青山白雲  85.11.03〜04大菩薩 大菩薩峠より牛の寝通り
日/月 1泊 妻と
<コース>塩山駅→上日川峠→大菩薩峠、介山荘(泊)→石丸峠→牛の寝→小菅→奥多摩駅

大菩薩峠より牛の寝通り

第1日 11/3 日曜日、文化の日 快晴 塩山駅→裂石→上日川峠→神部岩→大菩薩峠、介山荘泊
 塩山駅よりタクシーに乗る。裂石より林道に入ると狭いカーブの悪路だが、紅葉が見事だ。上日川峠は車で満杯、南アや奥秩父の山波を妻に一渡り説明、歩き出す。ミズナラに笹の明るい道を緩く登って行く。ズミの樹に赤実がたわわに付いている。この辺から小金沢山が大きく見えた。

 福ちゃん荘に出た。新ハイキングその他の指定宿の看板が沢山掛かっている。高原状で北に大菩薩の稜線が樹の間越しに高い。昼食にする。快晴、無風、そして爽やかで山歩きには最適だ。次の富士見荘からは富士山が良く見え、上日川峠より登って来た車道が次の勝縁荘迄続き、観光客も多い。
 ↓小金沢山とズミの実
小金沢山とズミの実  旧峠に登る積りだったが廃道化したらしく見付からぬ儘、富士見新道を行く。鎖場を避け安全コースを取るが、掴まるものが無い所もあり、妻も気味悪いと言いながら何とか登り切る。マイカー登山の人のらしい飼犬が2匹嬉々として登って来た。

前後する人々と一緒に13:43稜線に立つ。神部岩という地点で、快い微風に吹かれての大展望を楽しむ。富士を正面に据えての手前に幾重にも連なる山稜のパノラマはとてもカメラに収まり切れない。稜線漫歩しながら旧峠に着くと小屋は荒れ放題だ。

 14:54介山荘着。予約で一杯でと皆断られている。遅い人は断れないので、この時点では下の小屋に戻って貰うという事らしい。私達と同着の中年の女の人の3人が暫く粘って立っていたら「仕様がない、請けちゃいます」と泊めてくれた。

 「その代わり人間扱いは出来ません。こんなに混むのは年2回丈です。間の日ならもっと良くしてあげるんですが・・・」と畳1枚2人の割り当てとなった。南ア仙丈ヶ岳では3人互い違いだったので私は驚かない。女の人は狛江の方で、主人や子達は山を好まず1人で歩いているので、私達を羨ましがる。丹沢、奥多摩等の話が弾む。

 食事は暗くなってから寒くなった外のテーブルでだったが、熱くて美味いカレーライスに蕨が付いた。南アの夕焼け、塩山の灯火そしてきらきら輝く星々。然し冷えて来たので中へ入る。布団は暖かく靴下等脱ぐ位で良く眠れた。

第2日 11/4 月曜日、振替休日 晴 →石丸峠→牛の寝→小菅→奥多摩駅
 ↓大菩薩峠と小金沢山
大菩薩峠と小金沢山  5:30起きるとガスだ。そして見事な霧氷、始めて見る人々が喜びの声を上げる。妻も感嘆しきりだ。

 7:12御主人に挨拶して出発。女の人は小菅に直接下るとの事で、又会えるかも知れませんねと別れる。

 熊沢山へ、ガスの中できらきら光る霧氷のシラビソ、コメツガの原生林を登る。小鳥が時たま鳴く他静かだ。石丸峠を見下ろす草原に出る。時々さっとガスが取れて奥多摩の山々が北に、日川尾根が南に現れる。

 ↓大菩薩嶺
大菩薩嶺  石丸峠の小屋より西へ牛の寝通りに入ると風もガスも無くなった。雁ヶ腹摺山を眺めながらの快適な下りだ。

 9:12榧の尾山通過、上は落葉していたがこの辺標高1400mより紅葉圏になった。リンドウが1株あった。オケラとサラシナショウマのふさふさの未だ緑色の実等。

 10:13狩場山着、そこにあった丸太で一服。この先のショナメより下りる。大マテイ山かららしい50余名の大部隊に追い越される。落葉のじぐざぐの急降そして植林帯になると、棚倉沢の音も聞える頃は傾斜も緩やかになり、やがて小菅川の綺麗な河原に出る。紅葉に囲まれ昼食は餡パンとカップ酒という妙な取り合わせ。

 ↓奥多摩と霧氷
奥多摩と霧氷  丸木橋で渡り小菅大菩薩路に出る。約3km歩いて小菅バス停へ、登山者ばかりで一杯だ。

 女の人も居た。11時台のバスを逃し釣堀で時間を潰していたら、蕎麦を御馳走してくれたとの事。紅葉はどうでしたと言うので、文庫本に押葉したウルシやカエデの葉を見せる。

 御自身は茸を採集してぶら下げていた。30mの白糸の滝には観光客が多かった由。奥多摩駅で山葵と蕗を求め正月に行った塩の沢温泉に送る。(85.01.01参照)

 ↓牛の寝通り
牛の寝通り <コースタイム>第1日:出発6:57→塩山駅10:21→上日川峠11:24→神部岩13:43→介山荘14:54  第2日:出発7:12→石丸峠7:55→狩場山10:13→小菅13:51→帰着16:40
<歩いた距離>第1日:山道5km  第2日:山道11km 車道3km 計14k
<行動時間>第1日:11:30→14:54 歩行2:30 休止:50 計3:20  第2日:7:12→13:51 歩行5:40 休止1:00 計6:40
<掛かった費用>¥22930(中小屋代4800×2)
<使用地図>昭文社4万 大菩薩  地理院2.5万 丹波/大菩薩/七保
<参照>新ハイキング誌No.311 牛の寝通り
                No.332 旧青梅街道
      84.11.03上日川峠→石丸峠→松姫峠

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