青山白雲  85.07.21南ア 櫛形山
日曜日 晴 妻と 夜行日帰 車使用  奥仙重おくせんちょう・・・櫛形山最高点2051.7m
<コース>池の茶屋峠→奥仙重→裸山→アヤメ平→バラボタン平→奥仙重→池の茶屋峠

櫛形山  4枚の2.5万図の境目に在るので集成図を作ってから今日、5年目にしてやっと出掛ける。この山は櫛形の名の様に南北3kmに及ぶ山頂で何処から登っても大変だ。アヤメの名所とかで妻を連れて行きたいが山頂直下迄行ける林道を利用する他無い。会社の車を借り夜行で23:50出発する。

 中央道釈迦堂PAで1:30休み、釜無川を開国橋で渡ろうとしたら通行止、下流の橋を渡るが道が狭く夜中なので戻る。流通団地に入りうろうろ、やっとも一つ下手の浅原橋に出る。これよりはすんなりR52に出られ、山への入口を新聞配達の方に聞く頃はそろそろ明るくなって来た。

 バス道をくねくね山中へ、標高700mの平林は約100戸の山上集落だ。これより丸山林道に入る。暫くすると舗装も無くなり狭くなる。カワラナデシコを見る。池の茶屋峠よりは中々スリルのある林道だ。時々南アが望まれるが見るゆとりは無い。WCのある終点の駐車場で山支度。

 センジュガンピの咲く林間を少しの登りで鞍部に、防火帯になった尾根道を北へ向かう。南アや富士の眺めが良い。カラマツが多く他にダケカンバが見事だが、サルオガセが凄く殆どの樹に取り付き枯らしている。グンナイフウロ、ヤマオダマキ、クガイソウ、チダケサシそしてアヤメが多くなる。他にクルマユリ、オオバギボウシ、イチヤクソウ、ホタルブクロ、カラマツソウ等を見る。鳥はメボソ、ウグイス、コマドリ。

 ↓裸山のヤナギラン
裸山のヤナギラン  最近出来たらしい3等三角点を過ぎ、一登りで6:32最高点の奥仙重に着く。駐車場より僅か1km、差200mだ。富士が見える。下って中尾根分岐左の捲道に入る。カラマツとシラビソの林、下草は大体マイズルソウ。

 小丘上の裸山々頂、周辺は群生するアヤメで見事だ。又南アも笊ヶ岳、聖岳、赤石岳、荒川三山等が見える。朝食にする。大カメラを担いで撮しまくる人、テントを張っている人、今日はアヤメ祭りの日とて特に人が多いようだ。

 ↓バラボタン平のアヤメ
バラボタン平のアヤメ  マルバダケブキ(蕾)、ヤナギラン、テガタチドリ、オトギリソウ、コウリンカ等を見る。

 樹の天辺にホトトギスが止まり"きょっきょっきょかきょきょ"と鳴き出したので、急いでザックよりビノキュラを取り出し2人で代わる代わる覗く。姿を生で見たのは初めてだ。

 祭りの垂れ幕や仮設トイレ等のあるアヤメ平に来ると、北尾根等から登って来た人達で賑やかだ。ここが一番広いらしいが雰囲気は裸山の方が良い。

 尾根道で引き返す。アオバト、エゾハルゼミの鳴声、シラビソ、ダケカンバ、コメツガの原生林で見られたもの。ヤマハハコ、ヤグルマソウ、ハリブキ、カニコウモリ、シモツケソウそしてヒカゲノカツラ。妻は針蕗の棘だらけに驚く。植物標示板ではイラモミ(マツハダ)、サビハナナカマドを見る。又アヤメの多いバラボタン平を経、奥仙重に戻った頃はここも人で一杯で、駐車場に着くと50台位あった。

<コースタイム>出発23:50→駐車場5:20→奥仙重6:32→裸山7:14〜7:58→アヤメ平8:28→バラボタン平9:50→奥仙重9:55→駐車場11:00→帰着15:00
<歩いた距離>山道8km (車 300km 30g)
<掛かった費用>¥4700
<使用地図>昭文社4万 南ア北部  地理院2.5万 夜叉神峠/小笠原/奈良田/鰍沢
<地名の異称>裸山→池砂の頭
<参照>新ハイキング誌 No.332 ヨタカ鳴く櫛形山
                 No.357 櫛形山アヤメ平
      甲斐の山山 新ハイキング社 小林経雄氏 p310〜312

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