山道12km 車道3km 計15km
<行動時間>7:51→14:49 歩行6:10 休止:50 計7:00
<掛かった費用>¥4400
<使用地図>地理院2.5万 市川大門
<地名の異称>追分→弓立峠
<参照>新ハイキング誌No.280 芦川流域の山 田口氏
富士の見える山 小林氏
甲斐の山山 小林氏 p234
前へ
上へ
次へ
目次へ
青山白雲へ
リンクへ
|